9分にひとりの新生児の命を奪っている破傷風
PR TIMES / 2013年5月16日 15時31分
根絶へ向けて大きな通過点 - 31カ国が根絶を宣言、残るは28カ国
※本プレスリリースは、5月15日にユニセフが発表したプレスリリースを基にしたものです
【5月15日 ニューヨーク発】
ユニセフは、妊産婦と新生児の破傷風根絶イニシアティブの年次総会で、パートナーと共に取り組んでいる
「妊産婦と新生児の破傷風根絶イニシアティブ」によって、破傷風根絶を優先的に取り組んできた59ヵ国のうち、
半数以上にあたる31カ国で根絶を達成したことを発表しました。
破傷風は非常に致死率の高い病気です。感染すると、高熱とひどいけいれんがおき、70-100%の確率で新生児の命を奪います。
■生後28日以内に破傷風で失われる命
破傷風により、9分にひとり、生まれたばかりの赤ちゃんが命を落としています。そのほとんどは、厳しい環境で貧困に苦しむ家庭の子どもたちです。2010年には、計58,000人もの妊産婦と新生児が、破傷風により亡くなりました。
母親が予防接種を受けていれば予防可能であるにもかかわらず、不衛生な環境の中での出産、消毒されていない器具を使い、へその緒を切ることで、赤ちゃんに破傷風が感染してしまいます。また、母親自身も命の危険にさらされます。
■ワクチンで予防可能
3回で約2米ドルの予防接種さえ受けられれば、母親と生まれてくる子どもは、5年間破傷風を予防できるのです。
1999年から52ヵ国で、1億1800万人以上の出産可能な年齢の女性が破傷風の予防接種を受けることができました。
この女性たちの大半は、はしかの予防接種、ビタミンAの補給、虫下し、へその緒についての知識といった子どもを守るための取り組みを含めた総合的なキャンペーンの一環として、破傷風の予防接種を受けました。
■28ヵ国で続く根絶への取り組み
「妊産婦と新生児の破傷風根絶イニシアティブ」は、パートナーと連携して成果をうみだすモデルにもなっています。このキャンペーン開始から1年後の2000年時点では、1年間に破傷風により命を落とす新生児の数は、20万人以上と推定されていました。
しかし、この数は、2010年までに5万8000人に削減されました。こうした前進が見られる一方で、この課題に重点的に取り組んでいる28ヵ国以上では、いまなお破傷風は根絶されていません。破傷風根絶に重点的に取り組んでいる全ての国で、2015年までに妊産婦と新生児の破傷風を根絶するという目標が掲げられていますが、達成するのは非常に難しい状況です。
破傷風根絶への大きな課題は、政情不安や文化の壁、支援活動における優先順位、根絶が確認された後のその状態を持続することのむずかしさ、資金不足といった理由から、コミュニティへの支援活動が不十分であることです。
■根絶された31ヵ国:
バングラデシュ、ベナン、ブルキナファソ、ブルンジ、カメルーン、中国、コモロ、コンゴ、
コートジボワール、エジプト、エリトリア、ガーナ、ギニアビサウ、イラク、リベリア、マラウイ、
モザンビーク、ミャンマー、ナミビア、ネパール、ルワンダ、セネガル、南アフリカ、タンザニア、
東ティモール、トルコ、トーゴ、ウガンダ、ベトナム、ジンバブエ、ザンビア
■根絶されていない28ヵ国:
アフガニスタン、アンゴラ、カンボジア、中央アフリカ共和国、チャド、コンゴ民主共和国、
赤道ギニア、エチオピア、ガボン、ギニア、ハイチ、インド、インドネシア、ケニア、ラオス、マダガスカル、マリ、モーリタニア、ニジェール、ナイジェリア、パキスタン、パプアニューギニア、フィリピン、シエラレオネ、ソマリア、スーダン、南スーダン、イエメン
■「妊産婦と新生児の破傷風根絶イニシアティブ」について
各国政府、ユニセフ、世界保健機関(WHO)、国連人口基金(UNFPA)、
GAVIアライアンス (ワクチンと予防接種のための世界同盟)、疾病対策予防センター(CDC)、
各国ユニセフ協会、日本政府、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、国際キワニス、P&Gなどの
国際的な官民のパートナーシップにより実施されています。
■ 本件に関するお問い合わせ
(公財)日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016 FAX : 03-5789-2036 Eメール: jcuinfo@unicef.or.jp
または
Kate Donovan, UNICEF New York, Tel: +1-212-326-7452 kdonovan@unicef.org
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会の
ひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、
政策提言(アドボカシー)、募金活動を担っています。 (www.unicef.or.jp)
企業プレスリリース詳細へ
PRTIMESトップへ
この記事に関連するニュース
-
日本政府、パキスタンにおけるポリオ根絶事業支援のためUNICEFを通じて4億5,500万円の無償資金協力を実施
PR TIMES / 2024年12月12日 17時15分
-
【開発途上国バヌアツの子どもたちを感染症から守りたい】現地視察で見えた、支援を必要とするバヌアツ共和国の現状とワクチン支援で守りたい、子どもたちの笑顔と人々の素朴な生活
PR TIMES / 2024年12月7日 19時40分
-
アフガニスタン:女性の医療教育制限に深い憂慮。ユニセフ事務局長、声明【プレスリリース】
PR TIMES / 2024年12月5日 17時15分
-
ユニセフ、2025年の人道支援計画発表 深刻化する紛争や危機を受け99億ドル要請 146の国と地域、1億900万人の子どもを支援 【プレスリリース】
PR TIMES / 2024年12月5日 11時15分
-
ケアを改善して赤ちゃんの命を守れ 新生児死亡率最悪クラスの中央アフリカで続く取り組み
国境なき医師団 / 2024年11月27日 17時6分
ランキング
-
1女川原発、営業運転を再開=福島第1と同型で初―東北電力
時事通信 / 2024年12月26日 18時46分
-
212月末まで!今年の「ふるさと納税」注意したい点 定額減税の影響は? 申し込む前に要チェック
東洋経済オンライン / 2024年12月26日 13時0分
-
3ローソン、東京など一部店舗で販売する“氷”を自主回収へ ガラス片混入の恐れ
日テレNEWS NNN / 2024年12月26日 20時51分
-
4昭和的「日本企業」は人事改革で解体される? 若手社員への配慮と、シニアの活性化が注目される背景
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年12月26日 5時55分
-
5なぜスターバックスの「急激な拡大」は失敗に終わったのか…成長を一直線に目指した企業の末路
プレジデントオンライン / 2024年12月26日 15時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください