【シリア危機・間もなく2年】数十万の子どもたちの教育をも脅かす紛争
PR TIMES / 2013年3月7日 15時22分
シリア危機から、もうすぐ2年。暴力はさらに激化し、何十万人もの子どもたちの教育を受ける権利が脅かされていることが明らかになりました。
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ユニセフ(国連児童基金) プレスリリース/Media Advisory
配信元: (公財)日本ユニセフ協会 www.unicef.or.jp
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報道各位 2013年3月7日
シリア危機、紛争3年目へ
数十万人の子どもたちの教育も奪う紛争
日本ユニセフ協会 www.unicef.or.jp
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3月15日で丸2年を迎えるシリア内戦。周辺国へ逃れた国民は100万人に達しました。
シリア国内外で、人道支援の必要性はさらに高まっているものの、
必要な資金が集まらず、計画に沿った支援を行うことが厳しい状況です。
このたび、ユニセフが実施した調査(2012年12月実施)により、シリア国内で
紛争の影響を受けている地域の学校では、出席率が急速に減少していることが明らかになりました。
戦闘行為はさらに激化し、何十万人もの子どもたちの教育を受ける権利が脅かされています。
シリア国内の5分の1の学校が攻撃を受けて損傷、あるいは避難所として使用されているため、
学校の再開もままならない状況が続いています。
最も激しい紛争地域では、この2年間、ほとんど学校に通っていない子どももいます。
「シリアの教育システムは、この紛争の影響で崩壊しています」
「かつてシリアは、男女を問わず、高い就学率を誇っていました。
しかし今は、急速に低下しています」と語る、ユニセフ・シリア事務所のアブデル・ジェリル代表。
(参考: 純就学率 男子:97%、女子92% ユニセフ『世界子供白書2009』)
調査では多くの親が安全を懸念し、子どもを学校に通わせることをためらっていることが判明しました。
主な報告は以下の通りです。
・ 少なくとも2,400校が倒壊、あるいは深刻な被害を受けた
・ うち772校(全体の50パーセント)がイドリブ、300校がアレッポ、300校がダラアの学校
・ 1,500校以上が避難所として使用
・ 110人以上の教員とスタッフが命を落とし、多くの人々が職を失った
・ イドリブでは、教員の出勤率は55パーセントにも満たない状況
・ アレッポでは、子どもの出席率が6パーセントまで低下
・ 紛争地域では、武力勢力や武装グループに占領されている学校も
特に激しい紛争が起きているイドリブ、アレッポ、ダラアの学校が、最も深刻な影響を受けています。
このため、子どもたちは、授業が中断され、時には週に2回しか学校に通うことができない
こともあります。多くの難民を受け入れている地域の学校では、クラスの人数が
定員を大幅に上回り、100人近くに達しているところもあります。
「学校にいることで、子どもたちは安心できる、守られている感覚を得ることでき、親や保護者は、
子どもの将来に希望を抱けるようになります」
「だからこそ、多くの親が教育を最優先に考えているのです」(アブデル・ジェリル代表)
シリア国内の子どもの学習ニーズに対応するため、ユニセフは、ホムス、ダラア、ダマスカス郊外、
タルトゥース、ラタキア、ハマ、クネイトラの170校以上の学校クラブを支援しています。
クラブでは、約4万人の子どもが補習授業を受け、心のケアとしてレクリエーション活動を楽しんでいます。
また、ユニセフは、指導用と学習用の教材の提供の他、被害を受けた学校の修繕も支援しています。
しかしながら、この学校クラブを維持するためには、5月末までに、追加で100万米ドルの
資金が求められています。資金不足のために、早急に必要なプレハブ教室の設置、学習スペースの修繕・修復、
指導用と学習用教材の提供が行えません。
ユニセフは、シリア国内での2013年前半の教育支援のために、2,000万米ドル(約18億6,000円)の
支援計画を立て、資金協力を呼びかけましたが、これまでに集まった資金は、
300万米ドル(15%:2億8,200万円)となっており、引き続き資金協力を要請しています。
**********
シリア内戦3年目を前に、これまでの支援活動や現地の状況を改めてご案内申し上げます。
■お問い合わせ先■
(公財)日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016 FAX : 03-5789-2036 メール: jcuinfo@unicef.or.jp
**********
報道関係の皆様におかれましては、『シリア緊急募金』の告知にご協力いただけますよう、
お願いいたします。
<シリア緊急募金>
郵便局(ゆうちょ銀行) 振替口座:00190-5-31000
口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会
*通信欄に「シリア」と明記 *送金手数料は免除されます
インターネットからも募金を受け付けています www.unicef.or.jp
日本ユニセフ協会では、ユニセフ現地事務所から発信されたシリア国内外の情報を、
ホームページ(www.unicef.or.jp)やツイッター(@UNICEFinJapan)や
Facebook(UNICEFinJapan)を通じて、随時配信しております。
■ 日本ユニセフ協会について ■
公益財団法人日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にある
ユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間としてユニセフを代表する唯一の組織として、
ユニセフ活動の広報、政策提言(アドボカシー)、募金活動を担っています。(http://www.unicef.or.jp)
発信者:(公財)日本ユニセフ協会 広報室
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