研究開発に45億ユーロを投資 2012年の特許取得数が838件となり、ボッシュが欧州で首位 クリーンな排気を可能にするスナップ電極など、さまざまなイノベーションを実現
PR TIMES / 2013年3月14日 9時20分
■アイデアを保護し、収入を確保する特許
シュトゥットガルト/ミュンヘン/ブリュッセル - ブリュッセルの欧州特許庁は3月6日、ボッシュが2012年に838件の特許を取得し、欧州で1位となったことを発表しました。ボッシュは現在、9万件を超える有効な産業財産権を保有しており、2012年には4,700件を超える特許を出願しました。なお欧州特許庁は、欧州特許機構(EPOrg)に加盟する38カ国の知的財産権を管理しています。
ボッシュは2012年に売上高の8%に相当する45億ユーロを研究開発に投資しました。ボッシュの研究開発には世界全体で4万2,000人の従業員が携わっており、そのうち2万700人はドイツで働いています。特許はボッシュのイノベーションを模倣から守ってくれますし、第三者については使用許諾を取ればボッシュの先進技術から利益を得ることも可能です。
特許から製品へ:長く困難な道のり
優れたアイデアがすべて特許になるわけではなく、すべての特許が製品化につながるわけでもありません。特許から製品化までの道のりはたいてい長いものになります。「一般家庭向けの薪ストーブでバイオマスなクリーン燃焼を実現する粒子フィルターの一部となるスナップ電極は、その1例です」。こう述べるのは、ボッシュの開発者の1人であるDietmar Steinerです。
高電圧集塵装置
シュトゥットガルト近郊のシュヴィバディンゲンにある研究部門に勤務し、物理学者でもあるSteinerはその仕組みについてこう説明します。「ブリケットや木質ペレットなどの再生可能材による暖房はカーボンニュートラルである一方、その排気には好ましくない粒子状物質が含まれていますが、粒子状物質は粒子分離装置を使用して除去できます。自由な電荷担体が塵埃に付着することにより、エグゾーストパイプの中で強電場が発生しますので、そこで電極が帯電した塵埃の粒子を吸着させて捕集するのです」
スナップ電極のおかげでメンテナンスサイクルが延長
電極はいずれかの時点で塵に覆われるので、クリーニングが必要になります。Steinerとそのプロジェクトチームは2006年にこの問題を解決する方法を考案することにしました。塵に覆われた電極は、ストーブの温度が上昇すると形状が変化するバイメタルエレメントによって短時間動かされます。この動作によって、電極についた塵埃を払い落とし、ストーブの灰受け皿に落ちるようにしました。
「私たちは年に2回しかメンテナンスを必要としないフィルターの開発を目指し、実現することに成功しました」(Steiner)。このフィルターは、粒子状物質の放出を85%カットできます。ボッシュが大量に、しかも高品質で生産することができる量産部品を使用することで、大幅に生産コストも下がりました。ドイツでは2015年から粒子状物質の排出基準がより厳格化されますが、この新しいフィルターにより、新基準にも対応できるようになります。
スナップ電極の最初の試作品は2006年に作られ、2008年に特許を出願し、2010年に特許が公告されました。特許が正式に交付されたのは2011年です。この技術には暖房機器業界の多くの企業が関心を示しており、ライセンス供与に向けた話し合いが進んでいます。
特許に関する統計に関する参考情報:
2012年1月1日から12月31日までに交付されたすべての特許が統計の対象となります。
インターネット:
欧州特許庁に関する詳しい情報についてはこちらをご覧ください:
http://bit.ly/12dYqyq
ボッシュの特許に関する詳しい情報についてはこちらをご覧ください:
http://bit.ly/13OosUf
小型・中型薪ストーブに関する指令:
http://bit.ly/Y2v79O
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