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渋谷慶一郎のピアノソロコンサートが12月に紀尾井ホールで開催。ゲストにヴァイオリニスト・石上真由子、ステージデザインに建築家・妹島和世を迎えて架空の「Living Room」を表現

PR TIMES / 2024年10月11日 15時15分

本日からチケットぴあにて販売開始、2024年12月19日(木)19時より紀尾井ホールにて『Keiichiro Shibuya Playing PianoーLiving Room』開催



[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/72022/23/72022-23-254823143adfa56d701632db67a10d56-3900x2194.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
(左)渋谷慶一郎、(右)石上真由子

12月19日(木)紀尾井ホールにて、渋谷慶一郎のピアノソロコンサートが2年ぶりに開催される。
『Keiichiro Shibuya Playing PianoーLiving Room』と題して、ゲストには気鋭のヴァイオリニスト・石上真由子、そしてステージデザインには建築家・妹島和世を迎える。
ステージにはアンプラグドなピアノとヴァイオリン、妹島和世がこれまでに製作した家具や自身が所有するミースやコルビュジエの家具などが配置される。
また会場全体はLa Nuit parfum、和泉侃による香りが微かに充満する世界―。
その中で演奏されるのは渋谷慶一郎自身の楽曲に加えて、サティ、ペルト、高橋悠治作品など。

あなたはステージで展開される架空の「Living Room」の目撃者になる。

渋谷慶一郎が記した本公演に関するテクスト全文の公開および、チケットの販売は本日よりチケットぴあにて開始、詳細は順次公開予定。
【公演概要】
公演名:Keiichiro Shibuya Playing Piano―Living Room
日時:2024年12月19日(木)開場18:20、開演19:00
会場:紀尾井ホール(〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町6-5)
前売:S席 11,000円、A席7,700 円、B席 5,500 円、C 席 3,300 円
チケットぴあ:https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2434213
Pコード:280713、興行コード:2434213

【クレジット】
ピアノ:渋谷慶一郎
ヴァイオリン:石上真由子
ステージデザイン:妹島和世
フレグランス:La Nuit parfum
セントデザイン:和泉侃

【プログラム】
for maria - 渋谷慶一郎
Midnight Swan - 渋谷慶一郎
Scary Beauty - 渋谷慶一郎
Painful - 渋谷慶一郎
Gnossiennes - Erik Satie
Fratres - Arvo Part
Spiegel im Spiegel - Arvo Part
Furniture Renku - 高橋悠治

※曲目や演出は変更の可能性がございます。

主催:アタック・トーキョー株式会社
協賛:株式会社 ポーラ、株式会社ソウワ・ディライト
協力:一般社団法人コミュニケーション・デザイン・センター
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京【東京ライブ・ステージ応援助成】
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/72022/23/72022-23-6d135839a99587ef31b4e86507e5fb1b-1909x2700.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


【アーティストテクスト】

Living Roomについて

「家具の音楽」を今から約100年前に提唱したのはエリック・サティで、「家具のように日常生活や聴く人の感情を妨げない音楽、意識的に聴かれることのない音楽」というそのコンセプトは後のケージや実験音楽、アンビエント・ミュージックの誕生にも影響をもたらした。

そして100年後の現在、ポップミュージックを中心に殆ど全ての音楽は「家具よりも気に障らないBGM」になり得ることが命題になっているので、長い時間をかけてサティは勝利したとも言える。
これはストリーミングの普及と共に加速した音楽の衰退の一形態でもあるのだが、音楽の聴取と受容の関係をそうしたメディア上の音楽ではなく劇場に限って考えてみたい。

