フランス見本市協会(PROMOSALONS)パリ本部代表による年頭所感インタビュー
PR TIMES / 2024年2月3日 12時40分
2024年フランスの見本市はどうなる?フランス国外からの参加事情は?
2024年1月8日(月)にフランス見本市協会パリ本部の代表であるコリンヌ・モロー(Corinne Moreau)が、フランスで著名なビジネスツーリズム&MICE関連メディア
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フランス見本市協会(PROMOSALONS)パリ本部代表 コリンヌ・モロー
フランスの国際見本市を広報する国際ネットワーク「フランス見本市協会(正式名称:PROMOSALONS)」の代表であるコリンヌ・モローが、見本市のエコシステム、業界を牽引する大きな力、そして出展者と来場者双方にとっての優先課題を下記のように分析しています。
フランス国際見本市の活動がパンデミック前の水準に戻りつつありますが、現状どの程度進展しているでしょうか?
コリンヌ・モロー(以下モロー):国際見本市の来場者数に関しては、まだパンデミック前の2018年と比較して10~20%の遅れをとっていますが、これはフランスに限った話ではありません。私たちの主要な競合相手である隣国ドイツは、見本市の規模もさらにグローバルであり、コミュニケーションやプロモーションの手段もはるかに優れているにも関わらず、昨年まで30%低下、フランスは20%の低下でした。そして今もドイツは、2018年の水準まで回復したと公式に発表しておりません。
―パンデミック危機以前の水準に完全に戻る日がくるかどうかはわかりませんが、これはそれほど深刻ではないというべきでしょう。私たちは常に来場者の質を第一に考えていますから。2024年は、パンデミック前の水準に回復する年になるでしょうか?
モロー:2024年はかつての最高実績まで徐々に戻っていくでしょう。しかし、出張に関しては個人や会社の習慣、行動の変化など、様々なマイナス要因もあります。特に出張に関する方針に言及したいと思います。飛行機代などの交通費や宿泊施設の値上がり、インフレによる物価上昇、そしてテレワークもひとつの要因となっています。パンデミック危機以前の水準に完全に戻る日がくるかどうかはまだわかりませんが、これをそれほど深刻に捉えなくともよいのではないかと考えています。私たちは、常に来場者の質を最優先にしてきましたから。特に私たちの業界では、パーセンテージだけや数字だけで考えるのをやめるべきだと思います。もちろん出展者数や来場者数などの数字を見ていかなければなりませんが、それ以上のことが求められます。例えば、昨年フランス見本市協会は「トップバイヤープログラム*」の運営を行いました。これは一見本市につき40人のバイヤーを招待するもので、2,000人の招待ではありません!このプログラムは見本市の主催者や出展者から非常に好評でした。
大規模な購買予定があるトップバイヤーを見本市に招き、出展者が一度の商談でそれを受注できたとしたら…非常に大きな成功です!そして、トップバイヤーが以後何度も見本市を訪問してくれたら、それは見本市主催者にとって長期にわたる利益となります。
*トップバイヤープログラムについては
こちら
フランス国際見本市のグローバル戦略はどのように変化しているでしょうか?
モロー:パンデミック危機収束後は、中国市場が閉鎖されているという前提のもと、仏見本市の主催者は欧州市場にプロモーションの焦点を当てることとなりました。現在は多くの見本市が国際的なプロモーションを再度拡大中です。全ての見本市とは言えませんが、例えば航空・宇宙関連の国際見本市「パリ・エアショー」は中国との連絡を絶やさず、2023年6月の開催まで準備をしてきました。その理由は明確で、結果として中国の出展者や来場者が見本市へ多数参加することとなりました!
―2024年はここ20年間で極めて好調な年となるでしょう。
2023年は物価上昇の年となりましたが、仏国際見本市業界も影響を受けましたか?
モロー:はい、特に交通費と宿泊費に影響を及ぼしました。ホテルの価格がどれほど上昇しているのかを見れば、見本市への来場者数が減少してもさほど驚きません。見本市の出展スペースについては、それほど大幅な値上がりはしておらず、インフレ率は2~3%に抑制されました。見本市自体にかかる支出の割合は、交通費や宿泊費などの支出に比べてかなり減少しています。2024年の見本市スケジュールについてはどのように見ていますか?
