CALL4、「受刑者にも適切な医療を!刑務所医療過誤事件」のサポートを開始
PR TIMES / 2023年3月14日 18時45分
https://www.call4.jp/info.php?type=items&id=I0000114
日本初(※1)の公共訴訟支援に特化したウェブプラットフォームCALL4(コールフォー)(運営:特定非営利活動法人CALL4、代表理事:谷口太規)は、刑務所収容中に適切な医療が受けられず23才で亡くなってしまった息子のために、母親と彼の婚約者が国を提訴した「受刑者にも適切な医療を!刑務所医療過誤事件」のサポートを本日より開始いたします。
[画像: https://prtimes.jp/i/45445/25/resize/d45445-25-82237927501999e52e25-0.jpg ]
背景
罪を犯して刑務所に収容されていたA氏は、ある日、体に異変を感じました。刑務所の職員にそのことを訴えましたが、医者には診てもらえませんでした。ようやく受診できたときにも、限られた医師しかおらず、十分な医療設備もない刑務所内では適切な診断や検査を受けることができませんでした。その結果、A氏のがんは見過ごされてしまい、経過観察となってしまいました。その後もA氏は体の異変を訴えましたが、なかなか医者に診てもらえませんでした。
ようやく外部の専門医に診てもらい、検査を受けた結果、がんの疑いがあったため、医療刑務所に移送され、すぐに手術となりました。医療刑務所にて手術および化学療法を終え、A氏はまた一般の刑務所に戻されました。そこで今度は発熱、腰の痛みを訴えます。専門医であればがんの転移をすぐに疑うべき状況であるところ、単なる腰痛として扱われ、痛み止め軟膏を処方されただけでした。
その後、さらに喉の腫れなどが生じ、医療刑務所に移されますが、このときすでにがんの転移が複数見つかる状態でした。医療刑務所内でも処置しきれないということで刑の執行停止を受け、出所後、7ヶ月ほどでAさんは亡くなりました。まだ23歳でした。
A氏が罪を犯したことは償うべきことです。ただ、A氏の刑は、刑務所に入り、自由を制限され、刑務所内で仕事をし、罪に向き合い、反省することであったはずです。それを超えて、医療を制限され、命を落とさなければならなかったのでしょうか。受刑者であっても、私たちと同じ人間です。人としての基本的な権利は、どんな人にも、受刑者であっても守られるべきです。刑務所医療のあり方について、本ケースが改めて考えるきっかけになればと原告は国を相手に立ち上がりました。
※1 日本国内における「公共訴訟支援に特化したウェブ支援プラットフォーム」として、2019年9月に弁護士による見解など自社調査した結果
【法的論点】
本訴訟の争点は、Aさんの病状に対する刑事施設の対応は適切なものであったかどうか、ひいては、日本の刑事施設の医療体制は十分なものであるといえるかどうか、です。
Aさんは罪を犯しました。それは償うべきことです。
ただ、Aさんの刑は、刑務所に入り、自由を制限され、刑務所内で仕事をし、罪に向き合い、反省することであったはずです。
それを超えて、医療を制限され、命を落とさなければならなかったのでしょうか。
受刑者であっても、私たちと同じ人間です。
人としての基本的な権利は、どんな人にも、受刑者であっても守られるべきです。
そのことについて、改めて考えるきっかけとしたいと思います。
クラウドファンディング及び支援ページ概要
以下のケースページより支援が可能です。
https://www.call4.jp/info.php?type=items&id=I0000114
※クレジットカードで簡単に寄付することができます。
※寄付にあたって会員登録は不要です。
資金の使途
・裁判の手数料
被害者が亡くなった医療過誤事件のため、多額の慰謝料を請求するために訴訟提起のために多くの印紙代がかかります。
・意見書費用
-医師の意見書が必須となります。医学的な争点のため、複数の十分な意見書作成が必要です。
・弁護士費用
・その他(通信費・裁判記録コピー代・交通費等)
弁護団からのコメント
刑事施設における医療の問題は、刑事施設とは縁のない方にもぜひ考えていただきたい問題です。
刑務所の中にも人権はあります。
この裁判で適切な刑務所のあり方について一石を投じたいと思っています。
担当弁護士の紹介
海渡雄一(第二東京弁護士会)特定非営利法人監獄人権センター 代表
小竹広子(第二東京弁護士会)日本弁護士連合会刑事拘禁制度改革実現本部
高遠あゆ子(東京弁護士会) 特定非営利法人監獄人権センター 理事
「CALL4」について
「CALL4」は2019年9月のサービス開始以降、公共訴訟を支援するクラウドファンディングと、訴訟の背景にある課題や原告の人生を伝えるコンテンツの提供を行っています。活動を通じて、より多くの人たちが司法で起きていることを知り、関心を持ち、そしてさまざまな形で参画することができる仕組み作りに尽力しています。
同性婚訴訟、性風俗事業者に対する持続化給付金不支給を問う「セックスワークisワーク訴訟」、最高裁で史上11件目の法令違憲判決が出された在外国民審査訴訟、入管施設内における暴行事件など、多くの訴訟について、訴訟概要やその問題背景についてのコンテンツ発信を行なっています。
運営団体「特定非営利活動法人CALL4」について
特定非営利活動法人CALL4は、公共訴訟を支援するウェブプラットフォーム「CALL4」の運営のために設立された営利を目的としない法人で、代表を務める弁護士谷口太規の他、多様な専門性を有するプロボノメンバーによって活動が担われています。
詳細は以下よりご確認ください。
https://www.call4.jp/
CALL4は今後も、クラウドファンディングをはじめとするケースサポートを通じて、司法をより身近に感じていただけるよう日々活動してまいります。
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