スペクトラム社がPCIeインタフェースAWGカードのフラッグシップシリーズを発表

新しいフラッグシップシリーズのAWGカードは、10GS/sのサンプリングレートおよび2.5GHzの帯域幅で波形を生成します。

スペクトラム・インスツルメンテーション社（以下、スペクトラム社）は、PCIeインタフェース任意波形生成器（AWG）カードのフラッグシップシリーズを新たにリリースしました。これにより、科学者やエンジニアは、高純度で低歪みの高周波任意波形をPCから直接生成できるようになります。今回のPCleインタフェースの任意波形生成器（AWG）カードおよび、費用対効果の高い商用オフザシェルフ（COTS）のPCパーツを使用することにより、最大10GS/sの出力レート、2.5GHzの帯域幅、16bitの垂直分解能で、あらゆる波形を生成することができます。この新たなAWGカードは、新しい波形データを読み込む際に、ベンチトップ型のAWGがたびたび直面するボトルネックに対し有力な代替手段となります。AWGカードは、最大8GSamples（16GB）の大容量オンボードメモリを搭載し、CPUやGPUから最大10GB/sでデータを直接ストリーミングすることができます。M5i.63xx AWGシリーズは、全4モデルで、あらゆるアプリケーションに対して最適なソリューションを提供します。



製品紹介映像をご覧いただけます（5分）：https://youtu.be/GtJeM17LP3o

AWGカードを適切なPCに挿入することにより、AWG市場で最もパワフルな信号発生装置の1つになります。全4モデルのAWGは、2.5GHz、1.5GHzの帯域幅ならびに、10、5、3.2GS/sの出力レートで波形を生成します。これら全4モデルは、16bitの垂直分解能およびプログラム可能なフルスケール出力を兼ね備えています。出力振幅は、50オームで最大±500mV、高インピーダンス負荷で最大±1.0V、差動モードではレンジが2倍になります。

[画像1: https://prtimes.jp/i/95734/28/resize/d95734-28-bef1e142bb2d7ce8b431-0.jpg ]

新フラッグシップシリーズのPCIeインタフェースAWG全4モデルは、最大10GS/sの速度、最大2.5GHzの帯域幅、16bitの分解能を兼ね備えています。
上の図では、M5i.6357の2つのチャンネルが、直交変調用の2つの信号（IおよびとQ成分）を生成しています。

超高速データストリーミング


各カードには2GSamples（オプションで8GSamples）のオンボードメモリと、16レーンのGen3 PCIeバスを使用した高速データ転送機能が搭載されています。この超高速バスにより、10GB/sという驚異的な速度でカードにデータを送信できます。要求の厳しいアプリケーションでは、データをAWGに直接継続的にストリーミングして、FIFOモードで波形生成することができます。このプロセスにより、ほぼ無限の波形生成が可能になります。スペクトラム社のSCAPPドライバーパッケージを追加することで、GPUとの間で直接FIFOストリーミングができるようになり、波形生成プロセスをさらに高速化することができます。

多彩な波形生成


波形は、シングルショット、リピート出力、マルチリプレイモードで出力できます。メモリ効率を最大化するために、マルチリプレイモードを使用してセグメント化されたデータを出力したり、FIFOストリーミングと組み合わせたりすることもできます。簡単なソフトウェアコマンドまたはトリガイベントによって、波形の再生を開始できます。トリガ信号は、2つの外部トリガラインから入力できます。

マルチチャンネルシステム


各カードには、1つまたは2つのアナログ出力チャンネルが搭載されています。より大規模なマルチチャンネルシステムを構築するには、スペクトラム社独自のオプションであるStar-Hubクロックおよびトリガの同期モジュールを使用してカードを接続します。Star-Hubを使用すると、最大8枚のカードに対して、共通のクロックおよびトリガが共有でき、最大16チャンネルで5GS/s、あるいは最大8チャンネルで10GS/sの完全に同期した出力レートを実現できます。

AWGとデジタイザを組み合わせたシステム


M5i.63xx AWGシリーズの4つの新モデルとM5i.33xxデジタイザシリーズの全7モデルは、連携して動作するよう設計されており、刺激応答システム、送信機/受信機、閉ループ式の試験システムでの用途に最適です。例えば、2つのStar-Hubを使用することで、AWGおよびデジタイザを最大8つずつ組み込んだ超高速MIMOシステムを構築可能です。これにより、それぞれ最大16個の送信および受信チャンネルのシステムを構築でき、各チャンネルが5GS/sで動作します。

[画像2: https://prtimes.jp/i/95734/28/resize/d95734-28-84d00769747db5b10cc4-1.jpg ]

新フラッグシップのAWGシリーズは、1つまたは2つの出力チャンネルを備え、シングルエンドまたは差動で使用できます。

他のデバイスとの接続が簡単


システムとの統合を容易にするために、フロントパネルには4つの多目的SMAコネクタが搭載されています。このコネクタを使用して、非同期のデジタルI/O、タイムスタンプの基準クロック入力、同期デジタル出力、トリガ出力、RUN/ARMステータスフラグ、システムクロックなど、さまざまな入出力タスクを実行できます。多機能のI/Oラインをデジタル出力に切り替えることで、さらに4つの同期出力チャンネルをAWGに追加することができます。このように、1枚のAWGカードで、最大2チャンネルのアナログ出力と4チャンネルのデジタル出力を並行して最高速度で生成することが可能です。オプションとして、Digital Pulse Generator firmwareが用意されており、4つのチャンネルのデジタル出力をデジタルジェネレータ出力に変換できます。これらの機能は、実験制御やOEMプロジェクトで他の機器とインタフェースする際に非常に有益です。

自在にプログラム可能


完全にプログラム制御可能なカードは、現在最も普及している強力なソフトウェア言語を使用して、WindowsまたはLINUXオペレーティングシステム上で動作します。すべての製品には、C++、C#、Python、VB.NET、Julia、Java、IVI用のSDKが付属されています。また、LabVIEWおよびMATLABなどのサードパーティソフトウェア製品用のドライバーも提供しています。

5年保証


Spectrum M5i.63xxシリーズのAWGは、すぐにお届けできます。すべてのAWGカードは工場出荷時にテストされており、5年間の製品保証が付いています。この保証には、製品寿命を通してのソフトウェアおよびファームウェアの無料アップデートも含まれています。


スペクトラム・インスツルメンテーション社(Spectrum Instrumentation)について
1989年に創業したスペクトラム社(CEO 兼 創業者Gisela Hassler)は、モジュラー設計を利用することでデジタイザ製品および波形発生器製品をPCカード（PCIeおよびPXIe）やスタンドアローンのEthernetユニット（LXI）として幅広く生み出しています。スペクトラム社は30年間に、トップブランドの業界リーダーやほとんどすべての一流大学を含む、世界中のお客様に製品をご利用いただいています。当社はドイツのハンブルク近郊に本社を構えており、5年保証と設計エンジニアやローカルパートナーによる優れたサポートを提供しております。スペクトラム社の詳細については、https://www.spectrum-instrumentation.comをご確認ください。

企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