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生鮮トマトの廃棄ロス低減を目指して、コンソーシアムを形成し、品質不良を防ぐ栽培技術と流通システムを開発・実証

PR TIMES / 2024年12月18日 14時15分

生鮮トマトの品質情報を非破壊で検出するAI選果機を共同開発し、データ蓄積を開始



カゴメ株式会社、シブヤ精機株式会社、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)、株式会社 AGRI SMILE、京都大学、いわき小名浜菜園株式会社は、生鮮トマトの品質不良による廃棄ロス低減を目指してコンソーシアムを形成し、生鮮トマトの品質情報を非破壊で検出するAI選果機の開発と、そのデータを活用した最適な栽培・流通モデルの構築の実証を進めています。この研究は、「令和5年度 戦略的スマート農業技術の開発・改良事業※」に採択されています。

このたび、研究の第一段階として、AI選果機を、コンソーシアムで共同開発し、2024年4月より、カゴメブランドの生鮮トマトを栽培する「いわき小名浜菜園」のトマト集荷場に実装しました。これにより、トマトの選果工程において、果実一つ一つの外部・内部品質を検査し、傷や色みなど20項目のデータを収集することが可能になり、2024年9月時点で20項目、400万点を超えるデータが蓄積されています。

2025年4月からは、研究の次の段階として、AI選果機によって得られたデータを、既存の栽培、流通に関するデータと双方向に連携させ、潜在的な品質不良を防ぐ栽培技術と流通システムを構築し、実用に向けた実証を行います。この仕組みの構築により、生鮮トマトの品質不良による廃棄ロスの低減の実現を目指します。

※コンソーシアムによる「AI選果センシングを軸とした、栽培・流通・消費の双方向データ連携によるマーケットイン型スマート生産・流通システムの開発と実証」が、令和5年度に国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 生物系特定産業技術研究支援センターの公募事業「戦略的スマート農業技術等の開発・改良」に採択されております。

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/39438/40/39438-40-64d29b01e31fe76663c56198f2e8b5e8-907x283.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「いわき小名浜菜園」に実装されたAI選果機の様子(左:外観品質カメラ、右:内部品質センサー)

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/39438/40/39438-40-bf463f3c02bb6d0848b420b4a087ac8c-1202x208.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
AI解析の様子

■研究の目的・経緯
農産物においては、収穫時には正常品として出荷されたにもかかわらず、その後の流通過程で品質が劣化し、お客様の手元に届く前に廃棄せざるを得ない場合があります。こういった「潜在的な品質不良」は、収穫時に人の眼で判別することは難しく、廃棄ロスにつながっていることが問題となっています。
この潜在的な品質不良による廃棄ロスの課題を解決するため、コンソーシアムを形成し、生鮮トマトにおけるAIを活用した選果システムを開発し、トマトの品質に関するデータを収集して、栽培、流通のデータと連携させることにより、最適な栽培・流通システムの構築を目指します。
■研究概要
1.AI選果機の開発・実装(2024年4月より)
今回共同開発したAI選果機は、トマト果実一つ一つの外部・内部品質をカメラやセンサーを用いて非破壊検査し、人の眼では判別できないトマトの品質に関するデータを収集するものです。このAI選果機を実装した「いわき小名浜菜園」では、カゴメが販売する「ラウンドレッド(R)」や「高リコピントマト」といった中玉トマトを対象に、コンベア上に配置されたカメラやセンサー情報から、その外部・内部品質情報を、破壊することなく瞬時に検出し、データを収集しています。2024年4月から実装し、9月時点で20項目、400万点を超えるデータが蓄積されています。
2.双方向データ連携による潜在的な品質不良を防ぐ栽培技術と流通システムの開発・実証(2025年4月より)
AI選果機で取得したデータと、これまで保有してきた栽培・流通データとの解析を通じて、廃棄ロスを低減するための方法を検討・提案し、2025年4月より実際の栽培・流通現場で実証します。

1. 選果データと栽培データの連携により、栽培段階での不良果発生率を低減する栽培技術の開発・実証(2025年4月より)
AI選果機で収集したトマトの品質データと、既存の栽培データを活用して解析することにより、「潜在的な品質不良」の発生自体を低減させる栽培手法を開発します。この実証により、栽培段階での特定不良果発生率の低減につながる手法の開発を目指します。
  
2. 選果データと流通データの連携により、計画的・効率的な流通システムを構築し、流通段階での廃棄量を低減する計画的・効率的な流通システムの構築・実証(2025年4月より)
AI選果機で収集したトマトの品質データと、既存の流通データを活用して解析することにより、品質不良の発生予測モデルを開発し、品質に合わせて配送方法を工夫するといった、計画的・効率的な流通システムを構築します。この実証により、流通段階での品質不良に由来する廃棄量を低減する手法の開発を目指します。
■コンソーシアム加盟各社会社概要
[表: https://prtimes.jp/data/corp/39438/table/40_1_cd91c9e4fcdf873d997978d61a01d245.jpg ]

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