【調査リリース】大規模修繕経験者の約4割が市場価格との比較・査定なしに発注。10棟に1棟は借り入れを実施
PR TIMES / 2025年1月30日 10時0分
大規模修繕経験者への調査/大規模修繕のセカンドオピニオンニーズ調査 前編
マンションやビルなど大型建物の修繕工事の見積、工事支援サービスを展開する株式会社スマート修繕(本社:東京都港区)は、マンション区分所有者であり、管理組合理事または修繕委員の就任経験のある男女を対象に、インターネットでアンケート調査を実施しました。前編の今回は、大規模修繕工事の進め方や工事費の比較・判断についての調査結果をお知らせします。
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◆調査サマリ
1.工事会社の募集は約6割が管理会社の推薦によるという実態が明らかに。
2.工事会社の相見積もりは3社が最多。金額が適正かの判断は相対比較で実施するも、4割が市場価格との比較なし。選定に疑念・不満の声も。
3.大規模修繕の10棟に1棟は借り入れを実施。工事費の高騰により、さらに借り入れが必要な修繕工事が増える可能性も。
◆調査概要
調査名 :大規模修繕経験者への調査/大規模修繕のセカンドオピニオンニーズ調査
調査対象 :マンション区分所有者かつ管理組合理事もしくは修繕委員経験者
有効回答人数:771名(うち、理事・委員として大規模修繕経験者341名)
調査期間 :2025年1月8日(水)~2025年1月9日(木)
調査エリア :全国
調査方法 :インターネット調査(株式会社ジャストシステム「Fastask」利用)
調査実施機関:株式会社スマート修繕
◆工事会社は約6割が管理会社の推薦による募集
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/97827/43/97827-43-52bf647d247c9a97f9c10f31e1b37fe0-1920x1280.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「大規模修繕はどの組織が主導して行いましたか。※複数実施したことがある場合、直近の修繕時を回答ください。」との質問に対して、「管理組合の理事会」(46.9%)、「管理組合の修繕委員会」(31.7%)と答えた方が全体の約8割となりました。しかし、本来マンションの修繕工事は所有者である管理組合が主導するものであるはずですが、約2割は管理会社が主導したと回答しました。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/97827/43/97827-43-962d39407a06245b650b7a69583b6e20-1920x1280.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「大規模修繕をどのような工事方式で実施しましたか。※複数実施したことがある場合、直近の修繕時を回答ください。」との質問に対して、責任施工方式で実施したと回答した人が全体の約6割(「分からない」を有効回答から除いた場合は約74%)という結果になりました。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/97827/43/97827-43-ad41bc53a360603f85eff373df497bee-1920x1280.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「工事会社はどのように募集されましたか。※複数実施したことがある場合、直近の修繕時を回答ください。」という質問に対しては、「管理会社による推薦」(58.7%)、「組合員による推薦」(22.6%)、「設計監理会社(コンサル)による推薦」(21.7%)と関係者による推薦が上位を占める結果となりました。管理会社や設計監理会社等の業界関係者による推薦が全体の約8割を占めており、組合員による推薦や新聞/ネット等、またはマンション館内での公募の合計値より遥かに多いという状況を踏まえると、関係者の恣意なく、広く工事会社を募るという点において、疑義が生じる結果となりました。
◆工事会社の相見積もりは3社が最多。金額が適正かの判断は相対比較で実施するも、4割が市場価格との比較なし。選定に疑念・不満の声も
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/97827/43/97827-43-dae14c85231f36450dd62cb9d6a871ab-1920x1280.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「何社の工事会社から大規模修繕工事の見積もりを取りましたか。※複数実施したことがある場合、直近の修繕時を回答ください。」という質問に対しては、全体の約7割(「分からない」を有効回答から除いた場合は約82%)が1~3社と回答しました。特に、約1割は「1社」のみと回答し、相対比較することなく工事を発注している実態がわかりました。一般的に、特定の建設業者を指定して工事を発注すると、競争環境時にある場合よりも金額が高くなる傾向が強いと言われているため、金額の適正性に注意が必要です。
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「工事内容や見積もり金額(工事金額)に対し、「適正」かどのように判断しましたか。※複数実施したことがある場合、直近の修繕時を回答ください。」という質問に対しては、「相見積による相対比較」と答えた方が約57%と最多でした。一方、セカンドオピニオンによる査定は5%にとどまりました。また、「実際は理事長の独断」や「市役所の関連部署」など行政による決定との回答もあり、工事会社の選定に疑念や不満がある様子も見受けられました。
査定についても、近年では工事費の大幅な値上がりなどもあり、セカンドオピニオンも難しくなってきています。大量の見積もりによるデータベースとの比較の必要性なども考えられます。
