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メルク、日本で新たなCRISPRゲノム編集技術の特許を取得

PR TIMES / 2021年6月23日 14時15分

・proxy-CRISPR技術によりゲノム編集を向上し、新たな研究の可能性を創出するソリューションが実現
・アクセス困難なゲノム領域の編集に役立ち、ゲノムのカバー率を向上
・メルクにとって日本で2件目、世界では38件目となるCRISPR関連の特許取得



世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業であるMerck(以下メルク)は、特許庁より同社のproxy-CRISPR技術に関する特許を正式に許可されたことを発表しました。メルクが日本でCRISPR関連の特許を取得するのは今回で2度目になります。

「メルクがCRISPR分野で取得した特許数は世界全体で計38件となりました。私たちは遺伝子編集技術のイノベーションをリードする企業として、今後も世界中の科学者と協力し、救命につながる治療法を発見する取り組みを加速させるために、最良の遺伝子編集技術を提供していきます」とメルク ライフサイエンス・ビジネスの遺伝子編集・新モダリティ部門責任者アンジェラ・マイヤーズは述べています。

proxy-CRISPRは、ゲノムを切開してDNAを書き換えることを可能にし、CRISPRの効率性、柔軟性、特異性を向上するゲノム編集技術で、科学者がアクセス困難なゲノム領域を編集するのに役立ちます。

メルクのCRISPR特許ポートフォリオには、オーストラリア、カナダ、米国、ブラジル、欧州、シンガポール、中国、日本、イスラエル、および韓国で取得した特許が含まれています。すでにproxy-CRISPRの特許を欧州、オーストラリア、米国、日本、イスラエルで取得しており、proxy- CRISPR特許の他に、基礎的なゲノム編集技術および3つの代替的なゲノム編集技術をカバーするCRISPR関連特許を保有しています。

proxy-CRISPR技術を実行するには、互いに近接するゲノムを標的に定め、2つのCRISPRシステムを協働するように設計します。一方のCRISPRシステムが阻害的なクロマチンタンパク質を押しのけることによって領域の「ドア」を開け、もう一方のシステムがそのドアを通過して正確な編集位置を突き止めます。2つのCRISPR結合事象を活用することでproxy-CRISPRのターゲティング精度が向上し、同じゲノム内の同一の標的配列を区別することが可能になります。これは、単一のCRISPRハイファイシステムにはない、proxy-CRISPRならではの利点です。

メルクは、オーストラリア、カナダ、シンガポール、韓国、イスラエル、欧州で、ペアCRISPRニッカーゼ技術(染色体配列上で対向する鎖を切断することで二本鎖切断を引き起こす手法)の特許を取得しています。また、同社のCRISPRインテグレーション技術(真核細胞配列の染色体を切断し、DNA配列を挿入する手法)は、オーストラリア、米国、カナダ、欧州、シンガポール、中国、イスラエル、韓国で特許を取得しています。メルクのポートフォリオ中の特許は、使用分野を問わず全てライセンス可能となっています。

メルクは、発見から製造に至るまで、ゲノム編集において17年の実践的経験を有しており、CRISPR技術を自社のコア・コンピタンスに位置づけています。メルクがゲノム編集分野における経験を通して構築した、CRISPRをはじめとする高度なゲノミクス技術のポートフォリオは最も包括的で、基礎研究から治療法の提供まで、あらゆる作業段階に影響をもたらしています。メルクは、遺伝子ノックアウト、標的組み換え、標的変異、遺伝子スクリーニングライブラリといった、免疫治療やがん治療、感染症などの分野の研究を支える様々な用途向けの商品・サービスを提供しています。メルクの科学者たちは、これらの用途を拡大し、健康関連の研究を加速させる強力な独自技術を開発し続けています。

メルクは、ゲノム編集技術の可能性が広がるに伴い、科学的、法的、社会的な懸念が生じていることを認識し、倫理的および法的基準を慎重に考慮した上でゲノム編集の研究をサポートしています。ドイツのダルムシュタットに拠点を構えるメルクの親会社であるMerck KGaAは、独立した外部機関である生命倫理顧問委員会(https://www.emdgroup.com/en/cr-report/2019/business-ethics/bioethics.html?global_redirect=1)を設置し、ゲノム編集の研究や利用等、自社の事業に関わる研究について指導を仰いでいます。Merck KGaAはまた、科学的問題や社会的問題を踏まえて研究用途向けの有望な治療法に資するために、明確な「ゲノム編集原則」(https://www.emdgroup.com/company/responsibility/us/regulations-and-guidelines/genome-editing-principle-US.pdf)を策定・定義し、透明性を持って公表しています。

メルクについて
Merck(メルク)はヘルスケア、ライフサイエンス、エレクトロニクスの分野における世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業です。約58,000人の従業員が、人々の暮らしをより良くすることを目標に、より楽しく持続可能な生活の方法を生み出すことに力を注いでいます。ゲノム編集技術を進展させることから治療が困難を極める疾患に独自の治療法を発見すること、また 各種デバイスのスマート化まで、メルクはあらゆる分野に取り組んでいます。2020年には66カ国で175億ユーロの売上高を計上しました。

メルクのテクノロジーと科学の進歩において鍵となるのは、サイエンスへのあくなき探求心と企業家精神です。それはメルクが 1668年の創業以来、成長を続けてきた理由でもあります。創業家が今でも、上場企業であるメルクの株式の過半数を所有し ています。メルクの名称およびブランドのグローバルな権利は、メルクが保有しています。唯一の例外は米国とカナダで、両国 では、ヘルスケア事業ではEMDセローノ、ライフサイエンス事業ではミリポアシグマ、エレクトロニクス事業ではEMDエレクトロニクスとして事業を行っています。

メルク株式会社について
メルク株式会社はメルクの日本法人として1968年に設立されました。バイオサイエンス基礎研究や医薬品製造、創薬などライフサイエンスに関わる製品・サービスを展開しています。メルク株式会社は、ライフサイエンス・ビジネスおよびメルクの管理部門を担っています。メルク株式会社の詳細については https://www.merckgroup.com/jp-ja をご覧ください。

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