1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. プレスリリース

猫は授乳時に必要な栄養に合わせて食餌内容を選択

PR TIMES / 2013年10月4日 12時53分

猫は妊娠期の必要に合わせてタンパク質、脂質、炭水化物の摂取量を調整していることが判明

米国オレゴン州ポートランド( 2013年10月3日):授乳中の猫は、総カロリー消費量が増えるだけでなく、子猫達への授乳の必要に合わせて食餌内容を明らかに変化させることがウォルサム(R)研究所ペット栄養学センター(以下、ウォルサム(R))の研究で明らかになりました。これにより、猫の摂食行動に関する興味深い洞察と、生理学的要求を満たすために、タンパク質、脂質、炭水化物の主要栄養素摂取量を猫が自分で調整できるという強力な証拠が提示されました。

「人間と同様に猫も妊娠・授乳期に多くのエネルギーを必要とすることは驚くことではありません。しかし本研究では、特に多数の子猫に授乳している母猫は、食餌のタンパク質、脂質、炭水化物の割合を変えるために食べるものを選択していることも示しているのです」と、ウォルサム(R)の主任研究員であるエイドリアン・ヒューソン‐ヒューズ博士(Dr Adrian Hewson-Hughes)は述べています。また、博士は「可能であれば、子猫が多い母猫は子猫に授乳している間、脂質からより多くのエネルギーを摂取できるように、食餌の組成を明らかに変更しています」とも述べています。

この研究では、メスの成猫17匹にタンパク質、脂質、炭水化物の異なる比率を持つ3種の総合栄養食のウェットフードを準備し、選択させました。妊娠期間中、猫は大幅に総エネルギー摂取量を増やし、タンパク質と脂質の摂取量にも直線的な増加が見られました。また授乳時には、4~5匹という多数の子猫を生んだ母猫は、脂質からのエネルギー摂取がさらに増加し、タンパク質および炭水化物からのエネルギー摂取割合は減少しました。総脂質摂取量は多数の子猫に授乳する母猫で3倍、1~3匹の少数の母猫で2倍に変化しました。

これまでの研究で、通常のエネルギー消費をする非繁殖期の成猫では、一日に消費する炭水化物の量に上限があることが明らかになっています(Hewson-Hughes et al. 2011)。具体的には、猫の "炭水化物消費の上限" は、一日当たり約20グラムであることがわかっています。本研究ではこれらの知見に加え、猫が妊娠・授乳中にタンパク質・脂質の摂取量を増加させながらも、炭水化物の摂取量は一日当たり20グラムの制限を超えないことが示されました。したがってこの研究は、猫の "炭水化物の上限"が生理的欲求が増加する妊娠・授乳中にも適用されることを示しています。

本研究は、マース ペットケアの最先端の科学研究施設であるウォルサム(R)とアバディーン大学の研究者により行われました。この結果は、米国オレゴン州ポートランドで10月1日から4日に開催されたウォルサム国際栄養科学シンポジウム(WINSS) で発表されました。WINSSは、ペットの健康と栄養の分野における重要な問題に取り組むために、栄養学と獣医学で第一線の専門家が一堂に会して行われました。

この研究は猫の摂食行動と栄養要求量を広範囲に調査するウォルサム(R)の研究の一部です。成猫は、機会があれば一貫して高タンパク・高脂質の食餌を要求することは、「Journal of Experimental Biology」誌に掲載されたウォルサム(R)の研究で示されています。


References:
Hewson-Hughes, A. et al. Geometric analysis of macronutrient selection in the adult domestic cat, Felis catus. Journal of Experimental Biology 15, 1039-51 (2011).

Hewson-Hughes, A. et al. Consistent proportional macronutrient intake selected by adult domestic cats (Felis catus) despite variations in macronutrient and moisture content of foods offered. Journal of Comparative Physiology B 183, 525-36 (2013).

# # #
ウォルサム(R)研究所ペット栄養学センターについて
50年にわたり先進的な科学研究をおこなってきたウォルサム(R)研究所ペット栄養学センターは、ペットの栄養と健康に関する最先端の研究機関です。英国レスターシャー州に位置し、マースの研究機関として、ペットのニーズを満たす革新的な製品の開発を支える研究をしています。初めて研究成果を発表した1963年以降、ウォルサム(R)研究所はペット栄養学や人と動物の相互関係の分野において画期的な発見をしてきました。その結果として、600以上の査読された学術論文を含む1,700以上の発行物を刊行しています。世界有数の科学機関との共同研究を行いながらマースのペットケア事業の理念「ペットのためのより良い世界(A better world for pets)」を推進し、研究から培われた科学・知見をマースブランドであるプロマネージ(R)、パーフェクトフィット(R)、カルカン(R)ウィスカス(R)、ペディグリー(R)、ニュートロ(R)、シーザー(R)、シーバ(R)、キティキャット(R)、TRILL(R)、DREAMIES(R)、AQUARIAN(R)、WINERGY(R)、バンフィールド(R)動物病院、ロイヤルカナン(R)等の製品・サービスに役立てています。http://jp.waltham.com/

企業プレスリリース詳細へ
PRTIMESトップへ

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください