ケニア:難民条約締約国はダダーブを見捨てるな――MSFが速やかな行動を要請

PR TIMES / 2012年10月3日 9時50分



国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の第63回執行委員会が、2012年10月1日~5日の日程でスイスのジュネーブで開かれており、各国政府首脳が集まっている。その一方、世界最大の難民キャンプであるケニアのダダーブでは、現在もソマリア人難民が過酷な状況と不安の中にいる。国境なき医師団(MSF)は、難民条約締約国に対し、ソマリア人難民の受け入れ国であるケニア政府とUNHCRへ全面的に協力することでダダーブの難民に対する責任を履行するようにと要請している。難民保護・支援向上のために、果断な方策の実践が必要だ。

MSFは、ダダーブ難民キャンプ群を構成するであるダガレイで、ベッド数200床の病院を運営。成人・小児医療、産科ケア、外科、HIV/エイズ治療、結核治療などを提供。栄養治療プログラムでは、現時点で400人以上の重度栄養失調児を対象としている。MSFスタッフは月平均1万4000件の診療を行い、難民と地元住民の患者1000人を受け入れている。そのほか、診療所4ヵ所を運営し、産前ケア、予防接種、心理ケアなどの基礎的な医療を提供中だ。

9月末にダガレイを訪れたMSFスイスのブルーノ・ヨッフム事務局長は「MSFは、人びとに提供されている支援の水準に大きな疑問を感じています。治安の悪化で、基本的な公共サービスや援助が著しく阻害されているためです。その結果、ダダーブの人びとは、再びコレラが流行したり、新たにE型肝炎が発生したりする状況に直面しています」と話す。

2011年以降、国際社会からダダーブへの資金援助が40%以上縮減する一方、難民数は増加の一途をたどって来た。雨季の始まりが近づく中、MSFは住居と衛生設備の不足に懸念を抱いている。現時点の一時的な援助が不十分なことは明らかで、深刻な人道危機がまたキャンプを襲うのは時間の問題だ。

MSFは、人びとの保護が十分でないことも遺憾に思っている。ヨッフムは「新たに到着した難民の登録が行われていない現状は、まったく容認できません。難民条約と国際協定に対する明らかな違反です。ケニア政府とUNHCRの間で、この深刻な問題の解決を目指して協議が行われています。MSFはその進展を望んでいます。難民登録は速やかに再開されなければなりません」と指摘する。

ソマリアへの大規模な送還は非常に早まった決断だ。ソマリアは現在も武力紛争の渦中にあり、十分な保護や援助の提供が望めない。

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