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【事後レポート】LEXUS、よりよい社会の実現に「デザイン」でアプローチするためのイベント・ワークショップを開催

PR TIMES / 2019年10月3日 17時30分

トークイベント「デザイン・テクノロジーによる社会の未来の描き方」、社会課題解決の糸口を探るワークショップ「Vision & Design」・「Tech & Material」



 ラグジュアリーライフスタイルブランドとして、デザイン&テクノロジーでより良い未来の社会・暮らしを創造することに挑むLEXUSは、今年度も開催するLEXUS DESIGN AWARD*1の取り組みの一環として9月17日(火)にトークイベント「デザイン・テクノロジーによる社会の未来の描き方」、さらに9月28日(土)・29日(日)にデザインの力で社会課題を発見/解決する方法を学ぶワークショップ「Vision & Design」・「Tech & Material」を実施いたしました。本イベントは現在応募受付中の「LEXUS DESIGN AWARD2020」に関連し、豊かな社会やよりよい未来を形成する新進気鋭のデザイナーやクリエイターを支援することを目的としています。
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*1:LEXUS DESIGN AWARD:世界中の新進気鋭のクリエイターに焦点を当てる国際的なデザインコンペティションです。豊かな社会やよりよい未来を形成するデザイナーやクリエイターを支援することにより、社会に貢献するアイデアを育むことを目的に2013年に創設され本年で8回目を迎えます。社会をよりよくするアイデアを全世界から募集し、昨年は世界65カ国/地域 より1548点のアイデアが集結しました。同賞の入賞者は世界的に活躍するクリエイターをメンターとして自らのアイデア案を実現するプロトタイプ制作の機会が与えられ、完成したプロトタイプは世界最大のデザインイベントであるミラノデザインウィークで展示されます。「LEXUS DESIGN AWARD 2020」は、今年度も作品応募を受付中。締切は2019年10月14日(月)。


社会の未来を描くアイデアの見つけ方とは

 トークイベントでは、ライゾマティクス・アーキテクチャー 斎藤精一氏、YOY 小野直紀氏、空間デザイナー 吉添裕人氏を迎え、様々なテクノロジーが生み出され、便利な世の中になっていく社会において、社会をよりよくするアイデアの見つけ方、そしてデザインやテクノロジーを駆使し、どのように実現していくのかについて語りました。
 斉藤氏はまず、「今までデザインはクルマなどのモノのデザインを指す言葉であったが、最近は仕組みや取り組みについてもデザインという言葉を使うようになってきた。現代はその両方が大切になってきている。」と、デザインという言葉の意味合いが変わってきていることを指摘し、テクノロジーにおいては「近年誕生したたくさんのテクノロジーの中から、人間中心にテクノロジーをオプティマイズ化していく時代に入っていく」と今後の展望を語りました。デザインとテクノロジーがそのように変化していく中で、よりよい社会の描き方については「これまで別々の領域にあったものがテクノロジーを介してつながってきている。都市開発や社会実装を考えたときに、その中心あるのはデザインである」と語り、そのような役割を担える若手クリエイターやデザイナーが今後、重要であると述べました。よりよい社会を作り上げていくには「自分のいる分野にとどまらず別の分野の人たちと手をつなぎながら社会をつくっていく意識が必要である」とし、「デザインが中心になることによってよりよい社会作りを共進(きょうしん)していくことが重要だ」と語りました。
 後半のパネルディスカッションではYOY 小野直紀氏、空間デザイナー 吉添裕人氏がトークに加わり社会の未来を描くアイデアの見つけ方や、世界に挑戦する秘訣について語りました。自身の作品アイデアの考え方について小野氏は「量産可能であること」と述べ、制作の段階からその後の社会実装まで見据えた作品作りを心がけていると語りました。また、「全く新しいものを見せるのではなく、既存のモノにテクノロジーやデザインを加えて徐々にアップデートしていくことで社会実装がされやすくなる」と世の中を刺激するアイデエーションのヒントを、ご自身の作品や経験を踏まえて語りました。
 吉添氏は世界に挑戦する意義について、自身がグランプリ受賞した「LEXUS DESIGN AWARD 2017」で受けた影響を交え「メンタリング制度やミラノでの経験を通して世界で活躍するクリエイターや同世代の若手を知り、つながりあえたことが今でも最大の財産になっている」と語りました。また、受賞の影響については「今になって、2年前のミラノでの受賞をきっかけにお話をいただくこともある。各国の人々はクリエイターの活動を継続的に見ている。」と語りました。最後に、斎藤氏は「挑戦に年齢は関係ない。このアワードを活用してぜひミラノへの切符を手にしてほしい」と参加者へ激励の言葉を投げかけました。
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社会課題を発見/解決する方法を学ぶワークショップ Vision & Design・Tech & Material

 ワークショップではデザインユニット・we+ 安藤北斗氏、林登也氏、MTDO 田子學氏を講師に迎え、デザイナー、クリエイター、エンジニアなどモノづくりに関わる全ての人々を対象に、アイデアソンを通して社会課題発見のヒントを見つけるワークショップを実施しました。
 1日目のワークショップ「Vision & Design DAY of DIVERSIFY」では、気鋭のデザインユニット・we+の安藤北斗氏、林登志也氏を講師に迎え、インプットやアイデアシートの作成、意見交換などを通して、「プロダクトアイデアと社会ニーズや個人の課題をつなぐストーリー発見」に焦点を当てました。前半のインプットセッションではwe+の得意とする“コンテンポラリーデザイン”を、「新しい価値観・ものの見方を目に見えるかたちにすることである」説明。その具体的な考え方としてアイデア・リサーチ・プロトタイピングを有機的に繰り返す方法を実際の作品を例にあげながら紹介しました。
 後半はデザインリサーチャーの川崎和也氏をファシリテーターとして迎え入れ、Science Fiction Prototyping*2の手法を使ったアイデアソンで、ストーリー発見からプロダクトアイデアにつなげるワークショップを行いました。川崎氏は、SF作家の執筆プロセスはリサーチから仮説検証、プロトタイプを繰り返すデザイナーのプロセスと似ていると説明し、「ものの見た目のみならず、どのように使うのか、買われるのか、発信されるのかをフィクションの力を借りてシナリオを描くことが重要」と、アイデアの発展のさせ方を紹介しました。アイデアをSFストーリーに入れ込み、複数回グループ内で共有する中で、参加者はアイデアを飛躍的に発展させていきました。最後には描いたストーリーからプロダクトアイデアをスケッチに落とし、全体に向けて発表を行いました。
 we+ 川崎氏は、参加者のアイデアに対し「社会ゴト化させることで自分ゴト化しなくなる。自分個人の悩みや感情に目を向けることが大切」と述べ、「技術的・環境的・社会的な問題からデザインを発想するSPECULATIVEな方法の中でも、自分の日常や感情に落とし込んだクリティカルな問いを通して自分事化させていくことで、アイデアは強くなる」と、参加者にアドバイスを送りました。
*2:空想科学に考えをめぐらせ、未來のテクノロジーとそれによって可能になる社会構造や、その社会における人々やものの状況を想像することで、新たなアイデアを探求する方法。
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 2日目のワークショップ「Tech & Material DAY of SOLUTION」では、コンセプトメイキングからプロダクトアウトまで、トータルデザインを得意としているMTDO・田子學氏を講師に迎え、新たな素材や技術との出会いを通して「新しいプロダクトアイデアの発見と促進」に焦点を当てました。冒頭のインプットセッションにて田子氏は、「素材の通常の使われ方にとらわれず見方を変えてみること。すると、考え方が変わり、社会への伝え方も変わる」とアイデアの考え方を語りました。また、「視覚情報に限らず五感を使って素材の特徴を探ること。人の感性をとらえることで新しいマーケットが開ける」と、素材に着眼することにより生まれるプロダクトの質感の重要性を講義しました。ワークショップではアイデアソンの活用素材として、ステンレスメッシュ*3とハニカム素材*4が登場。グループごとで素材を実際にさわりながらアイデアソンを行い、ワークショップの後半では個人やチームで素材を活用したプロダクトアイデアを発表しました。ステンレスメッシュの特徴である光の透過性変化を利用し、夜の街歩きが楽しくなる傘や伸び縮みするハニカム素材の特徴を活用し、すわり心地のよい椅子の作成する、といったアイデアが発表され、田子氏は「この素材ではないとできないというオリジナリティをどう発揮して行くかがデザインにおいて重要。時に素材の根本原理まで立ち戻り性質を考得てみるとよい」と発想のヒントを語り「異なる切り口から素材を見ることで違った可能性がみえてくるところがデザインの面白いところだ。今後もいろいろな素材に触れ視野を広げてほしい」とワークショップを締めくくりました。

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*3:ステンレスの耐食性・耐熱性・加工性・強度に優れた特徴とメッシュの透過性やしなやかさ、手触りを兼ね備えた『電気が通る織物』『透ける金属』。スクリーン印刷や一部照明などにも活用される素材

*4:ハニカムとは無数の六角形が“蜂の巣状”に集まった構造体。ペーパーハニカムやアルミハニカム、アラミドハニカムなど多数の種類が存在し、被服におけるハニカムメッシュはその構造から速乾性や通気性に優れたTシャツの作成を可能にする一方で、アルミハニカムはその軽量・高剛性から航空機用の構造材料としても活用される。

トークイベント登壇者プロフィール


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齋藤 精一(さいとう せいいち) / 株式会社ライゾマティクス 代表取締役
1975年神奈川生まれ。建築デザインをコロンビア大学建築学科(MSAAD)で学び、2000年からNYで活動を開始。その後Arnell Groupにてクリエイティブ職に携わり、2003年の越後妻有トリエンナーレでアーティストに選出されたのをきっかけに帰国。その後フリーランスのクリエイターとして活躍後、2006年に株式会社ライゾマティクスを設立。建築で培ったロジカルな思考を基に、アート・コマーシャルの領域で立体・インタラクティブの作品を多数作り続けている。  
現在、2018-19年グッドデザイン賞審査委員副委員長、ドバイ万博クリエイティブアドバイザー
[画像6: https://prtimes.jp/i/10614/45/resize/d10614-45-705418-5.jpg ]

小野 直紀(おの なおき) / YOYデザイナー
1981年生まれ。2008年京都工芸繊維大学工芸学部造形工学科建築設計専攻卒業。2011年にプロダクトデザイナーの山本侑樹とともにデザインスタジオYOY(ヨイ)を設立。「空間とモノの間」をテーマに家具や照明、インテリアのデザインを行う。2012年よりミラノサローネに8年連続で出展。その作品はMoMAはじめ世界中で販売され、Red Dot Award、NYC x DESIGN Awardsなど国内外で多くの賞を受賞している。2015年より武蔵野美術大学非常勤講師。
[画像7: https://prtimes.jp/i/10614/45/resize/d10614-45-561225-7.jpg ]

吉添 裕人(よしぞえ ひろと) / 空間デザイナー
武蔵野美術大学を卒業後、東京で商業施設のアート・ディレクションやデザインを行う空間デザイナーとして活動。モダンとアナログの両面からデザインにアプローチし、創造、空間における変化、動き、時の概念に重点を置く。「LEXUS DESIGN AWARD 2017」にて世界63カ国、1,152点の応募作品の中から「PIXEL」がグランプリを受賞。


ワークショップ講師プロフィール

【1日目:Vision & Design DAY of DIVERSIFY講師】

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we+
リサーチと実験に立脚した独自の表現手法で、新たな視点と価値をかたちにするコンテンポラリーデザインスタジオ。林登志也と安藤北斗により2013年に設立。Gallery S. Bensimon(パリ)やRossana Orlandi(ミラノ)などのデザインギャラリーに所属。国内外での作品発表のほか、多様なバックグラウンドを持つメンバーそれぞれの強みと、日々の研究から得られた知見を生かし、インスタレーションをはじめとしたコミッションワーク、ブランディング、プロダクトやビジュアルの開発など、さまざまな企業や組織のプロジェクトを手がける。

【2日目Vision & Design DAY of DIVERSIFY講師】
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田子 學(たご まなぶ)
MTDO inc. 代表取締役 アートディレクター/デザイナー
東京造形大学II類デザインマネジメント卒。東芝にて家電、情報機器に携わり、家電ベンチャーリアルフリート(アマダナ)の創業期に参画した後、MTDO inc.を設立。企業や組織デザインとイノベーションの研究を通し、広い産業分野においてコンセプトメイキングからプロダクトアウトまでをトータルにデザインする「デザインマネジメント」を得意としている。 ブランディング、UX、プロダクトデザイン等、一気通貫した新しい価値創造を実践、実装しているデザイナー。2013年TEDxTokyo デザインスピーカーとして登壇。

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