モロー:2024年はここ20年間で極めて好調な年になると言えます。これは2年ごとのサイクルによるもので、通常偶数年は国際見本市の開催が多く活発な年となります。2021年にパンデミックによって開催できなかったもともと奇数年開催のイベントが2022年に開催されました。そのまま偶数年開催となった見本市も多く、フランス見本市協会は2024年、60の国際見本市のプロモーションを行う予定です。これはかなり膨大な数であり、ここまで多いのは非常に珍しい。したがって、フランスの国際見本市業界は、2024年にビジネスツーリズムに大きな貢献をするでしょう。貿易と観光に関連するすべての組織、省庁、機関はビジネス向けの国際見本市の動向を真剣にウォッチしていかなければなりませんね。2024年、見本市におけるハイブリッド開催の位置づけはどうなるでしょうか?
モロー:パンデミック下においては「存在感を示す」必要がありました。しかし今日、ハイブリッドイベントは非常に少なくなっています。ドイツでも、ハイブリッド形式はほとんど採用されておらず、フランスよりも少ないようです。人々が見本市に求めているのはリアルで人に会うこと、見本市会場で得るリアルな体験なのです。一方でハイブリッドの側面は、事前のコミュニケーションをスムーズにしてくれますし、質の高いオンライン・カンファレンスを組み込んだ見本市の場合は、特定の条件のもとで遠隔で視聴することができ、ブランド広報にも役立っていますね。リモートワークの普及は、仏国際見本市の開催地やスケジュールなどに影響を及ぼしているでしょうか?
モロー:いいえ、少なくとも現時点では影響ありませんし、開催地等も変わっていません。変化していることがあるとすれば、海外の見本市への出張が、すでに2~3日のリモートワークが入っている1週間の中に組み込まれるということです。そのため皆オフィスでの仕事にほとんど余裕がありません。従業員や企業は、見本市へ派遣されるチームの人数を少なくするなど選択をしなければなりません。一方で、特にCSR(企業の社会的責任)が影響を及ぼし始めています。企業の出張方針は、以前よりもCSRを意識したものとなっており、見本市も同様にこれらに対応していく必要があります。おそらく、見本市への参加が企業にとってCO2削減になり得るかどうかを検討していく必要があるかもしれません。国際的なバイヤーが、ケースバイケースで個々に出張して商談するのではなく、同じ場所で一堂に会し行うことで企業にとってはCO2削減となる可能性があります。もちろん、私は業界の立場を擁護しますが、見本市がCO2を排出すること自体は否定できません。ただし、様々な要素を検討する必要があると思うのです。フランス見本市協会が行った調査*によると、企業にとって「見本市が環境に及ぼす影響は無視できないが、まだ決定的なものではない」とされていますが?
モロー:私たちは実際に20カ国以上・700社に対する調査を行った結果からこの結論に至りました。CSRの側面については、調査した企業全体のうちわずか5%しか「優先事項である」に挙げていません。したがって、現時点では無視できる要素です。しかし、データを詳細に見ていくと、各国間で意識に大きな差があることがわかります。一部の市場では見本市の参加においてROI(投資利益率)だけが重要となります。一方で、ドイツのような国では、バイヤーは特に環境問題に敏感なのです。これを考慮に入れる必要があり、フランスの国際見本市はこの問題に対して決して遅れをとってはいません。それでも、すべての人々にとって本当の問題は、このCO2排出量を減らすことでしょう。どうあれ、おそらく国際見本市へ来る人を決裁権・購買権をもつ人に絞るなど、デジタルを活用しつつ出張移動だけに焦点を当てないようにしていくべきでしょう。
*フランス見本市協会による調査は
こちら
フランス見本市協会(PROMOSALONS)について
フランス見本市協会(PROMOSALONS)は1901年法により、フランスで1967年に創設され、フランス産業見本市の国際的な広報活動を行っている唯一の世界的ネットワークです。世界に50の拠点を持ち、その活動範囲は80ヶ国に及びます。フランス見本市協会は、フランスで開催される仏国際産業見本市やフランス国外で開催されるその子見本市の発展と成功に貢献しています。私たちは60に及ぶ仏見本市やイベント主催者のプロモーション戦略策定を支援し、フランス国外からの来場者や出展者を獲得し、また獲得した顧客とよい関係を維持していくために、適切なセールス、マーケティング、コミュニケーション活動を実施しています。
www.promosalons.com
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TEL:03-6809-1650 FAX:03-6721-5578 E-mail:
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