第13回「金持ち企業ランキング」調査結果発表 ~信越化学工業が2年連続で1位、上場企業の好決算続きCash増加傾向みられる~
PR TIMES / 2024年11月13日 11時45分
法人会員向けに与信管理クラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:藤本太一、以下リスモン)は、第13回「金持ち企業ランキング」調査結果を発表いたしました。
「金持ち企業ランキング」調査サマリー
本調査は、上場企業の決算短信を基に、企業が保有している「現預金」から借入金等の「有利子負債」を差し引いた「NetCash」を算出し、企業ごとのランキングにしたものです。
●「金持ち企業ランキング」の1位は、2023年実施の前回調査に続き「信越化学工業」となりました。2位「任天堂」、3位「リクルートホールディングス」、4位「SUBARU」、5位「ファーストリテイリング」と続きました。トップ100企業の約8割においてNetCashが増加しており、前回調査の減少傾向から再び増加に転じています。アフターコロナでの消費回復や、円安進行などを要因とする業績好転などが影響したものと考えられます。
●「現預金」、「有利子負債」、「営業キャッシュフロー」の各項目別ランキングと比較すると、現預金や営業キャッシュフローが潤沢であっても、金持ちランキングにおいてはトップ20の圏外となることがあり、有利子負債が少ないことが上位ランクインの重要な要素であることが表れています。
●2024年3月期決算における上場企業の純利益合計は、3期連続で過去最高益を更新し、好調に推移しています。今回調査対象企業3,097社の「NetCash」、「現預金」、「純利益」の増減を集計した結果、NetCash増加企業は57.9%、現預金増加企業は62.1%、純利益増加企業は56.7%となり、前年を超える利益の獲得がNetCashや現預金の蓄積に寄与していると考えられます。
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調査概要
・調査名称 : 第13回「金持ち企業ランキング」調査
・調査方法 : 決算書の分析結果に基づく調査
・調査対象決算期 : 2024年7月1日時点で開示されていた2023年4月期決算以降の最新決算
・調査対象企業 : 金融機関(銀行、証券会社、保険会社等)を除く、決算短信提出企業
・調査対象企業数 : 3,097社
調査結果
(1)トップ20社のうち12社でNetCashが増加
上場企業の決算短信(金融機関除く)の記載に基づきNetCash(※)を算出した結果、「金持ち企業ランキング」の1位は「信越化学工業」(NetCash1兆6,747億円)となり、2023年実施の第12回調査(以下、前回調査)に続き2回連続で1位となりました。以下、2位「任天堂」(同1兆4,844億円)、3位「リクルートホールディングス」(同1兆1,355億円)、4位「SUBARU」(同6,485億円)、5位「ファーストリテイリング」(同6,003億円)と続きました。
トップ20にランクインした企業のうち17社は前回調査から引き続きランクインしており、そのうち12社において前回からNetCashが増加しています。1兆円の大台を超える企業は前回調査の2社(信越化学工業、任天堂)にリクルートホールディングスが加わり3社となりました。(図表A)
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/2438/41/2438-41-311bad99bee070ccd28585b31394be95-693x826.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図表A
※日本会計基準 :
NetCash = 現預金 - (短期借入金 + 長期借入金 + 社債 + 一年以内返済の
長期借入金 + 一年以内償還の社債 + 割引手形)
※国際財務報告基準 :
NetCash = 1. 現預金 - 有利子負債 または、
2. 現預金 - (借入金 + 社債 + 割引手形) または、
3. 現預金 - (短期借入金 + 長期借入金 + 社債 + 一年以内返済の
長期借入金 + 一年以内償還の社債 + 割引手形)のいずれかで算出。
なお、トップ100については、図表Bにまとめました。トップ100にランクインした企業のうち、74社においてNetCashが増加しており、全体的にNetCashの増加傾向がうかがえる結果となっています。(図表B)
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/2438/41/2438-41-4c947424ce48d52769708d144f467e79-452x946.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図表B
(2)20社のうち8社が無借金経営!