[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/97827/43/97827-43-6a2941386d15ae0fb7ecef8ec3afc047-1920x1280.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「お住いのエリア、マンションの規模をベースとした市場価格(相場)と比較・査定はしましたか。※複数実施したことがある場合、直近の修繕時を回答ください。」との質問に対して、31%は「していない」、9%は「したかったができなかった」と回答。約4割が市場価格との比較をしていない実態が浮き彫りになりました。さらに「分からない」と回答した人が約2割にのぼり、市場価格との比較が行われたかどうかが明確でないままに、工事が進んでいる状況がうかがえます。
◆大規模修繕の10棟に1棟は借り入れを実施
[画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/97827/43/97827-43-e478e25ddbe8f979f43c7f35d3909d2d-1920x1280.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「大規模修繕にあたり組合として借り入れはしたことはありますか。※複数実施したことがある場合、過去携わった全修繕工事での借り入れの発生有無を回答ください。」との質問に対し、13.2%の人が「した」と回答し、大規模修繕工事を行う10棟に1棟が借り入れをしていることがわかりました。さらに、9.1%の人が「しなかったが予算に収まる様工事内容を削った」と回答。本来、大規模修繕工事を含めた修繕は、建物の劣化に応じて行うべきものであるため、必要な工事を削らないように専門家の精査が必要です。そして、必要な工事を削らないためにも定期的な長期修繕計画の見直しなど、適切な資金計画を立てることも重要です。
◆執行役員/組合営業責任者 兼 技術責任者 別所によるコメント
今回の調査で、大規模修繕を「組合以外が主導して行った」と回答した人が多かったことから、マンションの業界内で以前より問題視されている、工事が「他人任せ」になってしまっているケースが、多くのマンションで発生していると考えられます。専門家の力を借りることは有用ですが、「主体性」はしっかりと組合側で持つことが非常に重要です。
適正額の判断についても「取得した見積だけでの相対性での比較」となると、本来の世間相場でのお見積りとかけ離れていることも多々あります。
・進め方が正しいかどうかの判断
・不適切な関連の無い、独立したサポートを提供するコンサルタントを探す
・見積事業者を選定する際に、正当性がちゃんと理解できるステップを踏む
など、マンションの管理組合様には様々なことが求められますが、最も重要な点として【管理組合の大きな事業に関心を持つ】という事が必要になります。
毎月支払う修繕積立金は「手放したお金」ではありませんので、「自分事」であると考えて、積極的にかかわっていただきたいと思います。
[画像9: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/97827/43/97827-43-219c31d2339ebacb4356d4edfbc70273-1600x1077.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
別所 毅謙
株式会社スマート修繕
執行役員/組合営業責任者 兼 技術責任者
マンションの修繕/管理コンサルタント歴≒20年、大規模修繕など多くの修繕工事に精通。管理運営方面にも精通しており、アドバイス実績豊富。 過去に関わった管理組合数は2千、世帯数は8万を超える。 スマート修繕では管理組合向けコンサルティングの責任者を務める。
後編(理事/修繕委員になったきっかけから、実施後の課題感や改善点に関する調査)は2月6日(木)配信予定です。
◆「スマート修繕」の概要
[画像10: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/97827/43/97827-43-32fc370b7694c0c6e335ac0cf672a5f9-1201x630.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
マンションやビルなど大型建物の大規模修繕など共用部工事の見積、工事支援サービス。プロが独自の見積データベースを活用した見積査定を行うことで、修繕工事のコストダウンをかなえます。また、専門コンサルタントが劣化診断から工事会社のご紹介、工事支援まで徹底伴走し、一貫したサポートを提供。お客様に代わって各種の調整を実施することでお客様の手間を省きつつ、専門的な内容も分かりやすくご説明します。お客様にとっては契約や費用が発生しないため、すでに他社による見積がある状態でも、負担なくセカンドオピニオンとしてご活用いただけます。
サービスサイト:https://smart-shuzen.jp
オウンドメディア:https://smart-shuzen.jp/media
◆株式会社スマート修繕について
マンションやビルなど大型建物の大規模修繕など共用部工事の見積、工事支援サービス「スマート修繕」のほか、マンションの建替バリューを見える化する「スマート建替(ベータ版)」、大型建物の修繕工事の見積金額の査定を行う「スマート修繕顧問」、管理組合向けの金融商品の共同開発等、建物再生領域における事業を展開しています。専門知識のないマンション管理組合や不動産オーナーなどが、業界の事情に左右されることなく、フェアに取引できることを目指しています。
◆会社概要
- 商号:株式会社スマート修繕
- 代表:豊田 賢治郎
- 入会団体:一般社団法人日本経済団体連合会(経団連) 企業会員
- 事務所登録:一級建築士事務所(東京都知事登録 第66294号)
- 事業内容:
- - 大型建物の共用部工事の見積もり、選定支援、工事支援サービス
- - 大型建物の修繕工事の見積金額の査定サービス
- - マンション建替の経済性、負担度可視化サービス(β版)
- 所在地:東京都港区赤坂5-2-33 IsaI AkasakA 510
- 企業URL:https://smart-shuzen.jp/company
◆お問い合わせ
取材のお申込み、サービスのご利用お申込み、工事会社登録のご相談、各種提携のご相談などは、以下よりお問い合わせください。
問い合わせフォーム:https://smart-shuzen.jp/#contact
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