編集長・東浩紀 批評誌『ゲンロン 14』刊行
PR TIMES / 2023年3月29日 18時45分
年2回刊行へとリニューアル。より幅広い読者層が楽しめる最新号!
株式会社ゲンロン(本社:東京都品川区西五反田 代表取締役:上田洋子)は、2023年3月28日に批評誌『ゲンロン14』を刊行、全国書店にて販売を開始しました。
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【編集部より】
今号から『ゲンロン』はリニューアルしました。500ページに及んでいた従来から260ページにまで抑え、ボリューム、価格とも手に取りやすい書籍といたしました。刊行頻度は年2回に増強し、弊社が展開する電子誌『ゲンロンβ』および記事サイト『webゲンロン』とクロスオーバーすることで、よりクオリティの高い内容をお届けします。
今号にはふたつの座談会を掲載しています。巻頭には、博物学者の荒俣宏氏、フランス文学者の鹿島茂氏をお招きした、編集長東浩紀との鼎談を収録しました。「コレクションはタイムトラベル」という言葉の真意とは? 古書蒐集家として知られるおふたりに、コレクションの魅力と快楽を余すことなく語っていただいています。第一次大戦期のパリのガールアートから福澤諭吉まで、日本のサブカルチャーの意外なルーツが満載です。
もうひとつの座談会では、『PLUTO』のアニメ化も話題の漫画家、浦沢直樹氏をお招きしました。物語評論家のさやわか氏と東を聞き手に、ボブ・ディランと手塚治虫に決定的なインパクトを受けた少年時代から現在にいたるまで、徹底的にお話を伺っています。漫画にとって「ライブ」とはなにか。社会にとらわれずに「手を動かす」ことの価値とは。『ゲンロン』ならではの、作家論にとどまらない議論をお楽しみください。
もちろん論考やエッセイも充実。東による書き下ろし論考「声と戦争」では、はじめて訪れたベトナムの戦争証跡博物館で感じた違和感が記されています。戦争の悲惨さやジャーナリズムの力を伝える展示に、なぜ被害者の声だけが欠けているのか。『ゲンロン』で連載し好評をいただいている「悪の愚かさについて」に連なる哲学的紀行文です。
またコーナー「斜めから見る戦争」の一連の論考では、ネットとストリートを舞台にした反戦アクティヴィズム、政権をめぐってふたつに割れるヒップホップ、連邦内の民族共和国タタールスタンというそれぞれの着眼点から、「ロシア」という国家の、普段報道には載らない複雑さを素描しています。
ほかにも、『中国における技術への問い』が話題の哲学者ユク・ホイ氏が「共生」を再検討する新連載、今号の装画も担当した梅津庸一氏が、なぜ現代美術に失望し、そして陶芸を始めたのかを綴った2万5000字の論考、『ゲンロンβ』に掲載され大きな反響を呼んだ、水俣で「共事者」について考えた小松理虔氏のエッセイ(再録)など、バラエティに富んだ記事を掲載いたしました。これまでの『ゲンロン』以上に、一層幅広い読者に楽しんでいただける誌面です。収録記事・著者は本プレスリリース掲載の目次をご参照ください。
巻頭を飾る荒俣宏氏、鹿島茂氏、東浩紀による座談会「コレクションはタイムトラベルだ──博物学的な知と『どっちつかず』の美学」の一部を、ただいまwebゲンロンにて無料公開しています。
https://www.genron-alpha.com/article20230316_01/
今年9月の刊行を予定している次号『ゲンロン15』と合わせ、リニューアルした『ゲンロン』に一層のご期待をお寄せください。
【目次】
[座談会]荒俣宏+鹿島茂+東浩紀
コレクションはタイムトラベルだ 博物学的な知と「どっちつかず」の美学
[論考]東浩紀 声と戦争
[新連載]ユク・ホイ 訳=伊勢康平 共生の言葉について 惑星的なものにかんする覚書 第1回
[ゲンロンの目]櫻木みわ 沖島・東京冬日記
斜めから見る戦争
[論考]上田洋子 ネットとストリートの戦争と平和 ロシアの反戦アクティヴィズムについて
[論考]松下隆志 ロシアをレペゼンするのは誰か プーチン時代の政治とラップ
[論考]櫻間瑞希 国境を越えた結束と分断の狭間で タタール世界から見るロシア
[ゲンロンの目]辻田真佐憲 記念碑めぐりのすゝめ
[座談会]浦沢直樹+さやわか+東浩紀
「さあ、描けよ」 ロック、マンガ、テーマパーク
[連載]梅津庸一 陶芸と現代美術 『窯業と芸術』を開催するに至るまで 尖端から末端をめぐって 第11回
[連載]田中功起 言葉、夜の散歩、墓の制作、そしてアートのはじまり 10月1日から1月3日 日記のようなもの、もしくは日付のあるノート 第15回
[連載]小松理虔 水俣のチッソと小名浜のスイソ 当事者から共事者へ 第11回 ※再掲載
[ゲンロンの目]豊田有 ベニガオザルの社会から考える「平和」 ※再掲載
[コラム]山森みか イスラエルの日常、ときどき非日常 #7 兵役とジェンダー(2)
[コラム]松山洋平 イスラームななめ読み #11 「共生のイスラーム法学」とは何か
ネコ・デウス14
そのほか、詳細は『ゲンロン14』特設ページ(https://www.genron-alpha.com/genron14/)をご覧ください。
[画像2: https://prtimes.jp/i/34496/27/resize/d34496-27-086d1d752e01b693069d-0.jpg ]
『ゲンロン14』 東浩紀 編
判型:A5判・並製|ページ数:260頁
価格:2,420円(税込)|ISBN:978-4-907188-48-1
表紙:梅津庸一|デザイン:川名潤
一般販売について
全国書店・各ECサイトにて好評販売中です。
版元ドットコム|https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784907188481
Amazon|https://www.amazon.co.jp/dp/490718848X
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