帯水層蓄熱システムの研究開発
PR TIMES / 2025年1月8日 12時40分
株式会社大林組・三菱重工サーマルシステムズと共同で脱炭素化に向けたソリューションを提案
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中央開発株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:田中誠)は、大規模帯水層蓄熱システムの技術支援による普及促進により、地中熱を活用したカーボンニュートラルの実現を推進しています。
地中の温度は地下10~15メートル以上の深さになると、年間を通して温度が一定になり、地下水流れが遅い場合、ほぼ年間平均気温から+1℃程度になっています。そのため、地中の温度は、暑い夏では涼しく、寒い冬では暖かくなります。この温度差を空調などに利用するのが一般の地中熱利用で、さらに、冷暖房の排熱を季節を超えて帯水層に蓄熱し、冷暖房に必要なエネルギーをより減らすエコな取り組みが、帯水層蓄熱事業です。
コンサルティング実績
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安城新工場(仮称)完成イメージ
愛三工業株式会社 安城新工場(仮称)愛三工業株式会社(本社:愛知県大府市、社長:野村得之)は、「脱炭素、資源循環、自然共生(生物多様性)」に注目し、循環性の高い事業活動への転換を積極的に進めており、その一環として、新工場の建設を進めています。
新工場の建設にあたり、中央開発は帯水層蓄熱システムの導入検討と井戸設置業務など、脱炭素化に向けたソリューション提案を行ってきました。
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再開発中のうめきた広場
大阪市域における地下水の有効利用検討大阪市では、地球温暖化対策やヒートアイランド現象の緩和策として、平成27年から産学官連携による大容量帯水層蓄熱利用システムの技術開発・実証事業を実証し、普及拡大をめざしています。
中央開発は第一回検討会議より携わっており、平成28年度うめきた実証事業や、平成30年度大阪市域における地盤環境に配慮した地下水の有効利用に関する検討結果(第1次とりまとめ)など多数のプロジェクトに協力しています。
帯水層蓄熱システム(ATES)とは
ATESは、地下水を豊富に含んだ帯水層を巨大な蓄熱槽として活用し、夏季の冷房時温排熱を貯蔵し冬季の暖房に活用する技術(冬季の暖房時冷排熱を貯蔵し、夏季の冷房に活用する技術)です。
オランダでは、建物空調における熱の再生可能エネルギー技術として主流となっていますが、日本では地層が複雑なことや、法規制・ノウハウが少ないなどの問題から、開発や導入が遅れています。
中央開発は、大阪市や大阪公立大学、森川鑿泉工業所(本社:大阪府摂津市、社長:森川俊英)等に協力して、このシステムの開発や普及促進を行っています。また、株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:蓮輪賢治)・三菱重工サーマルシステムズ(本社:東京都千代田区、社長:伊藤喜啓)と共同し、愛三工業の安城新工場において、空調延べ床面積約1万m2をまかなう200RT(700kW)のヒートポンプに見合った最大100m3/hの揚水と安定した全量還水を実現する揚水・還水切換型熱源井の設置技術を提供しています。
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出典:環境省ホームページ(https://www.env.go.jp/index.html)
ATESにおける井戸掘削技術の開発
ATESでは、1対の井戸を設置して一方の井戸から汲んだ地下水の熱だけを利用し、もう一方の井戸に100%戻すこと(全量還水)を基本とします。このため、ATES実装のための井戸掘削では、「リバースサーキュレーション工法」という手法を用います。この工法では、帯水層の透水性や井戸の還水性能に悪影響を与えるベントナイトを使用せずに、堀削を行います。
井戸掘削の際には、掘削泥の粘度やpHを管理し、水圧のバランス調整を行い、掘削孔の安定を保つなど、施工時の技量が必要となる技術です。
また、エアリフトにより、そのまま混ざることなく堀屑が上がってくるので、帯水層をはじめとした地層の深さや厚さ、地質の確認が時差なく容易にできる点も、メリットの一つと言えます。
ATESに用いる井戸は、汲み上げる地下水の水質分析、及び濁度や排砂量の確認を行い、清澄な状態が得られるまで、十分な時間をかけて洗浄を行います。
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フォトギャラリー
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ATES熱源井の設置作業
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設置後の井戸
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PVCスクリーン
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濁度確認テスト
中央開発について
中央開発(株)は1946(昭和21)年、日本初の地盤コンサルティングカンパニーとして、戦後復興を目的にスタートした会社です。以来、国内における標準貫入試験の実用化を行うなど、地質調査業界のパイオニアとして、国内外のインフラ整備に関わるビッグプロジェクトに携わりながら、土木設計、情報解析、IoT機器を用いた防災コンサルティングなど建設コンサルタントへ事業領域を拡大して参りました。
近年では”地質DX”と銘打ったデジタルトランスフォーメーションを推進しています。点群データ活用やSfM処理技術、保有するボーリングデータを活用したAI分野での研究開発に取り組み、建設コンサルタント業界における新たな価値の創造に努めています。
詳しくは、中央開発(株)のWEBサイトをご覧ください。
詳細を見る
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土と水ホールディングスグループについて
土と水ホールディングスグループは、大地に残る仕事、人々の心に残る仕事、そして、豊かな未来へつないでいく仕事に実践的に関わっています。
私たち土と水ホールディングスグループがテーマにしている「土と水」はわかっているようで、まだまだわからない未知の部分が多く残っています。大地の造山活動によって地域毎にも異なっており、その時々によっても千差万別の条件や環境になり、画一的にこうとは決められない性格のものです。
私たちは自然の現場を重視し、実務経験に基づいて、時には新たに必要な技術を開発し、正確な調査に基づいて的確な判断を導くように努めてまいります。
【土と水ホールディングスグループ構成企業】
中央開発グループ
・中央開発(株)
・(株)ホクスイ設計コンサル
・新和ボーリング工業(株)
・(株)地域環境研究所
・日本計測調査(株)
・成都東中防災減災環境技術有限公司
日建商事グループ
・日建商事(株)
・西部ポンプ機工(株)
・ワインきのこ(株)
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【本件に関するお問合せ先】
中央開発株式会社 経営企画センター プレスリリース担当
03-6228-0861
public_relations@ckcnet.co.jp
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