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塩野義製薬と日立、データと生成AIなどを活用した革新的な医薬品・ヘルスケア業界向けサービス創出に向けた業務提携を開始

PR TIMES / 2025年1月22日 17時15分

両社の経験・ナレッジの融合とオープンイノベーションで、実証を通じて新たなDXサービスを創出

 塩野義製薬株式会社(代表取締役会長兼社長CEO:手代木 功/以下、塩野義製薬)と株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:小島 啓二/以下、日立)は、このたび、データと生成AIなどを活用した革新的な医薬品・ヘルスケア業界向けサービス創出に向けた業務提携(以下、本提携)に関する基本合意書を締結しました。

 本提携は、両社が、他の企業との連携によるオープンイノベーションで、実証を通じて創出する新たなDXサービスを、幅広い医薬品・ヘルスケア業界の企業向けに提供していくことをめざしています。具体的には、両社の先進的なデジタル技術とドメインナレッジを融合して、「医薬品・ヘルスケア業界におけるマスターデータマネジメント*1の高度化と普及」、「生成AIを活用した医薬品・ヘルスケア企業の業務効率化」、「ヘルスデータを活用した健康経営やサステナブル経営を支援するサービスの開発」に取り組みます。本提携に基づき、2025年度中に一部のサービスの提供開始をめざします。

 塩野義製薬と日立は本提携を通じて、社会により良いインパクトを与え、「医薬品・ヘルスケア業界全体がより効率的で持続可能な仕組みを持つ未来」を共通のビジョンとし、このビジョンに賛同する他の企業にも輪を広げて協創することで、サステナブルな社会の実現に貢献していきます。

■背景
 医薬品・ヘルスケア業界は、高齢化に伴う医療費増大に起因する薬価制度の改定、労働力不足といった複合的な課題に直面しています。また、企業において健康経営の推進や従業員の健康維持・増進が重要視され、サステナブルな経営を実現するためには、従業員の健康管理と労働生産性向上を両立させる仕組みの構築が急務となっています。
 一方、近年の生成AIやデータサイエンスなどの技術の進化は、業務効率化やデータ駆動型の意思決定の可能性を大きく広げており、これらの技術を活用した業界横断的な価値創出が期待されています。特に、生成AIをはじめとするAI 技術は、タスク自動化や組織の労働生産性の向上などを目的に、業界・業務を問わず幅広く適用が進んでおり、イノベーションや企業の成長には欠かせません。
 塩野義製薬は、2021年7月にデータサイエンス部をDX推進本部内に設立し、データベース基盤の整備、アルゴリズム開発、解析技術の獲得と適用を通じて、企業活動におけるデータ活用を強力に推し進めています*2。また、2030年度までの中期経営計画である「SHIONOGI Group Vision」*3で掲げる「HaaS*4企業への変革」に取り組み、「協創の核」として、生成AIを含めたデジタル技術やPHR(Personal Health Record)*5データなどの、ヘルスケア領域で着目されている先進的な領域技術やノウハウを活用したビジネス創出をめざしています。
 日立は、医薬・ヘルスケア業界向けの生産設備・機器からロボティクスSI、DCS*6、MES*7、ERP*8までのプロダクト、OT(Operational Technology)、ITの実績やドメインナレッジを有します。そして今後、市場成長が期待される同業界を注力分野の一つとしています。また、Lumada*9ソリューションの開発・提供を通じて蓄積したDXのノウハウや、Generative AIセンター*10設立以降、日立全社で推進してきたAIトランスフォーメーションにおける生成AIのナレッジ・技術を活用し、フロントラインワーカーの働き方の革新や生産性向上などのお客さまの課題解決やイノベーションの創出に貢献しています。
 こうした中、2021年10月からの塩野義製薬のIT業務に関する中長期的かつ戦略的なパートナーシップにより*11協創の実績を積み上げてきた塩野義製薬と日立は、先進のデジタル技術や解析技術を活用したさらなる革新に向けて、今回の業務提携に関する基本合意書の締結に至りました。

■本提携の内容
 本提携では、以下の主要テーマを中心に、他の企業とも協力しながら幅広い開発・実証プロジェクトを推進します。

1. 医薬品・ヘルスケア業界におけるマスターデータマネジメント(MDM)の高度化と普及
 DXを推進する上で、データの一貫性や整合性を確保するためのMDMシステムの整備は極めて重要です。医薬品・ヘルスケア業界では、社内の各部門間でデータが分散、サイロ化、複雑化しており、効率的なデータ活用の障壁となるといった課題が見られます。そこで、日立のマスターデータモデリングやマスターデータエンジニアリングの技術、マスターデータガバナンスの経験と、塩野義製薬のデータベースの設計思想、アルゴリズム構築力やデータ解析技術、そしてドメインナレッジを融合させた革新的なMDMシステムを構築し、実証します。さらに、両社はその構築により得たノウハウを、医薬品・ヘルスケア業界全体に普及させることをめざします。

2. 生成AIを活用した医薬品・ヘルスケア企業の業務効率化
 生成AI技術を活用した、医薬品・ヘルスケア企業における業務効率化ソリューションを検討します。具体的には、日立のHitachi Digital Solution for Pharmaのソリューション群をはじめとする、創薬バリューチェーンにおける業務プロセスの効率化や精度向上に向けたAI技術・ノウハウと、塩野義製薬のドメインナレッジや人工知能解析プログラマシステム*12の開発・事業化経験・ノウハウを組み合わせることで、文書作成や業務プロセスを自動化し、製品開発のスピードや運用効率を向上させる仕組みを構築します。これにより、製品開発期間を大幅に短縮し、より早く確実に医薬品を患者様に届けることに貢献します。

3. ヘルスデータを活用した健康経営やサステナブル経営を支援するサービスの開発
 日立グループの健康サービスに有用なPHR事業の基盤やナレッジ、塩野義製薬のPHRをはじめとするヘルスデータの標準化や活用ノウハウ、アルゴリズムなどの保有知財などのアセットを組み合わせたPHRプラットフォームや企業向け健康経営ソリューションなどにより、企業の健康経営を支援して、労働生産性を向上する新たなヘルスケア、ヘルスアップサービスを開発します。特に、職場でのメンタルヘルス対策や従業員のモチベーション向上の支援に注力します。また、PHRを活用して従業員個人の健康データを統合的に管理・活用することで、従業員の健康促進や職場環境の改善を実現し、サステナブルな経営モデルを確立することにより、まずは国内でのサービス展開をめざします。

*1 マスターデータマネジメント: 企業が業務で利用する基本データを一元管理し、品質を確保・維持する活動
*2 2024年1月15日塩野義製薬おしらせ「オンラインセミナー「SHIONOGI DATA SCIENCE FES 2024」開催のお知らせ」
https://www.shionogi.com/jp/ja/news/2024/01/20240115.html
2023年1月19日塩野義製薬おしらせ「データサイエンスイベント『SHIONOGI DATA SCIENCE FES 2023』 開催のお知らせ2017年より開催してきた社内イベントSHIONOGI DATA SCIENCE FESを 社外向けとして初開催します!」
https://www.shionogi.com/jp/ja/news/2023/1/20230119.html
*3 2023年6月1日塩野義製薬プレスリリース「中期経営計画STS2030のRevision(改訂)について」
https://www.shionogi.com/jp/ja/company/strategy/sts2030.html
*4 HaaS(Healthcare as a Service): 医薬品の提供にとどまらず、顧客ニーズに応じた様々なヘルスケアサービスを提供すること
*5 PHR(Personal Health Record): 個人の健康・医療・介護に関する情報
*6 DCS(Distributed Control System): 分散制御システム
*7 MES(Manufacturing Execution System): 製造実行システム
*8 ERP(Enterprise Resource Planning): 統合基幹業務システム
*9 Lumada: お客さまのデータから価値を創出し、デジタルイノベーションを加速するための、日立の先進的なデジタル技術を活用したソリューション・サービス・テクノロジーの総称 https://www.hitachi.co.jp/products/it/lumada/index.html
*10 2023年5月15日日立ニュースリリース「新組織「Generative AIセンター」により、生成AIの社内外での利活用を推進し、Lumada事業での価値創出の加速と生産性向上を実現」 https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2023/05/0515.html
*11 2021年10月4日塩野義製薬、シオノギデジタルサイエンス、日立、日立医薬情報ソリューションズ ニュースリリース「塩野義製薬と日立が、シオノギグループのIT業務に関する 中長期的かつ戦略的なパートナーシップに向けた基本合意書を締結」
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2021/10/1004a.html
*12 2022年9月29日塩野義製薬プレスリリース「塩野義製薬とSASによる医薬品業界のDX推進に向けたデータ解析コンサルティングサービスの開始について」 https://www.shionogi.com/jp/ja/news/2022/09/20220929.html
2024年4月25日塩野義製薬おしらせ「SAS Customer Recognition Awards 2024 で「Innovative Problem Solver」部門1st place winner を受賞」 https://www.shionogi.com/jp/ja/news/2024/04/20240425_2.html

■塩野義製薬について
 塩野義製薬は、従来の医療用医薬品を中心に提供する「創薬型製薬企業」から、ヘルスケアサービスを提供する「HaaS企業」への変革することを掲げています。当社は、これまで培った創薬型製薬企業としての強みを磨きつつ、外部パートナーとの連携を含めた取り組みを強化し、社会に対して新たな価値を提供し続けていくことで、患者さまや社会の抱える困り事の解決に取り組んでまいります。
詳しくは、塩野義製薬のウェブサイト(https://www.shionogi.com/jp/ja/)をご覧ください。

■日立製作所について
 日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。お客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、幅広い産業でプロダクトをデジタルでつなぎソリューションを提供する「コネクティブインダストリーズ」という3セクターの事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。デジタル、グリーン、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。3セクターの2023年度(2024年3月期)売上収益は8兆5,643億円、2024年3月末時点で連結子会社は573社、全世界で約27万人の従業員を擁しています。詳しくは、日立のウェブサイト(https://www.hitachi.co.jp/)をご覧ください。

■お問い合わせ先
塩野義製薬ウェブサイト お問い合わせフォーム:https://www.shionogi.com/jp/ja/quest.html#3.

株式会社日立製作所 インダストリアルデジタルビジネスユニット お問い合わせフォーム:
https://www8.hitachi.co.jp/inquiry/it/industry/general/form_input.jsp?&utm_source=new-2501_form&utm_medium=web_bc&utm_campaign=nr

以上

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