γ-シクロデキストリンが発酵オタネニンジンの機能性成分“M1”の生物学的利用能を向上させる効果を確認

PR TIMES / 2014年10月9日 12時8分

日本生薬学会第61年会において発表

長瀬産業株式会社(本社 東京都中央区、代表取締役社長 長瀬 洋)は、ナガセ医薬品株式会社、崇城大学 上釜教授らのグループとの共同研究により、独自に開発した健康食品素材:発酵オタネニンジンに豊富に含まれる有効成分 M1 (compound K) に対する γ-シクロデキストリン(以下、CD)の影響を検討した結果、M1 の水溶性、並びに生物学的利用能(投与された有効成分がどれだけ循環血中に到達し作用するかの指標)が向上することを確認しましたので、以下のタイトルで日本生薬学会第 61 年会(福岡 2014 年 9/13-14)において発表致しました。

「発酵オタネニンジン成分 M1 に対する γ-シクロデキストリンの影響」
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【背景】

我々は高麗人参、朝鮮人参として広く知られているオタネニンジンの機能性を高めた健康食品素材:発酵オタネニンジンを開発し、その有効性を研究し続けてきました。オタネニンジンの機能は、その成分である人参サポニンに由来していることが知られています。一方で、ある種の人参サポニンは腸内細菌によって代謝され、代謝物 M1 に変換されなければ体内へ吸収されず、その機能を発揮できないことが知られています。発酵オタネニンジンは、この機能性成分 M1 を豊富に含む弊社オリジナルの食品素材です。
シクロデキストリンは、物質の可溶化、安定化、粉末化など様々な用途で食品、医薬品などの分野に利用されている環状のオリゴ糖です。シクロデキストリンは、その環状構造から成る穴(空洞内)に物質を取り込む特性が知られており、この性質は包接と呼ばれています。包接は、取り込まれた物質の水溶性を高める用途などに利用されています。
この度、我々は発酵オタネニンジンに CD を加えた「発酵オタネニンジン-CD」を開発し、その特性について検討したところ、本素材中の機能性成分 M1 の水溶性が向上していることを見出し、さらに、M1 の生物学的利用能が高まることを確認したため、学会にて発表致しました。

【学会発表内容】

<実験1>

始めに、我々は「発酵オタネニンジン-CD」における M1 の水溶性を検討するため、発酵オタネニンジンとの比較試験を実施しました。「発酵オタネニンジン-CD」、並びに発酵オタネニンジンを水に懸濁し、水溶液中に含まれる M1 量を測定した結果、「発酵オタネニンジン-CD」における M1 の水溶性が約 36 倍高まる結果が得られました。本結果から、CD は発酵オタネニンジン中の M1 の水溶性を高める効果があることが示されました。
続いて、CD が M1 を包接する性質を有しているか確認するため、機能性成分である M1 に CD を加えた化合物(以下、M1-CD)を調製し、NMR(核磁気共鳴分光法)を用いて構造を解析しました。その結果、CD が M1 のステロイド骨格を包接している様子が観察されました(下図)。本結果から、CD は M1 を包接する性質を有することが示されました。
これらの結果から、「発酵オタネニンジン-CD」において M1 の水溶性が高まった要因として、CD が「発酵オタネニンジン」中の M1 を包接したことが推察されました。

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