日本政府、バングラデシュ、ベトナム、ミャンマーでの洪水被害に対応するため、UNICEFに計250万米ドルの緊急無償資金協力を実施
PR TIMES / 2024年10月9日 14時45分
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2024年10月9日 東京発
日本政府は、バングラデシュやベトナム、ミャンマーで発生した洪水への対応を支援するため、国連児童基金(UNICEF)に計250万米ドルの緊急無償資金協力を実施することを決定しました。本資金協力により、UNICEFは洪水や地滑りの影響を受けた地域の最もぜい弱なコミュニティにおいて、水と衛生と子どもの保護に関する緊急支援を展開することができます。
アジアでは近年、気候変動の影響で台風やモンスーンの被害が増加しており、今年の8月中旬から9月にかけて、バングラデシュやベトナム、ミャンマーは大型のモンスーンや台風に見舞われ、各地で大規模な洪水や地滑りが発生しました。これらの自然災害は重要なインフラに甚大な影響を及ぼし、安全な飲料水や衛生設備へのアクセスが喫緊の課題となっています。そして、以前からぜい弱な状況に置かれていた子どもたちや女性は、衛生的な環境で生活することが一層困難になり、コレラやマラリアなどの感染症にかかるリスクも大幅に上昇しています。
また、洪水被害によって生活に大きな影響を受けている子どもたちやその家族は、経済的及び心理的ストレスに晒されており、さらには家族が離れ離れになるケースもあり、特に女性や子どもが暴力、虐待、搾取の危険に晒されるリスクが高まっています。さらに、生活手段を失ったり、基本的なサービスを受けられない過密な避難所での生活を余儀なくされることで、児童労働や児童婚などのネガティブな対処法に頼る家族が増加し、子どもの保護に関する問題がより深刻化することが懸念されています。
これらの状況に対応するため、UNICEFは子どもたちやその家族の命と安全を守るために必要不可欠な水と衛生と子どもの保護に関する緊急支援を実施します。バングラデシュでは、日本政府による50万米ドルの資金協力により、移動式浄水装置や井戸、トイレの修復と設置、ボートやトラックによる給水支援、水と衛生に関する物資の配布、公共設備の消毒、適切な衛生習慣の促進に関する情報提供を行い、14万4,900人の子どもを含む37万5,000人が水と衛生に関する支援の恩恵を受けます。
ベトナムとミャンマーでは各100万米ドルの資金協力が実施され、UNICEFは水と衛生物資の配布、給水システムの復旧、影響を受けた学校や保健施設を含むコミュニティでの水と衛生設備の修復と設置、適切な手洗い方法などの衛生習慣の促進などをを通じ、水と衛生サービスへのアクセスを改善します。さらに、子どもや女性への暴力の予防と対応に当たるため、子どもを取り巻くリスクに関する啓発活動、心理社会的支援、家族の追跡・再会支援、ケースマネジメント及び保護サービスの紹介、教員やソーシャルワーカーへの研修などを行います。これらにより、ベトナムでは1万人の子どもを含む2万1,000人が、ミャンマーでは2万9,000人の子どもを含む5万8,000人が支援の恩恵を受けます。
これらの事業のすべての段階において、UNICEFは女性の参加やニーズを重視し、ジェンダーに配慮した取り組みを行います。また、本支援を通じて、緊急事態下で最もぜい弱な立場に置かれる子どもたちや女性を含め、すべての人々の命と生活、尊厳を守り、エンパワメントを促進します。これは、日本政府が重要政策の一つとして掲げる「人間の安全保障」の概念に即すものであり、自然災害の影響を受けた人々の苦しみを和らげるとともに、レジリエンス(回復力)を高めることを目指しています。
■ UNICEFについて
国連児童基金(UNICEF)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190以上の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。
※UNICEF国内委員会が活動する33の国と地域を含みます
※UNICEFの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■ UNICEF 東京事務所
UNICEF東京事務所は、ニューヨーク本部直轄の国連機関事務所として、日本政府からの政府開発援助(ODA)による資金協力や、国会議員、国際協力機構(JICA)、非政府組織(NGO)等との連携を促進しています。
https://www.unicef.org/tokyo/
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