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第25回 国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)中間大会にて発表自然老化を再現できる新たな三次元皮膚モデルを開発

PR TIMES / 2019年10月3日 16時51分



 株式会社コーセー(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林 一俊)は、2019年9月30日~10月2日にイタリア・ミラノで開催された「第25回 国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)中間大会」にて、自然老化の再現が可能な新たな三次元皮膚モデルの開発について発表し、ポスター部門の318テーマの中から、トップ10に選ばれました。これは、コーセーとフランス 国立リヨン市民病院(Hosipices Civils de Lyon)のオディール ダムール(Odile DAMOUR)博士および日本薬科大学 加治和彦客員教授との共同研究の成果となります。今後は、皮膚の自然老化メカニズム解明に向けた研究を進めていきます。


[画像1: https://prtimes.jp/i/41232/38/resize/d41232-38-377531-0.jpg ]

 発表タイトル 

英文名 :
「Epochal 3D skin model for exploring human aging: Beyond the genetic background」

日本名 :
「ヒトの皮膚老化を再現した新たな皮膚モデルの開発」

発表者 :
株式会社コーセー 皮膚・薬剤研究室 フランス分室 寺村崇


発表内容の概要

 これまでの皮膚における自然老化のメカニズム研究においては、同一人物の皮膚老化を長期間にわたり検証することは難しく、異なる人物の間で比較することが主流でした。しかし、遺伝子背景が異なる二者間の比較では、皮膚の変化が自然老化によるものなのか遺伝子の差によるものなのかが明確にならないという問題がありました。また同一の遺伝子で評価する場合には、これまでは皮膚から細胞を単離し、培養する手法がとられてきましたが、細胞培養では平面上での解析しかできず、実際の生体環境である立体的な解析ができないという問題がありました。そこで加治教授の有する同一供与者由来の異なる年齢で得られた線維芽細胞に着目しました。その中で若齢細胞(36歳)と老齢細胞(72歳)を用い、ダムール博士の開発した再構築三次元皮膚モデルの真皮層に導入することで、遺伝子背景が同一で年齢の異なる三次元皮膚モデル、すなわち自然老化を再現させた皮膚モデルの開発に成功しました。解析の結果、真皮構造が加齢に伴い菲薄化※1していることを見出しました。(図1)
[画像2: https://prtimes.jp/i/41232/38/resize/d41232-38-206975-1.jpg ]


 

 得られた皮膚モデルをマイクロアレイ解析による網羅的遺伝子発現解析や各種タンパク質発現解析を実施したところ、真皮弾性線維※2の主要構成タンパク質であるフィブリリン-1及びその架橋構造の構築をになうリシルオキシダーゼが老化皮膚モデルでは有為に増加することを見出しました(図2)。これらの発現上昇は加齢に伴う皮膚の菲薄化や柔軟性の欠如に関与している可能性が考えられます。

[画像3: https://prtimes.jp/i/41232/38/resize/d41232-38-317732-2.jpg ]


今後、今回開発されたモデルを活用し、さらに皮膚の自然老化メカニズム解明に向けた研究を進めていきます。


 ワード解説 
※1 非薄化
真皮が薄くなり、肌が痩せ細って見える状態です。真皮に原因があると言われています。

※2 真皮弾性線維
弾性線維とは主にフィブリリンとトロポエラスチンからなり、動脈、心臓、肺といった弾力に富む臓器に多く存在する線維です。別名「エラスチン線維」と呼ばれ、真皮においても構造維持に働き、皮膚の弾力において重要な役割を担います。


参考情報 
リヨンの「研究所 フランス分室」が始動 最先端の皮膚科学研究を推進へ (2017.10.31付リリース)
https://www.kose.co.jp/company/ja/content/uploads/2017/10/20171031.pdf

IFSCCについて 
国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)とは16,000名以上の会員を擁する世界的な化粧品技術者会であり、
最大の行事として、各国の化粧品技術者が最新の研究成果を発表・討論する国際学術大会があります。これには奇数年に開催される中間大会(Conference)と偶数年に開催される本大会(Congress)があります。


※このニュースに関するお問い合わせは、下記までお願いいたします。

株式会社コーセー コーポレートコミュニケーション室 TEL 03-3273-1514 (直通)

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