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キャップジェミニの最新レポート:イノベーションセンターへの巨額投資にもかかわらず、組織はイノベーティブになっていない

PR TIMES / 2017年12月19日 19時1分

グローバルなイノベーションセンターは増え続けているが、全社的なイノベーション文化を導入できたのは17%のみ



[画像1: https://prtimes.jp/i/25250/42/resize/d25250-42-736157-0.jpg ]



【2017年12月14日:パリ発】
キャップジェミニ のデジタル・トランスフォーメーション・インスティテュートは本日、新たなレポートである「The discipline of innovation: Making sure your innovation center actually makes your organization more innovative」のリリースを発表しました。このレポートは、イノベーションセンターの普及にスポットライトを当てて、イノベーションセンターのビジネスへの価値を調査したものです。340社の従業員1,700名を対象として調査を行った結果、市場の変化についていくためにイノベーションセンターに多額の投資をしているものの、イノベーティブになれない企業の姿が浮かび上がりました。

今回の調査では、イノベーションに焦点を定めた文化の欠如、堅牢な社内プロセスの不備、そして社内でイノベーションを成功へと推し進めるリーダーの不在に苦悩する企業の姿が明らかになりました。さらに、イノベーションセンターが現在どこに存在し、また開設されているのか、そのロケーションを特定しました。アメリカが今でも市場のリーダーであることに間違いはありませんが、新規イノベーションセンターが急速に増えているのはインドとシンガポールです。今回の調査において、過去12ヶ月間において最も多くのイノベーションセンターをオープンしたのはテクノロジー業界と自動車業界でした。

レポートは、以下のサイトをご参照ください。
https://www.capgemini.com/jp-jp/resources/the-discipline-of-innovation/ 


イノベーション効果がない企業
現在のイノベーションプロセスは壊れています。壊れたプロセスでは企業のイノベーションは進みません。2016年10月以降、イノベーションセンターの成長率は27%です。それにもかかわらず、イノベーションはいまだ企業全体に普及していません。
今回の調査対象企業の87%がイノベーションセンターをもっていますが、いずれの企業も「最適化された」(*1)成熟度には到達していません。事実、ビジネスリーダーの半数が、「自分の企業は市場の変化についていくことができない」と感じています。「全社的なイノベーションの文化がある」と感じているのは1/5以下(17%)でした。大半の企業(76%)は、イノベーションの取り組みの「構築」段階にあり、プロジェクトは部門レベルで個々に実施され、一元管理されていない状態です。


企業文化と協力の欠如が成熟の妨げ
今回のレポートでは、「企業文化」、そして「ベンダーやパートナーコミュニティの幅広い関与の欠如」が、イノベーティブな組織を作り上げていく際の大きなハードルとなっていることが明らかになりました。過去のレポートでも「文化」がデジタルトランスフォーメーション(*2)の大きなハードルであることを示しましたが、今回の調査の結果、イノベーションに関しても同じ結果となりました。今回の調査を通じて明らかになったのは、多くの企業が、「アイデアを実験し、売り込み、展開へと進めて行くことが可能な企業文化」をもっていないということです。イノベーションもまた、より広範なエコシステムと協力できない企業によって抑え込まれています。回答者のほぼ5人にふたりが「自社のプロセスと技術は、パートナーたちとのやりとりを実現するよう整えられてはいない」と答えています。企業の外部との協力を妨げる要因はまだあります。それは、第三者とデータを共有し、競争力を失うことに対する懸念です。

もし企業が協力・連携にもっとオープンになり、文化を改善していれば、企業のイノベーション成熟度は大いに高まったことでしょう。調査によれば、イノベーティブな企業は、スタートアップ企業や学会、他業界パートナーとの内外的協力への参加について、13%高い可能性を示しています。さらに、イノベーション成熟度の高い企業では、柔軟なプロセスをもつ可能性も25%高くなっています。

キャップジェミニのグローバル・チーフ・テクノロジー&イノベーション・オフィサーでありキャップジェミニ・グループのエグゼクティブ・コミッティのメンバーでもあるLanny Cohenのコメント:イノベーションセンターを開設すれば、一夜にしてトランスフォーメーションが成し遂げられ、クリエーティブなアウトプットが期待できる ― このようなことはありえません。企業はこのことを受け入れる必要があります。企業が真の変化を達成し持続していくためには、金銭的また非金銭的なインセンティブを通して、すべての従業員がアイデアを実験し、市場に押し進めることを奨励する文化を創り出さなければなりません。イノベーションユニットは、このプロセスにおいて、それぞれのチームと協力してすぐに使えるアイデアを開発し、パートナーやベンダーのエコシステムとのリンクを提供する重要な役割を担います。しかしながら、真の成功を収めるためには、イノベーションと創造力のセンスを企業全体に植え付け、根付かせていく必要があります。


インドとシンガポールに続々と出現するイノベーションハブ
シリコンバレーはもはや、企業がイノベーションセンターを開設する際のデフォルトオプションではありません。世界的に見ると、2015年には全イノベーションセンターの18%がシリコンバレーに集まっていましたが、いまや13%にまで下がりました。

