小田急電鉄、運転士や整備士など現場の担当者がアプリをローコードで内製開発し、DX を推進
PR TIMES / 2024年11月13日 12時15分
ノーコード・ローコード製品の中でも自由度が高くリリース後もアジャイル開発が可能、iPhoneやiPadの機能も生かせる Claris FileMaker を採用。業務効率化と顧客へのサービス向上を実現
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2024 年 11 月 13 日 - Claris International Inc.(本社:米国 カリフォルニア州)は、小田急電鉄株式会社(神奈川県海老名市)が導入したローコード開発プラットフォーム「Claris FileMaker」および iPhone・iPad を活用したビジネス成功事例ビデオを発表しました。小田急電鉄ではリスキリングによる人材育成を行い、運転士や車両の整備士など、現場を熟知する担当者自らが内製開発で業務アプリケーションを作成しました。社内の DX を推進するとともに、安全運行および顧客へのサービス向上を実現しています。
内製化の経緯とツール選定理由
小田急電鉄ではそれまで、業務システムの開発を外部ベンダーに発注していました。鉄道事業の現場を熟知していない外部ベンダーと開発を進めるためには、細かい要件定義やリリースまでの時間、改修のたびの時間や追加コストなどがかかり、システム改善のボトルネックとなっていました。
そこで小田急電鉄は、コストを抑えながらも現場に必要なシステムを社内で構築できる、ノーコード・ローコード開発による内製化ツールの検討を始めました。運転、駅、車両、電気、工務など、部署単位で異なるノーコード・ローコード製品を導入することで起こりうるデータ統合の複雑化と非効率化を問題視し、ノーコード・ローコード製品の中で開発自由度と汎用性が高く、リリース後も機能の改善や修正、アジャイルで新機能の追加開発ができる Claris FileMaker を鉄道部門の統一ツールとして採用しました。
内製開発した主なアプリケーションと導入効果
同社は 2022 年度から内製開発をスタート。FileMaker 導入から 2 年で 10 以上のシステムを稼働させています。そしてリリース後も現場ユーザからのフィードバックを反映しながら機能を改善し、システムの価値を高め続けています。DX に対する社内風土の変化、またコスト面や業務効率性の面でも FileMaker の導入効果が出ています。
⚫︎ 安全コミュニケーションシステム [開発期間:18 か月]
通達・指示類の掲出、ヒヤリハットの共有、報告書の作成など鉄道運行の安全に関する情報を共有する情報コミュニケーションツール。
初めて FileMaker による開発に取り組んだ交通企画部 DX 推進担当(元運転士)が開発。3,000 人の社員が利用する大規模なシステムのリプレースであるため、Claris Plaltinum パートナーの株式会社寿商会より内製化支援トレーニングを受けながら開発しました。
既存システムの OS サポート切れを機に FileMaker で新たにシステムを内製開発し、数千万円のシステム更新費用と、年間数百万円の保守費用の削減を実現しました。運転士時代の現場経験をもとに、報告書のテンプレート化するなど、かゆいところに手が届く機能を追加し、乗務員の作業負荷の軽減にも貢献しています。
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安全コミュニケーションシステムの報告書入力画面
⚫︎ 列車運転情報確認ツール(通称:れっけん)[ 開発期間 :3 か月 ]
列車番号などから担当乗務員の行路情報を iPhone や iPad から素早く確認できるアプリ。運転車両部 運転士が開発。
以前は行路情報を表計算ソフトで管理しており、PC からしか閲覧できなかったため、乗務現場には紙のダイヤグラムを持ち歩いていました。れっけんのおかげで、どこからでも行路情報を確認できるようになり、特に運行異常等で予定と違う列車を担当する際にも簡単に調べられるようになりました。平常時の作業効率も向上し、年間合計約 2,700 時間の削減に成功しています。
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紙のダイヤグラム(左)の情報を集約し iPhone での検索を実現したれっけん(右)
⚫︎ 特急料金検索アプリ [ 開発期間:3 か月 ]
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特急料金検索アプリ
