アリババクラウド、2024年パリ大会の全35競技会場での電力消費最適化に向け、国際オリンピック委員会にエネルギー・エキスパートを提供
PR TIMES / 2024年7月16日 12時15分
AIを活用した機能により、将来の開催都市への予測と推奨を実現
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アリババグループのデジタルテクノロジーとインテリジェンスのバックボーンであるアリババクラウドは本日、国際オリンピック委員会(IOC)が2024年パリオリンピック(以下「パリ大会」)の競技会場における電力消費の測定と分析を支援するため、データ主導型の持続可能性ソリューション「エネルギー・エキスパート(Energy Expert)」を導入すると発表しました。このソリューションは、競技会場の電力消費・需要に関する情報を初めてクラウドベースのプラットフォームに統合することで、将来のオリンピック大会に向けて、より正確な分析と、より効果的な電力消費計画を可能にすることを目指しています。
エネルギー・エキスパートの導入は、2024年パリ大会の全35競技会場に適用されます。このソリューションにより、IOCはオリンピック・パラリンピック期間中の電力消費量、電力需要の不測事態、会場の収容能力、競技関連情報、現地の気象状況など、エネルギーに関連するデータをユーザーフレンドリーなダッシュボードにわかりやすく集約することが可能となります。
統合されたクラウドベースのインテリジェンスに基づき、アリババクラウドが提供するディープラーニングベースのAIモデルにより、「エネルギー・エキスパート」はより正確な分析を提供し、会場固有の予測や電力浪費を最小限に抑えるための電力需要の最適化などの提案を行うことを目指しています。
国際オリンピック委員会(IOC)の最高情報技術責任者(CTO)であるイラリオ・コルナ(Ilario Corna)氏は、次のように述べています。
「持続可能性は、信頼性、若者と並ぶオリンピックアジェンダ2020+5の3本柱の1つです。エネルギー・エキスパートを使用することで、エネルギー関連の影響を将来にわたって予測し、進捗状況を正確に測定することができるようになりました。電力消費はオリンピックの二酸化炭素排出の大きな要因です。エネルギー・エキスパートによって生成されたデータ主導の洞察は、私たちが各大会から学び、その知識をインテリジェントに応用して、将来の大会をさらにエネルギー効率の高いものにするのに役立ちます。」
さらに、より包括的なデータセットを収集するために、100台のスマート電気メーターが設置された競技会場の一部から、会場内の運営スペースレベルでのリアルタイムの電力消費量が収集されます。例えば、競技場、放送・メディア作業エリア、技術作業スペースや特定の設備、飲食設備、その他多数の一時的な作業エリアや設備など、会場内のさまざまな作業スペースからのリアルタイムの電力消費量が含まれます。収集されるデータセットは、1日の異なる時間帯の温度条件やエリアのリアルタイムの占有率を考慮したものになります。これらの詳細なデータセットを収集することで、オリンピック組織委員会(OCOG)がパリ大会のエネルギー消費データを参照する際、より正確な状況を把握することが可能となります。
OCOGが大会のエネルギー消費動向をより包括的に分析できるよう支援するため、2012年ロンドンオリンピック、2018年平昌冬季オリンピック、2020年東京オリンピックを含む過去の大会の電力データも「エネルギー・エキスパート」で分析することができます。
アリババクラウドインテリジェンスのバイス・プレジデント兼インターナショナル・インダストリー・ソリューションズ・ジェネラル・マネージャーであるウィリアム・シオン(William Xiong)は、次のように述べています。
「エネルギー・エキスパートは、最も注目度が高く、挑戦的な場である国際スポーツの世界で、その価値をさらに証明するでしょう。エネルギー・エキスパートが提供する洞察は、IOCと将来の大会がより持続可能なものとなるよう支援するソリューションの一部を形成します。」
競技会場以外でも、エネルギー・エキスパートのAIによる推奨事項が適用され、アリババがパリ大会期間中に臨時展示会場でのエネルギー消費を最適化し、二酸化炭素排出量を最小限に抑えるのに役立っています。例えば、シャンゼリゼ大通りにあるアリババ・ワンダーアベニューでは、二酸化炭素排出量を削減するために、持続可能な木製素材とリサイクル可能なスチールが会場の主要構造に使用されています。また、セミオープン設計の空間は、主に自然採光と換気を活用することで、エネルギー消費を最適化し、二酸化炭素排出量を最小限に抑えることに貢献しています。
2022年6月に導入されたエネルギー・エキスパートのスポーツイベントでの最初のアプリケーションは、2023年にシンガポールで開催された初のオリンピックeスポーツウィークでした。このソリューションは、オリンピックeスポーツウィーク開催のために建設された仮設建築物からの二酸化炭素排出量を測定・分析し、イベントで使用される材料や設備の選択に関するデータ駆動型の洞察を得る目的で試用されました。エネルギー消費、廃棄物管理、看板、装飾の影響など、一連の測定基準が評価され、イベントで使用された数種類の材料や設備の相対的な影響を比較することが可能になりました。
スポーツ環境とアプリケーションにとどまらず、エネルギー・エキスパートは世界中の3,000社を超える顧客企業の事業活動と製品の炭素排出量の測定、分析、管理を支援しています。このソリューションはまた、実用的な洞察と省エネに関する推奨事項を提供し、顧客企業が持続可能な取り組みを加速できるよう支援します。
アリババクラウドについて
2009年に設立されたアリババクラウドは (www.alibabacloud.com)、アリババグループのデジタルテクノロジーとインテリジェンスの中枢です。アリババクラウドは、エラスティックコンピューティング、データベース、ストレージ、ネットワーク仮想化サービス、大規模コンピューティング、セキュリティ、管理およびアプリケーションサービス、ビッグデータ分析、機械学習プラットフォーム、IoTサービスなど、あらゆるクラウドサービスを世界中のお客様に提供しています。IDCの調査でアリババクラウドは2018年以降、Infrastructure as a Service(IaaS)分野で世界3位のサービスプロバイダーに認定されています。また、ガートナーには、アリババクラウドは2018年以降、売上高で世界3位、アジア太平洋地域で1位のIaaSプロバイダーとして認定されています。
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