■この移行はアジアにおいて最も顕著です。

2017年にオープンしたイノベーションセンターの29%がアジアに集まっています。ヨーロッパは25%です。
シンガポールは、今年最も多くのイノベーションセンターを呼び込み、新規開設ハブのランキングでロンドンを第3位に押さえました。
バンガロールもまた人気が高まっています。イノベーションセンターの目的地として今年は第4位(2016年には5番位)になりました。インドは、2017年のイノベーション・ハブの新規開設で第4位になりました。


■アメリカ国内にも変化が見られます。

アメリカはイノベーションセンターの新規開設で世界をリードしています。昨年は47のイノベーションセンターがアメリカにオープンしましたが、現在その多くが別の場所に移されています。
シリコンバレーがアメリカにおけるイノベーションセンターの中心エリアであることに変わりはありませんが、そのシェアは過去2年間で20%も減少しています
2017年には、アトランタ、ボストン、ニューヨークに計11のイノベーションセンターが新たにオープンしました。



企業がイノベーションの取り組みの価値を最大化するために
イノベーティブな企業になるためには、多方面にわたって規律あるアプローチが必要です。今回のレポートでは、イノベーティブな企業を以下のように特徴付けています。

社外および社内のパートナーたちと協力してアイデアを共同開発する、幅広いエコシステムへアクセス
イノベーションユニットに限定せず、さまざまなビジネスユニットや機能部門全体でイノベーションを促進・奨励
シニアリーダーシップによるサポート&ロールのモデリングを用いて、デジタルファーストの文化を構築
企業のあらゆるレベルでアイデアの創造を奨励する文化の創造
アイデアからその商業化までを管理するプロセスの確立


イノベーションの平均成熟度を押し上げるためには、エコシステムと文化という最弱リンクに共同で取り組まなければなりません。最も重要なことは、イノベーションのダイヤルを切り替えるには、強力、熱心かつ確固としたリーダーシップが必要だということです。


調査方法
キャップジェミニのデジタル・トランスフォーメーション・インスティテュートは、2017年3月から4月にかけて、340の組織の1,700人の従業員に対して調査を行いました。今回の調査対象は、8カ国(アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スウェーデン、オランダ、スペイン)の5業界(自動車、銀行/保険、消費財、小売、電気通信)で、3つのカテゴリー(リーダー、中間管理職、ジュニアエグゼクティブ)の従業員を回答者と定めました。

また、キャップジェミニは、全主要業界セクターにおいて2016年11月から翌年10月までの1年間に立ち上げまたは発表されたイノベーションセンターを詳細に調査しました。主な情報源は、メディアレポート、プレスリリース、年次報告書、エグゼクティブインタビュー、カンファレンススピーチならびにブログ投稿などのウェブ&ソーシャルメディアのアップデートなどです。

レポートのコピーは以下よりダウンロードできます。
https://www.capgemini.com/jp-jp/resources/the-discipline-of-innovation/


「最適化された」とは、立ち上げから重大な商業的/運用的インパクトに至るまで、アイデアの検討に関して企業が一貫した実績を示す状態と定義されています。
「Capgemini DTI Digital Culture Report」(2017年)


[画像2: https://prtimes.jp/i/25250/42/resize/d25250-42-766662-1.jpg ]



キャップジェミニについて
キャップジェミニは、コンサルティングとテクノロジーサービスのグローバルリーダーとして、イノベーションの最前線に立ち、進化を続けるクラウド、デジタル及び各種プラットフォーム分野で、顧客のあらゆるビジネス機会に対応致します。キャップジェミニは、50年にわたり蓄積してきた優れた実績と業界固有の専門知識を基に、戦略から運用まで、弊社の一連のサービスを通じて、顧客企業が目指すビジネスビジョンの実現をご支援致します。キャップジェミニの信念は、「テクノロジーに関わるビジネス価値は人を通じて具現化される」ことであり、この信念こそが弊社の原動力となっています。キャップジェミニは、世界40ケ国以上、20万人のチームメンバーで構成される多文化企業です。キャップジェミニ・グループ全体の2016年度売上は、125億ユーロです。

詳細は、以下をご覧ください。
http://www.capgemini.com(キャップジェミニ)
http://www.capgemini.com/jp-jp/(キャップジェミニ株式会社)

People matter, Results count.(人にこだわり 成果にコミット)

デジタル・トランスフォーメーション・インスティテューション
デジタル・トランスフォーメーション・インスティテュートは、デジタル全般に関するキャップジェミニの社内シンクタンクです。この組織は、大規模な従来型/既存のビジネスに対するデジタル技術の影響について調査し、その結果を公開しています。ここでは、チームがキャップジェミニのエキスパートたちによる世界規模でのネットワークを活用し、教育機関や技術パートナーたちと緊密に連携しています。デジタル・トランスフォーメーション・インスティテュートは、インド、イギリスおよびアメリカに専用のリサーチセンターを開設しています。

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