エーザイとエコナビスタ、認知症エコシステムの構築をめざす業務提携契約の締結と協業を開始
PR TIMES / 2024年7月24日 17時45分
エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役 CEO:内藤晴夫、以下 エーザイ)とエコナビスタ株式会社(本社:東京都、代表取締役:渡邉君人、以下 エコナビスタ)は、このたび、日本の超高齢社会において喫緊の課題である認知症領域でのエコシステムの構築をめざして、業務提携契約を締結するとともに、協業を開始したことをお知らせします。
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/75697/41/75697-41-85780d651079996563635342cc0160a4-1200x630.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
長年にわたり認知症領域のパイオニアとして創薬活動や疾患啓発活動を行ってきたエーザイと、介護の現場におけるSaaS型高齢者施設見守りシステムのトップランナー※1であるエコナビスタは、両社が保有するノウハウ・技術・ネットワーク等を活用し、エーザイの脳の健康度のデジタルチェックツール「のうKNOW(R)」や、エコナビスタの睡眠や生活習慣データから健康状態の推移を可視化する「ライフリズムナビ(R)」および同社が開発し特許を保有する「認知症予測モデル」(特許第7017740号)など(以下 各プロダクト)を用い、高齢者施設の入居者に対して認知機能の変化に対する気づきを促す実証実験を推進します。
超高齢化が進む日本においては、比較的健常な状態から高齢者施設の一般居室棟(自立型)※2やシニア向け分譲マンション※3への入居を選択される方も多く、入居期間が長期に渡ることがあります。これらの住棟においては、基本的に介護サービスは提供されないため介護関連スタッフ等との接点もなく、入居者の認知機能の変化に関する気づきの機会が少ないことから、軽度認知障害(MCI)や認知症が進行してから周囲が気づくといった実態があります。本実証実験はこのような課題に対し、ライフリズムナビを導入済みの施設を対象に(最大 200施設)、各プロダクトを活用して入居者の認知機能の変化を早期に発見し示唆することで、潜在的なMCI・認知症の発見に繋げることをめざします。さらに、将来的には両社の強みを活かすことで、健常な高齢者も対象としたMCI・認知症発見の早期化に向けた共同研究や、認知症予測モデルの在宅介護領域における適用可能性の検討などを進めていきます。
エーザイは、患者様と生活者の皆様の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献する「ヒューマン・ヘルスケア(hhc)」を企業理念とし、この理念のもと、人々の「健康憂慮の解消」や「医療較差の是正」という社会善を効率的に実現することをめざしています。認知症をはじめとする「神経領域」のほか、「がん領域」「グローバルヘルス」におけるアンメット・メディカル・ニーズの高い疾患をターゲットに革新的な新薬の創出と、他産業との連携によるエコシステム構築に取り組んでいます。
エコナビスタは、「睡眠解析技術で、未来社会に健康と安心を提供する」 というミッションのもと、サービスの提供を通じてクラウドに蓄積された継時的な睡眠・生活習慣のビッグデータに対し独自の解析技術を適用することで、健康状態の推移を予測するAIの開発を行っています。またこれらのAIを各種サービスに実装することで、介護DXの推進を始めとしたさまざまな領域における社会課題の解決を図っています。
今回の業務提携契約に基づき、エーザイとエコナビスタは、認知症エコシステムの構築を通じて、社会課題の解決に貢献してまいります。
※1 2023年10月25日発行 高齢者住宅新聞 見守りシステム アンケート調査より。
※2 老人ホーム・介護施設と総称される施設のうち、まだ直接的な介護を必要としていない方が入居する高齢者施設の一形態。介護サービスが提供される介護居室に対して一般居室、一般棟ともいう。
※3 バリアフリー化されており、また娯楽設備が充実している自立した高齢者向けマンション。施設側からの介護サービスは提供されない。
以上
<本件に関する報道関係お問い合わせ先>
エコナビスタ株式会社
広報担当:榎本
TEL:03-6206-9207
エーザイ株式会社 PR部
TEL:03-3817-5120
【参考資料】
1. 「のうKNOW」について
「のうKNOW」(非医療機器)は、Cogstate Ltd.(本社:オーストラリア)が創出したアルゴリズムに基づきエーザイが開発した、パソコン、タブレット端末またはスマートフォンを用いた簡便なトランプテストによって、脳の反応速度、注意力、視覚学習および記憶力をチェックすることができるツールです。利用者が単独かつ短時間(約15分)でチェックすることができ、日常生活や健診等において、定期的なセルフチェックが可能です。これまでに多数の健診機関・研究機関・自治体・企業・大学で導入されています。
詳細は、https://nouknow.jp/をご覧ください。
2.「ライフリズムナビ」について
ライフリズムナビは、睡眠解析技術をベースにしたSaaS型高齢者施設見守りシステムです。居室内外に設置できるさまざまなセンサー・機器を活用して、ご入居者様のプライベートを尊重しながら見守りを行えます。取得したデータは独自の解析機能によりわかりやすく数値化・アイコン化してリアルタイムに各端末に表示され、同時にそれらのデータは介護記録ソフトに自動で連携入力されます。現場の業務負担を軽減し、質の高い介護の提供につながるサービスとして評価され、これまでに累計ご利用者数は26,000人を超えました。
詳細は、https://info.liferhythmnavi.com/をご覧ください。
3.「認知症予測モデル」について
認知症予測モデルは、エコナビスタが保有する膨大な睡眠・バイタルのビッグデータを解析することで生み出した健康状態の推移を予測するAIの一つであり、対象者の一定期間のデータを解析することで、認知機能の変化を予測するものです。
具体的には対象者の睡眠データを始めとする生体データをある期間において取得・解析し、一定期間経過後、再び同様のデータを取得・解析します。これらの結果を相互に比較し、さらに解析することで、対象者の認知機能が維持される、改善する、悪化する等の傾向を予測できるようになるものです。
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