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クオンティニュアムが業界初のイオントラップ型56量子ビット量子コンピュータを発表、主要ベンチマークの記録を更新

PR TIMES / 2024年6月7日 13時45分

クオンティニュアムとJPモルガン・チェースは、クオンティニュアムのH2-1量子コンピュータを使用し、既存の業界ベンチマークの100倍の改善を達成しました。



2024年6月5日、ブルームフィールド(米コロラド州)およびロンドン(英国)-世界最大の総合量子コンピューティング企業であるクオンティニュアムは6月5日に、同社の量子コンピュータ「H2-1」の大幅なアップグレードを行い、新たに業界で初めて56量子ビットを搭載したイオントラップ量子コンピュータとしての運用を発表しました。これにより、H2-1は量子コンピュータ業界で最高峰を誇る忠実度をさらに高め、そのパフォーマンスは従来型のデジタル・コンピュータでは同機のシミュレーションを行うことが不可能なレベルに達しています。

クオンティニュアムとJPモルガン・チェースの共同チームは、ランダム回路サンプリング(RCS)アルゴリズムを実行し、2019年にGoogleが発表した先行結果(https://www.nature.com/articles/s41586-019-1666-5)を100倍上回る驚くべき結果を達成し、クロスエントロピーベンチマークの世界新記録を樹立しました。全結合56量子ビットと高い忠実度を備えたH2-1は、今日の最も強力なスーパーコンピュータや他の量子コンピューティング・アーキテクチャですらもこの結果に匹敵することを困難にしています。

Rajeeb Hazra(Quantinuum, CEO)は次のように述べています。「我々は、フォールトトレラント量子コンピューティングに向けた競争でリードを広げており、JPモルガン・チェースのような顧客のために、他の技術では不可能な方法で研究を加速させています。量子ビットの量ではなく、量子ビットの質に重点を置くことで、可能性を変え、金融、物流、輸送、化学などの業界における量子応用の待望の商業化に近づいています。」

クオンティニュアムの分析によると、H2-1で56量子ビットを用いRCSを実行した場合、従来のスーパーコンピュータで実行した場合と比較して消費電力を30,000分の1に削減できると推定され、今後さまざまな計算課題に適したソリューションとなる可能性を示しています。

Marco Pistoia (JPモルガン・チェースグローバル・テクノロジー応用研究責任者 )は次のように述べています。「我々のランダム回路サンプリング実験で達成された忠実度は、クオンティニュアム量子コンピュータの前例のないシステムレベルの性能を示しています。私たちは、この高い忠実度を活用し、幅広い産業ユースケース、特に金融ユースケースのための量子アルゴリズムの分野を発展させることを楽しみにしています」
6月5日の発表は、2024年にクオンティニュアムが行った以下の一連のブレークスルーに続くものです。

・3月に、量子電荷結合素子(QCCD)アーキテクチャが大規模な量子ビット数に対応できることを実証し、長年 の「配線問題」(https://www.quantinuum.com/news/quantinuum-proves-their-quantum-computers-will-scale-with-major-hardware-innovation)に対する解決策を明らかにしました。

・クオンティニュアムのHシリーズは、デバイス内のすべての量子ビットペアに対して99.9%の2量子ビットゲートフィデリティ(https://www.quantinuum.com/news/quantinuum-extends-its-significant-lead-in-quantum-computing-achieving-historic-milestones-for-hardware-fidelity-and-quantum-volume)を初めて達成、フォールトトレランスを可能にする重要なマイルストーンに到達しました。

・そして、マイクロソフト社との共同開発により、量子コンピュータとして初めて、そして今のところ唯一、レベル2レジリエント量子コンピューティングを達成したH2-1が発表され、エラー訂正と検出を使用して信頼性の高い4つの論理量子ビットを作成し、エラー率を800分の1に低減(https://quantinuum.co.jp/n20240405/)しました。

Dennis Tom (Microsoft Azure Quantumゼネラルマネージャー)は次のように述べています。「マイクロソフトは、今回忠実度の高い56量子ビットのマシンを開発したクオンティニュアムとの継続的なコラボレーションを楽しみにしています。最近、両チームはAzure Quantumの量子ビット仮想化システムをクオンティニュアムの32量子ビットマシンに適用することで、信頼性の高い4つの論理量子ビットを作成しました。クオンティニュアムの新しいマシンで利用可能な物理量子ビットを追加することで、さらに低いエラー率でより多くの論理量子ビットを作成できると期待しています。これらのマイルストーンの到達を評価するとともに、今後も量子演算の信頼性、加えて量子コンピューティングの有用性の更なる向上を目指します。」

また、クオンティニュアムは最近、JPモルガン・チェースを始め、三井物産、アムジェン、ハネウェル(同社は現在も大株主である)が参加した3億ドルの株式資金調達(https://quantinuum.co.jp/n20240125/)を完了し、創業以来クオンティニュアムが調達した総資本は約6億2500万ドルに達しました。

H2-1の紹介動画は以下リンクよりご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=mnGtlDb5qHs
学術論文は、以下リンクよりご確認いただけます。
https://arxiv.org/abs/2406.02501

クオンティニュアムについて
世界最大の総合量子企業であるクオンティニュアムは、強力な量子コンピュータと高度なソフトウェアソリューションを開拓しています。クオンティニュアムの技術は、材料発見、サイバーセキュリティ、次世代量子AIのブレークスルーを牽引しています。370人以上の科学者とエンジニアを含む約500人の従業員を擁するクオンティニュアムは、大陸をまたいで量子コンピューティング革命をリードしています。2021年にハネウェルとケンブリッジ・クオンタムによって設立されて以来、量子コンピューティングの開発と商業化を推進するために約6億2500万ドルを調達しています。


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