金持ち企業ランキングのトップ20企業において、「現預金」、「有利子負債」、「営業キャッシュフロー」をそれぞれ集計したところ、「現預金」と「営業キャッシュフロー」では、ランキング高順位企業の方が高い水準にある傾向がみられたほか、「有利子負債」では、20社中8社が0円であり、1,000億円超の有利子負債を抱えている企業は5社のみであることが明らかとなりました。(図表C)
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/2438/41/2438-41-d7ba987fabf59092139dd59584dcd9a7-693x535.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図表C
現預金や営業キャッシュフローが潤沢であっても、金持ち企業ランキングのトップ20圏外となる理由として、有利子負債が多額であることが挙げられます。「現預金」、「有利子負債」、「営業キャッシュフロー」の各項目別ランキングと比較すると、金持ち企業ランキングトップ20圏外となった企業は、事業に多額の資金を投下することでそのリターンとしてのCashを獲得し、現預金の積み上げにつなげています。一方で、投下資金を借入調達していることで、NetCashが高水準に至っていない様子が浮き彫りとなっており、有利子負債が少ないことが金持ち企業ランキング上位ランクインの重要な要素であることが表れています。(図表C-1、C-2、C-3)
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/2438/41/2438-41-a78c5aa02b90e6c1773fe09a1630b16f-631x447.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図表C-1
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/2438/41/2438-41-5b69d0d4830d7a49a04c033947a7a179-631x441.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図表C-2
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/2438/41/2438-41-a9914dcca9d84dd62fe131042a7d5604-626x454.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図表C-3
(3)全体では約6割、トップ100では7割超の企業で現預金・NetCashが増加
今回調査対象企業3,097社の「NetCash」、「現預金」、「有利子負債」の増減について集計を行いました。
全体として、NetCashでは57.9%(前回調査比+8.5ポイント)の企業で増加しており、現預金では62.1%(同+8.2ポイント)の企業において増加となっています。一方、有利子負債が増加した企業は38.0%に留まり、前回調査(回答率57.8%)から19.8ポイント低下しています。
2024年3月期決算における上場企業の純利益合計は、3期連続で過去最高益を更新しており、NetCashの増加傾向につながっています。特に、トップ100にランクインした企業では、NetCashと現預金が増加した企業は、それぞれ7割以上を占め、前回よりも20ポイント近く上昇しています。(図表D)
[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/2438/41/2438-41-30f0eb03ff015aa944f4f9cab08c01b3-660x283.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図表D
また、前期決算からの当期純利益の増減を集計したところ、全体の56.7%が増益となっており、前年を超える利益の獲得が多くの企業における現預金の蓄積につながっていると考えられます。(図表E)
[画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/2438/41/2438-41-1be8578c3e3c77e5803dc7484a0ae6f5-760x237.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図表E
総評
第13回金持ち企業ランキングは、前回調査で1位の「信越化学工業」が2回連続の1位を獲得しました。
NetCashの変動をみると、全体の約6割、トップ100企業の約8割の企業においてNetCashが増加しており、前回調査での減少傾向から再び増加に転じている様子が表れています。アフターコロナでの消費回復や、物価上昇に伴うコスト増の販売価格への転嫁、歴史的な円安の進行などを要因とする業績好転により、上場企業が多額のCashを獲得したことで保有Cash水準の向上につながったものと考えられます。
企業において、資金を運用して新たなCashを創出することは、事業拡大のための必須事項といえます。多くの企業は、その実現のために、借入により事業への投下資金を増やし、より多くの利益を獲得し事業拡大につなげていますが、本ランキングの上位企業においては、保有する多額の現預金を強みとし、外部からの資金調達を少額に押さえつつも、事業運営において十分な営業キャッシュフローを創出できていることが優れている点といえます。
企業経営においては、事業を発展・成長させることが重要であり、多額のCash保有のみで良否を計れるものではありません。しかしながら、NetCashの保有量が多い企業は、NetCashの水準が低い企業に比べて支払不全となるリスクが低く、安全性の高い経営を実現しているといえます。本調査の上位企業のように、十分な事業成長を実現しながら、高い安全性を有する企業を目指すことは、経営者が掲げるべき目標のひとつではないでしょうか。
本編はダイジェスト版です。詳細な内容は、以下掲載サイトよりご覧いただけます。
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リスモン調べとは
リスモンが独自に調査するレポートのことです。これまでリスモンでは企業活動関連の調査として他にも「100年後も生き残ると思う日本企業調査」「環境への配慮が感じられる企業調査」や「この企業に勤める人と結婚したいアンケート調査」などを発表しており、今後も「企業活動」に関するさまざまな切り口の調査を実施することで、企業格付の更新に役立てていくとともに、情報発信を行うことで新しい調査ターゲットの創出、新サービスの開発などに取り組んでいます。
掲載サイトはこちら : https://www.riskmonster.co.jp/study/research/
[画像9: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/2438/41/2438-41-2217067e8be29bd225a6f169459e99ae-725x519.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]リスクモンスター株式会社
2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPクラウドサービス事業を開始しました。以来、法人会員向けビジネスを要として、教育関連事業(定額制の社員研修サービス「サイバックスUniv.」)やビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)、BPOサービス事業、海外事業(利墨(上海)商務信息咨詢有限公司)にサービス分野を拡大し、包括的な戦略で事業を展開しています。
リスモングループ会員数は、2024年9月末時点で14,256(内、与信管理サービス等7,744、ビジネスポータルサイト等3,059、教育事業等2,966、その他487)となっております。
【会社概要】
社名:リスクモンスター株式会社
本社所在地:東京都中央区日本橋2-16-5 RMGビル
代表取締役:藤本 太一
設立:2000年9月
上場区分:東証スタンダード市場(証券コード:3768)
HP:https://www.riskmonster.co.jp/
<報道関係の方からのお問い合わせ先>
リスクモンスター株式会社 広報担当
TEL :03-6214-0350
MAIL: press@riskmonster.co.jp
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