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コロナの3年間で働く人の感情と行動はどう変わったか

PR TIMES / 2023年6月2日 11時15分

緊急事態宣言下の2020年4月から定点調査を実施。強制的な人と人との分断。リモートワークの浸透。新たな日常へ。「個人と組織」の感情変化/エンゲージメントへの影響が明らかに。

人と組織の変革を支援するコンサルティング会社株式会社ジェイフィール(社長:高橋克徳 本社所在地:東京都渋谷区 以下ジェイフィール)は2023年4月、コロナ禍で変化した「コミュニケーション・組織・感情」に関わるアンケートを実施しました。また、同時に「リモートワーク」の頻度や個人に委ねられている権限など「リモートワークの実態調査」についても行いました。



この調査の一部は最初の緊急事態宣言が発令された2020年4月にも行われ、コロナ禍の3年間で働く人達の間に起こった感情の変化が浮き彫りになっています。
コロナの終焉が見えなかった2021年4月(コロナ禍の1年間を経験)の調査では、組織、個人の感情とも「あきらめ感」「不安感」と言ったネガティブな感情がTOP3を占めていたのに対し、本年、2023年4月の調査では「お互いに支え合おう、助け合おう」と言った「支え合い感」や「認め合い感」が上位を占めています。これは社会、経済活動が平常に戻りつつあることによる安心感や、分断の3年間で逆に人と人とのつながりの重要性に気が付き、多様性を認めるようになった風潮によるものと推測されます。
 また、「リモートワーク」の自己選択権により「職場へのエンゲージメント」や「継続勤務意欲」にも差異が生じていることが判明しました。どのような場所と時間で仕事をするか自分の裁量が大きいほど効率的に仕事が出来ていると実感し、「仕事のやりがい」「職場へのロイヤリティ」が高い傾向となりました。

 新型コロナウイルスの感染拡大から約3年。働く時間や場所、人事評価、若手育成など様々な場面での変化を余儀なくされた全ての働く人、組織は、今後「何」に注力していけばよいのか。そんなヒントが見つかる調査結果を発表いたします。
【調査概要】
◆調査形式:インターネット調査
◆調査地域:全国
◆調査対象者 :(1.~4.and条件) 
1.従業員数300人以上の民間企業の従業員(上場企業もしくはそれに準ずるような企業)
2.正社員
3.オフィスワーク勤務者
4.最近6ヶ月以内のテレワーク経験者(週1日以上のテレワークをしている方)
◆サンプル数:合計315s 
◆実査期間:2023年4月21日(金) ~23日(日)
【対象者属性】
[画像1: https://prtimes.jp/i/65739/20/resize/d65739-20-9433b1f0ec667f376d69-0.png ]

<調査のサマリー>
働く人の感情が回復傾向にあります
・2020~21年に不安感が極限まで高まり、どん底に落ちた感情状態が回復傾向にあります。経済活
 動が再開され、人流が復活したことで、多くの人が希望を持てるようになったためだと考察します。
・不安感が大幅に減少し、お互いを認め合う気持ちと支え合う気持ちが大幅に増加しました。
働き方の多様化が定着していて、今後も続こくことが予想されます
・コロナ禍により働き方が多様化したため、世の中が働き方の多様性を認めるようになっています。そして、 
 コロナ禍以前への働き方に抵抗感を示す人が少なくなく、多様化の流れは続くと見られます。
・今後は働き方の多様化を許容する企業が増加するのではないでしょうか。
社内の働き方に関するムードとエンゲージメントの関係性
・コロナ禍以前の働き方に戻ろうとする企業は、従業員のエンゲージメントが低い傾向にあることが分かりました。また、継続勤務の意欲、意向にも影響を与えることが分かりました。
・働き方の多様化を容認できない企業は、社員から魅力を感じて貰えず、人材流失の危険性を高めると言えそうです。

 1:自分感情/組織感情 TOP5 時系列比較
2021年と2023年の感情状態を比較すると、「自分/組織感情」共に、不安感がトップ5からは消え、認め合い感がトップに来ていることが分かります。経済の不透明感が減少したことに加え、コロナ禍に個で過ごす時間が増え自分らしさを出せるようになったことで、他人も尊 重出来る「多様性の容認」がポジティブな感情を持てるようになった要因と考えられます。