従来は鉄道料金表と電卓を用いて計算していたものの、臨時に停車する列車や、地下鉄・JR が関係する料金計算は複雑であるためベテラン車掌でも計算に時間がかかるケースがありました。アプリ導入により顧客対応に要する時間が短縮できるようになっただけでなく、英語表記を加えることで画面を見せながら外国人客にも明確に料金を提示できるようになりました。
⚫︎ 個人貸与工具台帳システム [ 開発期間:3 か月 ]
運転車両部車両担当の現業係員が会社から貸与されている工具を管理するアプリ。運転車両部 車両担当が開発。
以前は紙の台帳で管理していたものをデジタル化し、iPad で管理できるように。ペーパーレス化や管理業務の効率化、職場ごとに異なっていた運用方法を統一できました。
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個人貸与工具台帳システムのトップ画面
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個人貸与工具 本台帳
小田急電鉄株式会社 交通企画部 DX 推進プロジェクトマネジャー 遠藤直人氏は、次のように述べています。
「より使いやすいシステムをスピード感を持って低コストで、従業員が作る。それがより良いシステム構築につながると考えています。内製化によって開発者本人だけでなく会社全体のデジタルリテラシーが向上し、社員の DX への関心が高まっています。コストや業務効率といった数字に表れる部分だけでなく、少しずつではありますが、会社の文化に変化を与えていることが内製化の大きな成果です。FileMaker での内製を通じて DX を加速していくことで、お客様への提供価値向上が実現できると確信しています」
本事例の詳細とビデオはこちらからご覧いただけます。
https://www.claris.com/ja/customers/stories/odakyu
本事例は、本日 11 月 13 日(水)から 11 月 15 日(金)までの 3 日間、虎ノ門ヒルズフォーラム(東京都港区)およびオンラインで開催される「Claris カンファレンス 2024」の中で、詳しく紹介されます。
本事例を紹介するセッション「ローコード開発による小田急電鉄の DX ~ 社内開発者の量産がイノベーションを加速する ~」は 11 月 13 日(水)13:40 から。
セッション詳細:https://www.claris.com/ja/conference/2024/session.html#U-1
Claris カンファレンス(参加無料)へのご参加はこちらから。
https://www.claris.com/ja/conference/2024/
【Claris FileMaker について】
「パワフルなテクノロジーをすべての人へ」というビジョンのもと開発された「Claris FileMaker」は、あらゆる業務で自社の課題を解決するカスタム App を作成・展開することができる、ローコード開発プラットフォームです。直感的な UI で、あらかじめ用意されたテンプレートや日本語のスクリプトを組み合わせることで、独自のカスタム App をすばやく構築できます。
作成したカスタム App は、Mac、Windows、iOS といった各種 OS や、Web ブラウザ上でシームレスに実行でき、クラウドやオンプレミスでリアルタイムに共有できるほか、オフラインでも利用可能であり、あらゆる環境で安全に情報を保存・共有することができます。また、IoT、AI といった先進的なテクノロジーに対応し、さまざまなアプリケーションおよび Web サービスとも連携でき、高速開発が可能なことから、“限界のないローコード”としてプロの開発者にも選ばれています。
【Claris International Inc. について】
Claris International Inc. は短期間のローコード開発が可能な世界トップクラスのプラットフォームを開発し、 規模を問わずあらゆる企業でデジタルトランスフォーメーションを実現できるように、問題解決者を支援する一連のサービスを提供しています。中小企業とフォーチュン 500 企業で 130 万人以上のユーザに利用されています。Apple Inc. の一員である Claris は 35 年以上にわたってビジネスを成功させてきた比類のない実績を持ち、イギリス、中国、オーストラリアなど世界各地で事業を展開しています。
お問い合わせ先: Claris カスタマサポート
>Tel.: 03-4345-3366 / 050-3628-8844
受付時間 10:00~17:30(当社指定休日・祝日を除く月曜日から金曜日)
>https://www.claris.com/ja/company/#japan-office
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