劇場はサティが言う日常とは真逆の緊張度の高い空間だが、サティの「家具の音楽」は劇場や演奏会を前提として発想されている。そして、それは無理がある。
実際に彼は当時それが演奏された劇場で「聴衆に向かって、音楽を聞かずにおしゃべりを続けるよう怒鳴り散らし猛烈な勢いでロビーを駆け回った」そうだが、これはコメディだ。
サティが否定したかった劇場の堅苦しさは100年後の今もそれほど変わってないし、音楽を聴く場としてそれは悪くない。実際、さまざまなコンサートで「ステージと客席の境界を無くす」ような試みを見てきたが、ほとんどが散漫で芝居がかった失敗に終わっていたと思う。
つまり劇場という枠組みで聴衆だけをコントロールすることはできないし、それは望まれてもいない。

ただ、従来の劇場音楽における会場一体となった古典的な緊張感のあり方をステージから揺さぶることは出来ないだろうか?ということはずっと考えていて、その実践と実験が今回のコンサートになる。
『Living Room』と題されたこのコンサートはステージに建築家・妹島和世さんがこれまでに製作された複数の家具と彼女の所有するミースやコルビュジエの家具などが混在して配置され、それらは演奏の合間に使用されたりもする。
一人が弾いているときに別の一人はソファで休んだり、演奏の準備をしたり、その演奏を聴いたり、という風に。
妹島さんとは今までにもいくつかのプロジェクトでご一緒させてもらっていて、今も進行中のプロジェクトがあるのだが、その造形的思考は音楽家の僕には常に完全に予想外の連続であり、「ステージに音楽家のための架空のリビングルームを作る」アイディアを思いついた時にすぐに相談させて頂いた。

そうすることで、今回のようにピアニストとヴァイオリニストが二人で演奏するコーナーとソロのコーナーを分けたり、その際にステージを出たり入ったりする仰々しさをなくし、その代わりにステージにある家具で休んだり弾いたりすることによって、ある種シアトリカルな緊張と弛緩を聴衆は観て聴くことになる。
こうしてステージは従来のコンサートのように単線的でリニアな時間ではなく、サティが言うところの「生活」のような複層的かつ私的な時間と、従来の演奏会の持つ極度に緊張度の高い空間が重なればと思う。

そして、この多層的に捩れた空間で共演するのは、医師免許を持ち「手術の際に見る、生きている人間の臓器の美しさを知っていることは演奏のアドバンテージがあると思う」と語り、同時に演奏機械を思わせる稀有なテクニックとセンスを持つヴァイオリニスト・石上真由子さんしかいないと思い召喚した。

そして最後に初めての試みを一つ。
今回のコンサートは僕が年末にやっているピアノソロのコンサートのシリーズの延長線上にある。そして、僕のピアノソロは「for maria」という2009年にリリースしたピアノソロのアルバムに端を発している。
それまでノイジーで実験的な電子音楽だけをリリースしていた僕が一転してピアノソロによる極度に静かでメロディまであるアルバムをリリースしたことで、僕の人生は何度目かの小さくない転機を迎えた。
ピアノの音は最初にアタックがあり長い時間をかけて減衰しつつ消えていく。その音の消える間際まで変化し続ける過程は香りのようだとも思っていた。

La Nuit parfumはラヴェルやスクリャービンのピアノ曲をイメージした香水を楽譜と一緒にリリースするなど、音楽と香りの濃密な関係を追求している香水のブランドで、いつか一緒に仕事をしようと話していた。
そして今回、前述したように僕のピアノソロのスタートになっている「for maria」をイメージした香りを作ってほしいとお願いすることにした。

調香は淡路島で植物から原料を採取する活動をしており、独自の香料の幅で稀有に独創性と作品性の高い香りを制作している和泉侃さんが担当した。このコンサートのために作られたその香りは当日の会場に微かに充満して、香水として会場でも発売する予定だ。
同時に会場で「for maria」の直筆、印刷両方を含むピアノ楽譜の発売もすることにした。

これまで書いてきたように、このコンサートは複層的に色々なことが起きる。
そして、それらはステージの上の緊張と弛緩の振れ幅を客席から密やかに体験してもらうことを意図している。

