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【開催報告】Seeds-Hubフォーラム「研究の社会実装を加速するために、研究シーズをより多く顕在化させる方法とは?」

PR TIMES / 2024年7月12日 13時45分



[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/39438/38/39438-38-11a6c28b574dc7adefbdc12b1030a508-2400x1260.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


 京都大学「医学領域」産学連携推進機構(所在地:京都府京都市左京区、以下:KUMBL)と、株式会社AGRI SMILE(本社:東京都千代田区、以下:AGRI SMILE)および株式会社Convallaria(本社:京都府京都市上京区、以下:Convallaria)が組成するSeeds-Hub協議会が提供する産官学連携プラットフォーム『Seeds-Hub』は、2024年7月9日、Seeds-Hubフォーラムを開催しました。
 フォーラムには会員である全国の研究者や企業、投資家、厚労省など行政機関からも、多数の方にご参加いただき、「研究の社会実装を加速するために、アカデミアからの研究シーズをより多く顕在化させる方法とは?」について議論しました。本フォーラムで議論したNext Stepをもとに、各組織にて変革のための行動を開始しております。

■開催実績
日時:2024年7月9日(火) 14時~18時

内容:
1. 討論「研究の社会実装を加速するために、アカデミアからの研究シーズをより多く顕在化させる方法とは?」
2. 研究ピッチ、企業ピッチ

参加者:
[研究者]
大阪大学、京都大学、東京大学、東京医科大学、東京理科大学、新潟大学、日本大学、福島医科大学
[企業・投資家]
アステラス製薬、第一三共、武田薬品工業、中外製薬、バイエル薬品、久光製薬、和研薬、RDiscovery、ファストトラックイニシアティブ、AN Venture Partners
[行政・その他]
厚生労働省、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)、川崎市産業振興財団

■議論概要
 本フォーラムでは「研究の社会実装を加速するために、アカデミアからの研究シーズをより多く顕在化させる方法とは?」をテーマに、産官学それぞれの立場から意見を出し合ったところ「産官学の間にあるずれが、研究シーズの顕在化を阻んでいるのではないか」という声が多く上がりました。そのずれをむしろポジティブに捉えて具体的な課題を洗い出し、参加者全員で活発に議論した結果、以下の意見が、「Seeds-Hub」が取るべきアクションとして提案されました。
(1)産学が互いに理解しあうための場の醸成
(2)研究者のモチベーションを上げるための学学連携の促進
(3)『本気の産学連携』の実施
 これらの「次につながる方策」をもとに、今後、産官学三つ巴で変革のための活動を参画者同士が一丸となって精力的に進めて参ります。

議論の詳細:
(1)産学が互いに理解しあうための場の醸成
 対面でのフォーラムの実施は産官学での相互理解を深めるために非常に効果的だった、という感想を多くの参加者からいただきました。企業の方々には純粋にサイエンスの面白さを楽しんでもらい、アカデミアの研究者には企業からの積極的なピンポイントのニーズ発信の機会に触れていただく、といったことを丁寧に繰り返すことにより産学及び官が互いに寄り添って議論を深められる関係を構築できると本フォーラムにて実感できました。
 Seeds-Hubはそれぞれの関係を仲介するための役割を果たせる仕組みであり、まだまだ進化することが可能です。研究者が気軽にSeeds-Hubのシステムにシーズを掲載できるよう、わかりやすい案内用HPの構築やシーズ登録方法の簡便化、ノンコンフィデンシャル資料の作り方例の提示や一元管理によるシーズの見せ方の工夫等、Seeds-Hubの改善すべき点についても議論の中で多くの教示を参加者からいただくことが出来ました。また、企業側が組織的にアウトリーチ活動を行うための場としてもSeeds-Hubは期待できます。

