内視鏡による診断治療の質・検査効率向上を目指した新機能を搭載 次世代の内視鏡システム「EVIS X1」を日本国内で発売 がんなどの早期診断・低侵襲治療に貢献
PR TIMES / 2020年7月3日 11時0分
オリンパス株式会社(社長:竹内 康雄)は、内視鏡システム「EVIS X1(イーヴィス エックスワン)」を2020年7月3日から日本国内で発売します。「EVIS X1」は、病変の発見・診断・治療の質や検査効率の向上を目指した新技術を搭載することで、がんなどの消化器疾患の早期発見・早期診断・低侵襲治療に貢献します。当社は、本製品の導入によって内視鏡のリーディングカンパニーとしての位置付けを確固たるものとし、医療を中心とした事業ポートフォリオの確立に一層注力して、世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現を目指します。
■発売の概要
[表1: https://prtimes.jp/data/corp/49310/table/50_1.jpg ]
※1 ビデオシステムセンターおよびビデオスコープ、モニターを設置できる、キャスター付き設置台。
[画像1: https://prtimes.jp/i/49310/50/resize/d49310-50-462555-0.png ]
製造販売元はオリンパスメディカルシステムズ(株)です。
▪発売の背景
「EVIS X1」は、従来システム「EVIS LUCERA ELITE」の導入から約8年ぶりにモデルチェンジする当社最上位機種の内視鏡システムです。EDOF(Extended Depth of Field)、RDI(Red Dichromatic Imaging)、TXI(Texture and Color Enhancement Imaging)、狭帯域光観察(NBI:Narrow Band Imaging)など、がんをはじめとする消化器疾患のより高精度な観察・治療を支援する当社独自の技術を搭載しました。
「EVIS X1」は、新機能の搭載に加え、従来機である「EVIS LUCERA ELITE」と「EVIS EXERA III」の、それぞれ異なるスコープラインアップとの互換性も確保しています。これにより幅広いラインアップのスコープをお使いいただけ、内視鏡による診断・治療の可能性が拡大します。
当社は、さらなるイノベーションに対する取り組みとして、人工知能(AI)を取り入れた次世代技術を開発中です。AIを活用した病変検出・鑑別診断などの内視鏡診断支援の実現に向け、新ソリューションの開発に取り組んでいます。本製品をはじめとした次世代技術の実現により、世界中の内視鏡医をサポートし、内視鏡診断・治療の質的向上を目指します。
▪主な特長の詳細
1. EDOF(被写界深度拡大技術):Extended Depth of Field
近い距離と遠い距離のそれぞれに焦点が合った2つの画像を同時に取り出して合成することで、リアルタイムに焦点範囲の広い内視鏡画像を得る技術です。本技術を内視鏡に搭載したのは「EVIS X1」が世界初です。これまで、内視鏡検査・治療を行う際、心臓の拍動や腸の蠕動運動がある状況での焦点合わせは、検査時間の延長や医師のストレスを招いていました。EDOFにより明瞭な観察画像が得られることで、内視鏡検査におけるさまざまな課題を解消し、検査時間短縮による効率化や病変の診断精度向上など、より高精度な検査に貢献できるようになります。
[画像2: https://prtimes.jp/i/49310/50/resize/d49310-50-271647-4.png ]
2. RDI(赤色光観察):Red Dichromatic Imaging
緑・アンバー・赤の3色の特定の波長の光を照射することで、深部組織のコントラストを形成する、光デジタル技術を用いた当社独自の新たな画像強調観察技術です。内視鏡治療中に発生する消化管出血により、視野が妨げられ病変部の処置が困難になるケースがあります。これは、治療時間の延長や医師のストレスにつながりますが、RDI観察を行うことにより深部血管などの視認性向上が支援され、迅速かつ容易な止血処置をサポートし、より安全で効率的な治療に寄与することが期待されます。
[画像3: https://prtimes.jp/i/49310/50/resize/d49310-50-451624-5.png ]
3. TXI(構造色彩強調機能):Texture and Color Enhancement Imaging
通常光観察下での粘膜表面の「構造」「色調」「明るさ」の3つの要素を最適化する画像技術です。通常光観察では見にくい画像上のわずかな色調や構造の変化が、TXIを活用することにより強調され、病変部などの観察性能向上に貢献することが期待されます。
[画像4: https://prtimes.jp/i/49310/50/resize/d49310-50-453043-6.png ]
4. NBI(狭帯域光観察):Narrow Band Imaging
血液中のヘモグロビンに強く吸収される紫(415nm)と緑(540nm)の特定の波長の光を照射することで、粘膜表層の毛細血管や微細構造が強調表示される当社独自の光デジタル法による画像強調観察機能です。これにより、がんなどの病変の早期発見に寄与します。また、拡大観察を併用することで、病変の悪性度や範囲などのより高精度な観察をサポートします。NBIは従来システムより搭載している技術です。
[画像5: https://prtimes.jp/i/49310/50/resize/d49310-50-573246-7.png ]
▪がんの早期発見・早期診断への貢献
2017年の国立がんセンターの統計※2によると、全部位のがんの中で日本国内の罹患数第1位は大腸がんで153,193件、胃がんは第2位で129,476件の罹患が確認されています。またこれらのがんは死亡数も多く、大腸がんは50,681人で第2位、胃がんは45,226人で第3位という結果になっています。
表1.消化管におけるがんの罹患数と死亡数
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/49310/table/50_2.jpg ]
早期発見・早期診断は、がんの予防において重要な要素です。「EVIS X1」は、操作性、観察性能、効率性の向上による低侵襲治療をサポートする機能により、がんのより確実な診断や治療に貢献します。
※2 出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」(人口動態統計)より
国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」(全国がん登録)より
本リリースに掲載されている社名及び製品名は各社の商標または登録商標です。
オリンパスの内視鏡事業について
オリンパスの内視鏡事業は、医療分野における革新的な技術と製造技術で医療従事者のみなさまとともに歩んでまいりました。診断そして低侵襲治療において、より良い臨床結果を生み、医療経済にベネフィットをもたらし、世界の人々の健康やQOL向上に貢献してまいります。1950年に世界で初めてガストロカメラを実用化して以来、オリンパスの内視鏡事業は成長を続けており、現在では、軟性内視鏡、硬性鏡、ビデオイメージングシステムから、システムインテグレーション、医療サービスに至るまで、様々な製品・サービスで医療に貢献しています。詳しくはwww.olympus.co.jp/をご覧ください。
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