また、今回のコンサートではピアノもヴァイオリンも一切PAを使わず、そのことで楽器から直接出る音のアタックから減衰、擦れや消えていくまでの全ての過程を触れるように聴いてもらえる。

同時に妹島和世さんによるステージデザインもLa Nuit parfumと和泉侃さんによる香りが同じ空間に重なり、様々な知覚を刺激することになると思うが、これら全ての試みにエレクトロニクスを一切使用しないという僕にしてはいつもと違う方向に振り切ったコンサートとなる。

これが様々な感覚を啓く新しい経験になれば嬉しく思う。

同時にこのまだ僕も体験していない空間で自分の曲だけではなく、サティやペルト、悠治さんの曲などを弾くことを楽しみにしている。

渋谷慶一郎
【プロフィール】
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/72022/23/72022-23-e165eec4a443a24ecf944f6e0de6559d-1500x2000.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
Photo by Grégoire Alexandre

渋谷慶一郎
音楽家。2002年に音楽レーベルATAKを設立。作品は先鋭的な電子音楽作品からピアノソロ 、オペラ、映画音楽、サウンド・インスタレーションまで多岐にわたり、東京・パリを拠点に活動を行う。
2012年に初音ミク主演による人間不在のボーカロイド・オペラ『THE END』を発表、同作品はパリ・シャトレ座公演を皮切りにヨーロッパを中心に世界中で公演が行われた。2018年にアンドロイド・オペラ『Scary Beauty』を発表。2021年は新国立劇場の委嘱新制作にてオペラ作品『Super Angels』の作曲を務め、アンドロイドとオペラ歌手、合唱、バレエダンサー、東京フィルハーモニー交響楽団との共演を果たした。2022年3月にはドバイ万博にてアンドロイドと仏教音楽・声明、UAE現地のオーケストラのコラボレーションによるアンドロイド・オペラ『MIRROR』を発表。2023年6月にはパリ・シャトレ座にて70分の完全版となる同作を初演、今年6月に恵比寿ガーデンホールにて東京凱旋公演。
これまでに数多くの映画音楽も手掛け、2020年には草彅剛主演映画「ミッドナイトスワン」の音楽を担当。本作で第75回毎日映画コンクール音楽賞、第30回日本映画批評家大賞、映画音楽賞を受賞。2024年4月にはMilan Design Weekにて、自身のサウンドインスタレーション「Abstract Music」をLEXUS展示にて発表。
http://atak.jp / X @keiichiroshibuy / Instagram @keiichiroshibuy

[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/72022/23/72022-23-80f8f44b7b33c7f716a49999069aec46-1800x2700.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
(C)Masatoshi Yamashiro

石上真由子
日本音楽コンクール等、国内外で優勝・受賞多数。題名のない音楽会、NHKクラシック音楽館、NHK-FM名曲リサイタルやリサイタル・ノヴァ等に出演。東京交響楽団、東京都交響楽団、読売日本交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、京都市交響楽団、仙台フィルハーモニー管弦楽団、大阪交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、ブラショフ国立交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、セントラル愛知交響楽団、愛知室内オーケストラ、山形交響楽団など、内外で多数のオーケストラと共演。欧米各地の音楽祭・演奏会に出演。長岡京室内アンサンブル、アンサンブル九条山メンバー。Ensemble Amoibe主宰。Music Dialogue、CHANEL室内楽、京都コンサートホール、公共ホール音楽活性化事業登録アーティスト。京都市芸術新人賞、音楽クリティック・クラブ賞、大阪文化祭賞、青山音楽賞、藤堂音楽賞受賞。
日本コロムビアよりCD「ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ」、「ブラームス:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ第1番」、ALTUSより「ラヴェル:ツィガーヌ」好評発売中。
www.mayukoishigami.com / X @MayukoIshigami / Instagram @mayukoishigamiviolin

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