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アビームコンサルティング、2024年度「日本企業の企業価値を高めるESG指標トップ30」の分析結果を発表

PR TIMES / 2024年11月19日 9時45分

~新たなESG指標「研究開発成果」と「ブランド力」が示す、企業の非財務情報活用の進展~



 アビームコンサルティング株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:山田 貴博、以下 アビームコンサルティング)は、企業価値の向上とESG活動における指標の相関を明らかにすることを目的に分析調査を実施し、「日本企業の企業価値を高めるESG指標トップ30(2024年度)」を発表しました。なお、本分析調査は2022年度に続く2回目の実施となり、ESG指標分析を実施する企業数の拡大を背景に、対象企業数は前回の約2倍に拡大しました。

■分析調査の背景
 持続的な企業価値向上の実現に向け、企業は競争力の源泉としての非財務資本を適切に管理、配分、活用することが求められています。アビームコンサルティングは2019年より「Digital ESGサービス」※を展開し、社内外の非財務データを活用して非財務資本の増強施策と企業価値との関係性を定量的に可視化することで、中長期的な競争力強化を図るための戦略的な企業価値向上経営の実現を支援しています。
 今回の分析調査では、アビームコンサルティングのエグゼクティブアドバイザーであり早稲田大学客員教授である柳良平氏が提唱したESGと企業価値の関連を示す計算式「柳モデル」を用いて、アビームコンサルティングがこれまで支援を行った日本企業の非財務データ分析に基づき、企業価値と強い相関を示す具体的な指標を抽出しました。その結果、多くの企業で企業価値と相関が認められる指標上位30位を新たに明らかにし、以下のランキングにまとめました。

■2024年度「日本の企業価値を高めるESG指標のトップ30」と概要
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/123981/27/123981-27-d8c435e999477402b3b6d8dd18870d66-1200x1243.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
※背景白:今回の分析調査で新たにESG指標トップ30にランクインした指標、背景ベージュ:前回から継続してランクインしている指標

 「日本企業の企業価値を高めるESG指標トップ30(2024年度)」では、前回行った分析調査から21指標が継続してランクインしており、企業価値向上への中長期的な寄与が改めて明らかとなりました。
 新たにランクインした指標のうち特筆すべきは、「研究開発による創出製品数(4位)」「企業ブランド調査結果(14位)」「CO2排出量-スコープ3/カテゴリ11(22位)」「従業員エンゲージメント(25位)」の4つです。特に「研究開発成果」や「ブランド力」関連の指標が上位にランクインしていることから、企業の競争力の源泉となり得る非財務資本を増強することが、企業価値を押し上げ得ることが示されています。

■「日本の企業価値を高めるESG指標のトップ30(2024年度版)」分析調査の考察
 分析調査の考察として、以下4点をまとめました。

1.研究開発における成果
 「研究開発による創出製品数」(4位)、「登録特許件数」(16位)のランクインから、研究開発という企業の新たな価値創出と競争力強化に直結する指標が企業価値向上にもつながることがデータ上でも明らかとなった。企業においては研究開発の成果をステークホルダーに対して、適切に開示していくことが求められている。

2.ブランド力の強化
 「工場・ミュージアム・ショールームなどの見学来場者数」(11位)や「企業ブランド調査結果」(14位)は、企業価値向上においてブランド力の貢献が大きいことを示している。企業は地域・社会との交流やブランディング活動を実施することで、企業への信頼と評価を高めるとともに競争力につながるブランド力の強化を進めていくことが重要であることがわかった。

3.気候変動への対策
 「CO2排出量(スコープ2)」は前回の16位から5位に上昇し、さらに「CO2排出量(スコープ3/カテゴリ11)」が新たに22位にランクインした。多くの企業がカーボンニュートラルの取り組みを強化した結果であるとともに、製品のライフサイクル全体での環境負荷低減が企業価値向上の重要な要素であることが確認された結果であり、今後も企業における環境に配慮した製品開発や事業活動の継続が求められている。

4.従業員エンゲージメントの重要性
 所属組織への貢献意欲を示す指標である「従業員エンゲージメント」が25位に新たにランクインしたことから、従業員のプロアクティブな行動や学習意欲が企業の持続的成長に寄与することが示された。高いエンゲージメントは、定着率の向上に加え、従業員の育成および組織の成長につながる。実数値が対外的に開示されることが少ない指標だが、従業員エンゲージメントを高める環境を整えることの重要性が明らかとなった。

■アビームコンサルティングが考える「真の企業価値向上経営」実現のポイント
 本分析調査で判明した日本企業におけるESG経営の実態と、アビームコンサルティングが企業価値向上経営の推進支援で培ってきた知見やノウハウから、日本企業が企業価値の向上をさらに実現するためのポイントとして、以下を導き出しました。

1.定量的な検証による非財務資本の適正配分
 特筆した4つの指標が示すように、企業が意識すべきESG指標の幅は着実に広がっている。この傾向は、企業が非財務資本の重要性をより深く理解し、事業活動との連動を通して、その価値を最大化するための具体的な取り組みの推進が求められていることを示唆している。また、企業は「どのESG指標に特に注目すべきか」「どのESG活動が実際に効果的か」、さらには「改善点は何か」といった具体的な視点を持ち、定量的な検証を通じて、どの非財務資本が企業価値に寄与するかを特定し、適正配分を実現することが重要である。

2.企業価値向上を実現する「ストーリー」の可視化
 企業価値を高める取り組みは決して点だけの施策では実現できず、事業別に「競争力の源泉」となる要素を明確に洗い出し、製品・サービスが与える「社会インパクト」まで可視化しながら、人材戦略、知財戦略などとも整合した経営戦略を立て実行する、といった一貫したストーリーを構築する必要がある。これらを都度見直してアップデートしていくことにより、企業はESG活動の効果を実感しながら、持続的な成長を目指すことができる。

 今回の分析結果をもとに、今後もアビームコンサルティングは、ESG領域における企業や組織の価値向上の支援を通じて、新たな価値創造と持続可能な社会の実現を推進するパートナーとして貢献していきます。

※Digital ESGサービス
デジタルテクノロジーを活用して、企業内に散在するESG情報を収集・蓄積・分析するサービス。非財務情報を収集し情報を一元管理する「Digital ESG Data Connection」、収集した非財務情報が経営に与えるインパクトを分析する「Digital ESG Data Analytics」、非財務情報と企業価値に関連する情報を可視化し、経営層や関係者の確認や意思決定を促す「Digital ESG Cockpit」の3つのコアコンテンツから構成される。
https://www.abeam.com/jp/ja/expertise/SL259

■関連サービス
統合型ESG経営を実現するDigital ESG Data Analytics
インパクト加重会計コンサルティングサービス
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/123981/27/123981-27-9e55f097b7578a4023caa5d7b623dcb9-650x425.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]アビームコンサルティング株式会社
アビームコンサルティングは、アジアを中心とした海外ネットワークを通じ、それぞれの国や地域に即したグローバル・サービスを提供している総合マネジメントコンサルティングファームです。戦略、BPR、IT、組織・人事、アウトソーシングなどの専門知識と、豊富な経験を持つ約 8,300 名のプロフェッショナルを有し、金融、製造、流通、エネルギー、情報通信、パブリックなどの分野を担う企業、組織に対し幅広いコンサルティングサービスを提供しています。アビームコンサルティングは、企業や組織とともに新たな未来を共創し、確かな変革に導く創造的パートナーとして、企業や社会の変革に貢献します。
ホームページ:https://www.abeam.com/jp/ja

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