組織感情では、強制的な分断を経て、人と会うことに喜びを感じるようになり、認め合い、支え合い、安心感、連帯感が高まってきたようです。

個人感情では、リモートワークなど働き方が多様化されたことで、効率実感が高まりましたが、同時に「燃え尽き感」や「あきらめ感」を感じている人も一定数はいるようです。詳細は後述しますが、年齢や立場によりリモートワークへの価値観が違う実態も浮彫になりました。


[画像2: https://prtimes.jp/i/65739/20/resize/d65739-20-e2edda966d3184858543-3.png ]

2:自分感情/組織感情 時系列比較 調査結果全容
[画像3: https://prtimes.jp/i/65739/20/resize/d65739-20-ddc5a93a2d0d5839adf9-10.png ]


[画像4: https://prtimes.jp/i/65739/20/resize/d65739-20-fb7c5a10f07b156c58f4-9.png ]

3:働き方(リモートワーク)の自己選択権
週1回以上リモートワークを認めている企業では、管理職、メンバー層ともにリモートワークの自己選択権はかなり高いと言えます。

コロナ禍を契機に、働き方の多様化が認められて来ている様子が伺えます。

従業員規模が大きいほど、働き方の自己選択権が大きい傾向にあります。


[画像5: https://prtimes.jp/i/65739/20/resize/d65739-20-90b1195051356d78218f-2.png ]


4:リモートか出社か、働き方の選択理由
リモートワークを選択する理由の反応率の高さに比べると、出社を選択する理由の反応率自が低い。これは、出社には消極的な姿勢が現れているためだと思われます。

リモートワークを選択する理由としては、効率で、生産性が上がるためだと考えられます。

リモートワーク開始当初には、出社をしないとコミュニケーションが取れないと考えられていましたが、それも解消されている様子が伺えます。


[画像6: https://prtimes.jp/i/65739/20/resize/d65739-20-069f4e1c094712fb1a60-11.png ]

[画像7: https://prtimes.jp/i/65739/20/resize/d65739-20-4bb1e62479af49ae2272-11.png ]

5:社内の働き方に関するムードと抵抗感 役職別
役職別に見てみると、マネジャー層も8割がコロナ禍以前のワークスタイルに戻ることに抵抗感を示していることが分かります。

仮説として、経営層から出社の圧力が出ているのか、もしくは出社を前提とした部署から同調圧力が出ている可能性があります。

しかし、約半数は「出社を前提とした働き方のムードがある」と回答しており、多様性を求める社員と企業側にギャップが生じているようです。


[画像8: https://prtimes.jp/i/65739/20/resize/d65739-20-8218aca8517e2365fc48-4.png ]

6:社内の働き方に関するムードとエンゲージメントの関係性
コロナ禍以前の働き方に戻ろうとする企業は、従業員のエンゲージメントが低い傾向にあることが分かりました。また、継続勤務の意欲、意向にも影響を与えることが分かりました。

働き方の多様化を容認できない企業は、社員から魅力を感じて貰えず、人材流失の危険性を高めると言えそうです。



[画像9: https://prtimes.jp/i/65739/20/resize/d65739-20-b3d51fc9f2c1231bf49d-5.png ]

7:働き方の自己選択権と自分感情との関係モデル
働き方の自己選択権と感情にどのような相関関係があるか、パス解析を行いました。

選択権があると感じている人は、効率的に働けており、かつ、創造実感と周囲に必要とされている存在実感が高まる傾向にあることが分かりました。

結果として、仕事のやりがい、職場へのエンゲージメント、継続勤務の意欲も高まります。


[画像10: https://prtimes.jp/i/65739/20/resize/d65739-20-05abf31d2ba026a7e0f2-7.png ]

8: 上司・部下とのコミュニケーション頻度/同僚とのコミュニケーション頻度 時系列比較
コロナ当初は4割近くの人が、コミュケーションが減っているもしくは、取れていなと回答していましたが、今は2割程度に減っています。

リモートワークの生活に慣れたため、2023年はコミュケーション量が変わらないと回答している人が半数以上になりました。

テレワーク下でもコミュニケーションが取れるようになっている様子が伺えます。


<上司・部下とのコミュニケーション頻度>
[画像11: https://prtimes.jp/i/65739/20/resize/d65739-20-36c9c147e1315d6f6236-7.png ]

<同僚とのコミュニケーション頻度>

[画像12: https://prtimes.jp/i/65739/20/resize/d65739-20-5c498a72fabc0d80b3fb-7.png ]

―本調査からの示唆―
◆コロナ禍以前は出社を前提としていたので、働き方の多様化を考える必要性はあまりありませんでした。しかし、コロナ禍でリモートワークが広がったとことで、働き方の多様化、無駄な仕事の削減につながりました。つまり、さまざまな固定観念があることに気がついたということです。一方で、人とのコミュニケーションなど本当に必要なものも見えてきたのではないでしょうか。
本調査で働き方の多様化を求め、容認する機運が高まっていることが分かりました。そして、その機運に乗り遅れると社員のエンゲージメント低下、離職のリスクにつながることも分かりました。リモートワーク対出社(対面)の二項対立で捉えるのではなく、重要なことは社員一人ひとりに働き方の選択権を与えることです。
今こそ、みんなに同じ働き方を強要する同質経営を転換し、多様性を認め合う経営に移行するチャンスだと考えます。そのためには、感情面と仕組み面の両面からアプローチしていく必要があります。

▶感情面
人間性(その人らしさ)を認め合う機運が高まっています。
コロナ前は気の合う合わないに関わらず、同じ職場で顔を合わせて働かなくてはならなかった為、同質性が求められてきましたが、コロナを機に自分らしく暮らせる時間が増加したことで、その人らしさを認められるようになってきています。
人に同調を求めるのではなく、人との違いを認め合い、楽しめるようになっています。
同時に、コロナにより人とのコミュニケーションの重要性、人と会う楽しみに改めて気付かされた人も多いのではないでしょうか。先に述べたその人らしさを認める機運とコミュニケーションの重要性への気付きにより、人との違いを楽しめるようになってきていると考えます。
▶仕組み面
安易に出社を前提とした働き方に戻ると従業員の離職、エンゲージメントの低下、効率性や生産性の低下を招く恐れがあります。
社員一人ひとりに自己選択権を与え、リモートワークか出社をするかの判断を委ねるハイブリッドな働き方を前提とします。
効率性を求める仕事はリモートワークにし、クリエイティブな仕事や関係性を深めたい場合は対面(出社)をするなど基準をつくります。ルールで厳密に運用する必要はありません。
基準のみを示し、自主性・主体性を持たせ判断は社員に任せる。このような成熟した組織を醸成していくタイミングだと考えます。
そのような成熟した組織では、自然とキャリア自律も促され、自主性・主体性を持った人を育てていくのではないでしょうか。

・本調査の詳細
https://www.j-feel.jp/note/is0zdie19ip

・職場に良い感情の連鎖を起こし、みんなが主体的に動き出す『共創する職場づくりプログラム』はコチラ
https://www.j-feel.jp/program/gho1szao2cd9

・上記アンケートについて、各種コンサルティング・マネージャー・新人教育研修に関するお問い合わせはこちら
https://ma.j-feel.jp/inquiry.html                                          

    ■株式会社ジェイフィール 
https://www.j-feel.jp/
個人に感情があるように組織全体に波及した感情、気分を「組織感情」cと定義し、「組織感情をマネジメント」する企業向け研修を約250社、延べ10,000人に実施。ベストセラー「不機嫌な職場」(講談社現代新書(1926))を始め、「ワクワクする職場をつくる」(実業之日本社)など、組織活性に関する書籍を多数出版。「仕事が面白い、職場が楽しい、会社が好きだ」と本気で思える人たちが増え、その人たちの知恵や想いが連鎖し、社会全体に波及していくことを目指して活動中。
「組織感情」cはジェイフィールの登録商標です

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