膵がん切除例を対象としたTS-1臨床試験(JASPAC 01)に関するお知らせ
PR TIMES / 2012年9月18日 14時11分
大鵬薬品工業株式会社(本社:東京、社長:小林将之)は、膵がん切除後の症例 385例を対象とした「膵がん切除後の補助化学療法における塩酸ゲムシタビン療法とS-1療法の第III相比較試験(JASPAC*101)」の中間解析結果についてお知らせ致します。
*1:Japan Adjuvant Study Group of Pancreatic Cancer
本試験は、公益財団法人 静岡県産業振興財団が大鵬薬品との委受託契約に基づき、ファルマバレープロジェクトとして実施した試験で、膵がん切除例を対象に標準治療薬とされるゲムシタビン(GEM)単剤とティーエスワン(TS-1) 単剤を比較した第III相臨床試験です。
この度、弊社はJASPAC試験グループより、第三者機関である「効果・安全性評価委員会」の有効性による早期公表の勧告を受け入れるとの連絡を受けました。
本勧告は、全生存期間を主要評価項目とした中間解析において、事前に取り決められた次の基準を満たすことが確認されたため、結果を早期公表し実臨床に反映させる目的で行われたものです。
:予め規定している統計学的条件にて検討を行った結果、すでにS-1 群の非劣性が十分検証できた場合、すなわちS-1 群のGEM 群に対するハザード比が0.79 以下である場合。
なお、本試験における安全性は、進行膵がんでTS-1を使用した場合と大きな相違は無く、許容可能であったとの報告を併せて受けています。
JASPAC試験グループは、試験参加施設に対し本試験結果をすみやかに公表すると共に、2013年に開催される国際学会およびその後の国内学会で、結果の詳細を報告するとしています。
ファルマバレーセンターのリリースについては、こちらをご参照ください。
http://www.fuji-pvc.jp/
【ティーエスワンについて】
フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤であるティーエスワンは、吸収後、抗がん剤フルオロウラシル(5-FU)に変換される代謝拮抗物質のテガフール、体内で5-FU の分解を阻害するギメラシル(5-chloro-2,4-dihydroxypyridine,またはCDHP)、消化管で5-FU のリン酸化を阻害するオテラシル(Oxo)3化合物の配合剤です。胃がんの治療薬として開発され、1999 年に国内で最初に承認されて以来、胃がんの標準治療薬となっています。日本においては、他に結腸・直腸癌、頭頸部癌、非小細胞肺癌、手術不能又は再発乳癌、膵癌、胆道癌の6つの追加効能を取得しています。海外では、アジア(韓国、中国、シンガポール、台湾、タイ、香港、マレーシア)、欧州(スウェーデン、デンマーク、ノルウェイ、フィンランド、イギリス、オーストリア、ブルガリア、ドイツ)で胃癌の適応で承認されています。
【JASPAC 01試験について】*2
本試験は、33の医療機関が参加し、2007年4月から3年間で合計385例の集積が行われました。対象は膵がん切除後(UICC stage II以下、もしくは腹腔動脈合併切除を施行したstage IIIの症例)の患者さんで、ゲムシタビン単独で治療する群と、経口抗がん剤であるTS-1 単独で治療する群の2つの群に割り付けて比較したものです。主要評価項目は全生存期間、副次評価項目は無再発生存期間および安全性等でした。ゲムシタビン単独で治療する群は、1,000mg/m2のゲムシタビンを1 日目、8 日目および15 日目に点滴静注し、22 日目は休薬する28 日を1 コースとし、6ヶ月間投与するスケジュールでした。 TS-1 単独で治療する群は体表面積に合わせて規定された投与量(80mg、100mg、120mg/日)を1日2回、28日間連続経口投与し、その後14日間休薬する42日を1コースとし、4コース(6ヶ月間)まで実施するスケジュールでした。
*2:Jpn J Clin Oncol 2008;38(3)227-229
企業プレスリリース詳細へ
PRTIMESトップへ
この記事に関連するニュース
-
欧州臨床腫瘍学会年次総会においてCancer Research UK が がん免疫療法候補薬HTL0039732の第I/IIa相臨床試験に関して発表予定
PR TIMES / 2024年9月13日 18時15分
-
米サミットの抗がん剤、中国の試験でキイトルーダ上回る効果 株価急騰
ロイター / 2024年9月10日 10時2分
-
当社とエーザイの共同創出品E7386について、ESMO(欧州臨床腫瘍学会)年次総会においてエーザイが発表
PR TIMES / 2024年9月9日 10時45分
-
アッヴィ、欧州委員会が再発又は難治性の濾胞性リンパ腫に対するエプコリタマブの2番目の適応承認
共同通信PRワイヤー / 2024年9月5日 14時0分
-
副作用はほぼないが効果も証明されていない…そんな「日本独自の薬」が50年以上販売され続けているワケ【2024上半期BEST5】
プレジデントオンライン / 2024年8月27日 9時15分
ランキング
-
1「今買わないと後悔しますよ」 客を萎えさせる「店員の声かけ」はこれだ
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月22日 8時5分
-
2福井のブランド米「いちほまれ」の新米、昨年より価格6割高で店頭に…生産量は2000トン増の見通し
読売新聞 / 2024年9月22日 8時43分
-
3「無料のモノはもらわない」お金のマイルール 日々を健やかに過ごす「失敗を許容するお金」
東洋経済オンライン / 2024年9月22日 9時0分
-
4「三菱商事、伊藤忠、ゴールドマン・サックス」がずらり…偏差値55なのに就職実績"最強"の「地方マイナー大学」の秘密
プレジデントオンライン / 2024年9月22日 10時15分
-
5「チープカシオ」なぜ人気? 安価だけではない、若者に支持される理由
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月22日 7時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください