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ナゴルノ・カラバフでの活動最新報告 ― 停戦合意から1カ月経っても満たされない人道ニーズ ―

PR TIMES / 2020年12月22日 21時15分



[画像1: https://prtimes.jp/i/53225/22/resize/d53225-22-195406-2.jpg ]

ナゴルノ・カラバフ紛争の停戦合意から1カ月、未だ深刻な影響を受けている人々が地域全体で数十万に上ります。冬が到来し、人道支援がこれまで以上に必要とされることが懸念されます。

アルメニア/アゼルバイジャン(ICRC)-この秋、紛争の激化が破壊をもたらしました。民間人が死傷し、何百もの民家や、学校・病院など不可欠なインフラが倒壊。人口密集地には不発弾が置き去りにされ、人々が手足、ひいては生命を失う危険にさらされています。戦闘から逃れ安全を求めて家を離れることを余儀なくされた大勢の人が、仮設の施設や友人・親族宅に身を寄せる一方で、戦闘やその余波により住まいを失った家族が何万もいます。仕事も生計も大打撃を受けています。

[画像2: https://prtimes.jp/i/53225/22/resize/d53225-22-134120-0.jpg ]


また、多くの家族が、愛する人の状況を知りたい、または亡くなった人を尊厳をもって埋葬したいと願い、苦しみに耐えています。今、決定的に重要なのは、遺体の回収や移送を迅速かつ円滑に進めるための支援です。戦場で遺体の回収作業を進めていますが、地域一帯に地雷や不発弾が散乱しているため、非常に危険な状況です。何よりも、冬の到来は、危険を多く伴う状況になることを意味します。氷点下の気温、深い霧、大雪などで活動が難航・遅延し、また支援チームが作業を行っている地域で雪や雨、泥により頻繁に地雷が移動するからです。

中立的な仲介者としての役割を持つICRCは、紛争当事者によるそうした活動を支援しています。私たちはロシアの平和維持軍と共に、当事者が戦場の塹壕や原野で遺体を回収する現場に数十回立ち会いました。当事者間の対話を促進することで、活動をできる限り迅速かつ円滑に進め、遺体発見の確率を高める手助けをすることが目的です。現場に立ち会う以上、私たちのチームが仕事を遂行するために必要十分な身の安全が保障されなければなりません。

被拘束者への支援も優先事項の一つです。これまでに数十名の捕虜や民間人の被拘束者を訪問してきました。その多くに、赤十字通信をもって家族の消息を伝え、愛する人からの伝言を届けました。この活動は、多くの被拘束者やその家族にとって重要な心のライフラインで、多くの場合、愛する人の生存の証を得る手段です。私たちは現地の行方不明者の家族から数千件の電話や訪問を受け、民間人や兵士の捜索願いを数百件登録しました。

ICRCは現地で、紛争被害者の支援を継続していきます。アルメニア赤十字社やアゼルバイジャン赤新月社と連携して、人道ニーズを調査し、支援を必要としている人のためにできる限りのことをします。

現在の主な人道ニーズと懸念事項:


• 遺体の回収・移送支援
• 行方不明者の捜索
• 捕虜や民間人の被拘束者と接見し、赤十字通信をやり取りし家族をつなぐ
• 国内避難民や避難先からの帰還者に対する食料・冬用物資の供給
• 住居支援:暖房、建物の修繕、衛生設備、飲料水など
• 心のケア
• 水道設備などの民間インフラの損壊
• 戦闘の被害を受けた都市部や農村部における広範な武器汚染
• 新型コロナウイルス感染拡大と、それに伴う医療施設の負担の増大



[画像3: https://prtimes.jp/i/53225/22/resize/d53225-22-575202-1.jpg ]

12月初旬までに、私たちが実施した人道支援の概要は以下の通り。

医療


医療用品(医薬品、武力攻撃により負傷した人を治療するための包帯やキット、毛布、衛生用品など)を15の病院や医療施設に提供
新型コロナウイルス感染症治療病棟に酸素吸入ソケット12個を設置
保健当局に医療用チュニックを300セット供給
応急処置キットを42セット供給
心のケアを723世帯に実施
子どもや若者へ緊急の心理社会的カウンセリングを行う地域ボランティア45名を訓練



生活自立支援


食料品を詰めた箱と個人用・家庭用の衛生用品を23,000人に提供
シーツ・枕カバー、ベッド用マットレス、折りたたみ式ベッド、枕などの寝具を31,000人に提供
暖房400個と台所用品1,400セットを配付
経済的支援を約8000世帯(約37,000名)に提供
自宅を離れた人々にウール毛布21,700枚を配付



飲料水と住居の支援


シェルター用資材と損壊した建物を仮修繕するための建築資材を3つの病院に提供
発電機17台を提供
暖房と給水設備を改善・利用可能にするために4カ所の幼稚園を改装
避難所で暮らす66世帯が新設のシャワーやトイレを利用可能に
7つの避難所で暮らす家族にストーブ100台を提供



武器汚染


爆発性戦争残存物の危険性について3850人に説明
教師70人に対して、子どもたちに不発弾の危険性を教え、リスク認識を高めるための授業に関する研修を実施
地元の地雷除去チームを支援するために保護キットと探知器10セットを寄付する予定



教育


子ども360人に、在宅で教育を受けるためのタッチパネル式タブレットを配付
子ども100人に、学習用品(通学かばん・ノート・ペン・鉛筆・学習帳)を配付


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