ポーラ美術館 半澤友美「The Histories of the Self」展 開催300枚に及ぶ紙をしきつめたインスタレーションの最新作を初公開
PR TIMES / 2019年6月4日 16時40分
会期:2019/8/10(土)~12/1(日)
ポーラ美術館(神奈川県・箱根町)は、現代美術を展示するスペース「アトリウム ギャラリー」にて、半澤友美「The Histories of the Self」展を、2019年8月10日(土)から12月1日(日)まで開催します。
半澤友美(1988-)は、紙漉きの手法で、紙の原料となる植物の繊維から独自の造形物を制作するアーティストです。漉いたばかりの紙は水分を含み不安定な状態ですが、乾燥するにしたがって密度の高い強固な物質になります。半澤はそのような紙の性質を活かしてさまざまな形や大きさの作品を生みだしてきました。紙を構成する繊維どうしの交わりや、紙と紙そのものがおかれた空間との関係性を自己の存在する社会に見立て、おもに立体やインスタレーションとして発表しています。
[画像1: https://prtimes.jp/i/26617/48/resize/d26617-48-455062-0.jpg ]
本展では、開放的な展示空間の特性を考慮しながら丹念に制作された、約300枚の紙で構成するインスタレーションを初公開いたします。「The Histories of the Self」というタイトルは、このインスタレーションの制作方法に由来するものです。半澤は、植物の繊維が絡み合った、着色された原料を平らな板の上にスポイトで点々と垂らし、それを幾層も重ね、プレスにかけて一枚の紙を作ります。紙はその場の環境(天候や温度、湿度など)に応じてゆっくりと乾燥し、それぞれに固有の色味や凹凸などの様々な変化を見せますが、彼女はその制作過程と紙の思いがけない変化のなかに、人と人との関係性や、人が積み重ねる時間のイメージを見いだしているのです。
[画像2: https://prtimes.jp/i/26617/48/resize/d26617-48-889364-4.jpg ]
こうして制作された数多の紙は、赤や朱、紫、褐色などの紙の原料の選び方や厚み、プレスのかけ具合などの条件によってそれぞれ異なります。人それぞれに個性があるように、自身が手がける紙にもそれぞれ個性がある、と半澤は言います。紙の素材感豊かな本作品は、素材のもつ儚さやまだらな色のありようによって、不穏な雰囲気を漂わせ、観る者それぞれが積み重ねてきた時間の存在と向き合うことをうながしています。
■半澤友美「The Histories of the Self」展 概要
現代美術の作家たちを紹介するHIRAKU Project*。第9回目となる今回は、紙漉きの手法を応用し、植物の繊維から独自の造形を生みだすアーティスト、半澤友美をご紹介します。本展では、会場に合わせた展示方法や、テーマを投影した新しい制作方法を模索した最新作品をご覧いただけます。半澤友美にとって初の美術館での個展です。
【会 期】 2019年8月10日(土)~12月1日(日)
【会 場】 ポーラ美術館 「アトリウム ギャラリー」
【主 催】 公益財団法人ポーラ美術振興財団
*HIRAKU Project:1996年よりポーラ美術振興財団が助成してきた若手芸術家たちを紹介する取り組み。会場となるポーラ美術館内の「アトリウム ギャラリー」を2017年10月にオープンして以来、様々な現代作品を展示しています。
半澤友美(はんざわ・ともみ)プロフィール
[画像3: https://prtimes.jp/i/26617/48/resize/d26617-48-805747-1.jpg ]
1988年栃木県生まれ。女子美術大学立体アート学科で紙繊維素材を学び、手漉き紙や紙の原料となる植物繊維を利用した、彫刻やインスタレーションを制作し始める。繊維を絡ませながら成形される紙の特性や、土地によって異なる紙の成り立ちなどから、あらゆる物の、特に自己の成り立ちについて考える。
平成30年度ポーラ美術振興財団在外研修員としてアメリカの紙工房にて研修を受け、メキシコ、カナダで手漉き紙について調査をする。新進芸術家育成交流作品展「FINE ART / UNIVERSITY SELECTION 2016-2017」 優秀賞受賞(2016)、新制作スペースデザイン部新作家賞(2012、14)受賞。個展、グループ展を多数開催。
【作家ウェブサイト】 http://www.hanzawatomomi.com/
■同時開催 「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」展 概要
ポーラ美術館の企画展としては初めての、現代美術の作家たちを本格的に紹介する展覧会です。世界で活動する13人の現代作家たちと、モネやピカソら近代芸術の巨匠とのセッションにより生み出される、新たな共鳴と響きをご堪能ください。
【会 期】 2019年8月10日(土)~12月1日(日)
[画像4: https://prtimes.jp/i/26617/48/resize/d26617-48-663974-3.jpg ]
セレスト・ブルシエ=ムジュノ《クリナメンv.1》2013
Installation view: National Gallery of Victoria, Melbourne (C)Céleste Boursier-Mougenot
Photo: NGV Photographic Services Department
■ポーラ美術館について
【開館時間】 9:00-17:00(入館は16:30 まで)
【休 館 日】 無休(展示替えのための臨時休館あり)
【所 在 地】 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
【 T E L 】 0460-84-2111
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