(2)研究者のモチベーションを上げるための学学連携の促進
 研究者に産学連携を無理強いしてはならない、というのが参加者からの共通した意見でした。一方で、産学連携や事業化は当たり前のこと、というマインドが研究者に自然に浸透するような土壌作りは心がけるべき、という御意見も多数ありました。特許出願に躊躇するような研究者のそばに、企業との積極的な共同研究や起業の経験のある研究者や、産学連携や起業を支援する人材がいるような環境を作るのにSeeds-Hubは有用です。また、学学連携により異分野間での繋がりを作ったり、異なる経験を共有して研究者同士で互いに影響を与え合ったりすることが、アカデミアの研究者の世界を自然に広げ、研究者のモチベーションを上げることにつながると期待します。
 研究環境の向上を支援する各種情報の提供も重要です。例えば様々な大学で実施している共用機器の利用や実験材料の提供サービス、国や企業からの各種公募情報や、知財や起業に関する教育機会の提供などがあります。これらはSeeds-Hubの仕組みの中で対応していけます。この度のイベントにはAMEDや厚生労働省からもご参加をいただきましたが、初期のアカデミアのアイデアを、AMEDの創薬ブースター、産学協働スクリーニングコンソーシアム(DISC)、創薬等先端技術支援基盤プラットフォーム(BINDS)、橋渡し事業等、既存の多くのプログラムへと円滑につないだり、それらプログラムの成果の出口戦略を探るなど、現存のプログラムをSeeds-Hubが支援できる可能性があります。

(3)『本気の産学連携』の実施
 システム上に研究提案を掲載するだけ、また、それを閲覧するだけでは産学連携は進みません。セミナーでの発信やその受信だけでも何も起こりません。本気の産学連携を実施するためには、受け身ではなく、能動的に活動しなければならないと思います。また、さらに踏み込んだ人的支援、特に産学連携を担う人材の支援や、経済的支援は産学連携を成功させるうえでは極めて重要です。さらに金銭的な支援に加えて考えなければならないこととして、産学連携に対してアカデミアで正当な評価が得られるような制度作りです。また、アカデミアの各機関で活動する産学連携担当者は、複数組織で連携しあい、ネットワークを強化し、互いの協力関係の中で互いに得た経験を共有して共にレベルを向上させることが重要です。
 イノベーションを創出するための研究をいかに支援できるか、一朝一夕に回答のない課題ではありますが、解を得ることをあきらめずに産官学で共に探求し続けなければならないと思います。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/39438/38/39438-38-7077517a8af4232ec03f44be6508cf74-2400x1260.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


■研究ピッチ、企業ピッチ
 研究者からは、企業または他アカデミアとの共同研究/協業を希望する研究シーズについてご紹介いただきました。
 また、企業からは、自社の協業ニーズや研究支援の仕組みについてご紹介いただきました。

・李 聖林 京都大学 高等研究院 / 医学研究科 教授
「皮疹の形状から生体内を予測する皮膚疾患の診断システムの開発」
・池田 幸樹 京都大学 高等研究院 物質-細胞統合システム拠点 特定拠点助教
「弱い相互作用を定量・可視化する”Hakoniwa(箱庭)”テクノロジー」
・久保 允人 東京理科大学 研究推進機構 総合研究院 嘱託教授、国立研究開発法人 理化学研究所 生命医科学研究センター サイトカイン制御研究チーム チームリーダー
「ミトコンドリアを活性化してがんワクチンブースターに繋げる」
・升村 誠 新潟大学社会連携推進機構 産学イノベーション推進部門 ライフイノベーション推進室 クリエイティブマネージャー/特任教授
「新潟大学における産官学連携の課題」
・武田薬品工業株式会社 センタフォーエクスターナルイノベーション日本/APAC
「武田薬品センターフォーエクスターナルイノベーション日本/APACの紹介とシーズ探索について」
・公益財団法人川崎市産業振興財団 iCONM in collaboration with BioLabs サイトディレクター
「川崎市殿町におけるエコシステム構築の取り組み」
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/39438/38/39438-38-065cd04630a04364b986b3ee19856f38-2400x1260.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


■Seeds-Hub協議会について
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/39438/38/39438-38-05719d5f295caef2a2bac02b51aa36a1-1600x840.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


研究シーズの社会実装に向けた大学および企業のコラボレーション創成を促すことを目的に、「Seeds-Hub」の大学・企業における認知獲得、利用促進を目的に設立しました。
本協議会は、研究シーズの発展および社会実装を自ら推進あるいは支援してきた経験を持つ会員により構成されており、アカデミアおよび企業の支援をしてまいります。

<運営会員>
京都大学「医学領域」産学連携推進機構
株式会社AGRI SMILE
株式会社Convallaria
<協力機関>
京都大学メディカルイノベーション大学院プログラム
iCONM in collaboration with BioLabs

【京都大学「医学領域」産学連携推進機構について】
 京都大学「医学領域」産学連携推進機構は、京都大学医学研究科における世界的に卓越した医学研究の研究成果を広く社会に還元して、多くの疾病の診断・治療につなげ、人類の健康と福祉に貢献するために2002年に創設されました。現在は、2024年4月に発足した京都大学成長戦略本部との連携のもと、ライフサイエンスをはじめとする医学・ヘルスケア領域における企業との各種アライアンス支援を担っています。
 設立から20年以上が経ち、アカデミアにおける研究推進や大学運営の観点からも、企業の研究開発推進や競争力強化の観点からも、産学連携を通じた研究成果の事業化の重要性が更に高まっています。今後も、京都大学から世界と伍する知を生み出し実用化する一助となれるよう、産学連携を加速する仕組み作りに取り組んでまいります。
<機構概要>
所在地:〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町53 メディカルイノベーションセンター2F
機構URL:https://www.kumbl.med.kyoto-u.ac.jp/

【株式会社AGRI SMILEについて】
 AGRI SMILEは、「テクノロジーによって、産地とともに農業の未来をつくる」を経営理念に据え、豊かな経験を持つ産地と、進化を続けるサイエンステクノロジーを融合することで、環境に優しい魅力あふれる農業の実現に取り組んでいます。
 国内最大規模の産地ネットワークを活かし、データサイエンス技術による農業DXソリューション、最先端バイオテクノロジーによる生産技術、産地のブランディング支援などを展開しています。また、技術創出の源泉であるアカデミアの交流を活発化するプラットフォームを提供し、社内外で技術を連携させています。今後も、産地と調和した革新的なサービスを通じて、笑顔(SMILE)のある未来を創造し続けてまいります。
<会社概要>
代表者:代表取締役 中道 貴也
事業内容:農産業DXサービス、脱炭素に資するバイオテクノロジーの開発及び提供
設立:2018年8月31日
所在地:〒101-0052 東京都千代田区神田小川町3丁目28-5 Axle御茶ノ水
会社URL:https://agri-smile.com/

【株式会社Convallaria(コンヴァラリア)について】
 Technology to Businessを加速するを経営理念に、研究成果と研究者の能力自体が最大限に活かされる社会の実現に取り組んでいます。
 IT・ヘルスケア領域の横断的な知見、事業立ち上げ・投資・起業の豊富な実績をもとに、新規事業の立ち上げやアカデミア研究成果の事業化/起業の伴走支援を行っています。
また「伝統の叡智を、現代の経営に活かす」をミッションに掲げ、問いを通じて研鑽する『問い研ぎ』プログラムを提供。リーダーシップ育成や、管理職への経営哲学の浸透、重要ステークホルダーとの信頼と協働の加速をプロデュースしています。
<会社概要>
代表者:代表取締役 橋本 遥
事業内容:経営コンサルティング、事業プロデュース、事業家育成プログラムの提供
設立:2022年3月1日
所在地:〒602-0898 京都市上京区相国寺門前町699−2
会社URL:https://convallaria.co.jp/

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