【女性管理職登用についての意識調査】「2020年 30%」目標達成した企業は2割 6割の企業は女性管理職比率の低さを問題視
PR TIMES / 2021年3月24日 12時15分
外資系企業・日系グローバル企業における、女性管理職登用についての意識調査
日本最大級のグローバル人材に特化した人材紹介会社 エンワールド・ジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:ヴィジェイ・ディオール)は、3月8日の国際女性デーに先駆け、「女性管理職登用についての意識調査」を外資系企業、および日系グローバル企業に実施し、254社から回答を得ました。
【調査結果 概要】
■「2020年 30%」目標を達成した企業は2割。外資系企業が9ポイント上回る
■ 6割の企業が「女性管理職比率の低さ」を問題視。外資系企業が23ポイント上回る
■ 女性管理職を増やすために必要なこと第1位は、「女性管理職登用に関する、経営層の意識の変化」
■ 約5割の企業が「女性管理職を増やすための継続的な取り組みを実施」
■ 3割の企業が、リモートワーク・在宅勤務が「女性管理職の登用を促進する」と回答
2020年30% とは:
政府が掲げていた、2020年度までに指導的地位に女性が占める割合を30%にする目標
【結果解説】
[画像1: https://prtimes.jp/i/4838/53/resize/d4838-53-915328-11.png ]
人材紹介事業部 アソシエイトディレクター 永島 亜紀
エンワールドは、ダイバーシティに積極的に取り組み、女性のみならずLGBTQ、外国籍、幅広い年齢層の従業員が活躍しています。しかし、女性管理職比率には、当社もまだ課題が残っています。調査結果を見ても同様であり、目標達成企業が低いことは残念に思います。
新型コロナによって、働き方の柔軟性を始めとする改革が一気に広がりました。経営層が、女性を管理職にする事への経営的メリットに目を向け、より女性がリーダーとして活躍することへの支援・理解が広がることを期待したいと思います。
1.「2020年 30%」目標を達成した企業は2割。外資系企業が9ポイント上回る(図1、図2、図3)
「政府が掲げていた、女性活躍推進についての『2020年 30%』目標を達成しましたか。 」と伺ったところ、19%が「達成した」と回答。外資系企業が日系企業の回答を9ポイント上回りました。(外資系企業:22%、日系企業:13%)従業員数別では、「100人未満」の企業の達成率が25%でもっとも高くなりました。
「2020年 30%」目標の達成期限が「20年代の可能な限り早期」に変更されたことを知っているかどうか伺ったところ、45%が「知っている」と回答しました。(同:46%、44%)
【図1】政府が掲げていた、女性活躍推進についての「2020年 30%」目標を達成しましたか。
[画像2: https://prtimes.jp/i/4838/53/resize/d4838-53-577426-0.jpg ]
【図2】政府が掲げていた、女性活躍推進についての「2020年 30%」目標を達成しましたか。 (従業員数別)
[画像3: https://prtimes.jp/i/4838/53/resize/d4838-53-840929-1.jpg ]
【図3】「2020年 30%」目標の達成期限が、「20年代の可能な限り早期」に変更されたことを知っていますか。
[画像4: https://prtimes.jp/i/4838/53/resize/d4838-53-434722-2.jpg ]
2.6割の企業が「女性管理職比率の低さ」を問題視。外資系企業が23ポイント上回る(図4)
「諸外国と比べ、日本の女性管理職比率が低いことをどの様に感じますか。」(※)と伺ったところ、61%の企業が「問題である(女性管理職を増やすべきである)」と回答。外資系企業が日系企業の回答を23ポイント上回りました。外資系企業のほうが、日本の女性管理職比率の低さへの問題意識が高いことが分かります。(外資系企業:68%、日系企業:45%)
※参考:管理職に占める女性の割合 世界平均 27.1%、日本 12% 国際労働機関(ILO) 2018年調査結果
【図4】諸外国と比べ、日本の女性管理職比率が低いことをどの様に感じますか。
[画像5: https://prtimes.jp/i/4838/53/resize/d4838-53-331107-3.jpg ]
3.女性管理職を増やすために必要なこと第1位は、「女性管理職登用に関する、経営層の意識の変化」(図5、図6)
諸外国と比べ、日本の女性管理職比率が低いことが「問題である」または「どちらとも言えない」と回答した企業に、「女性管理職を増やすために、何が必要だと思いますか。」と伺ったところ、第1位は「女性管理職登用に関する、経営層の意識の変化」でした。(外資系企業:69%、日系企業:65%)
諸外国と比べ、日本の女性管理職比率が低いことが「問題でない」と回答した企業にその理由を伺ったところ、第1位は「適任者が管理職になるべきであり、性別は関係ない」でした。(同:100%、100%)
【図5】諸外国と比べ日本の女性管理職比率が低いことを「問題である」「どちらとも言えない」と回答した企業に伺います。女性管理職を増やすために、何が必要だと思いますか。(複数回答可)
[画像6: https://prtimes.jp/i/4838/53/resize/d4838-53-917974-4.jpg ]
【図6】諸外国と比べ日本の女性管理職比率が低いことを「問題でない」と回答した企業に伺います。その理由は何ですか。(複数回答可)
[画像7: https://prtimes.jp/i/4838/53/resize/d4838-53-267387-5.jpg ]
4.約5割の企業が「女性管理職を増やすための継続的な取り組みを実施」(図7、図8)
「貴社では、女性管理職を増やすための継続的な取り組みを行っていますか。」と伺ったところ、48%が「行っている」と回答。外資系企業が日系企業の回答を7ポイント上回りました。(外資系企業:50%、日系企業:43%)
取り組んでいる施策の第1位は「時短勤務やフレックスなど、子育て中でも働きやすい制度の整備・導入」で74% (同:74%、73%)でした。 「新卒社員の女性比率を意識している」では、日系企業が外資系企業の回答を36ポイント上回り、新卒一括採用を行っている日系企業ならではの特徴が見られました。(同:22%、58%)
企業の取り組みについて、具体的なコメントも一部紹介します。
【図7】貴社では、女性管理職を増やすための継続的な取り組みを行っていますか。
[画像8: https://prtimes.jp/i/4838/53/resize/d4838-53-972108-6.jpg ]
【図8】女性管理職を増やすための継続的な取り組みを「行っている」と回答した企業に伺います。 具体的に、どの様な取り組みを行っていますか。(複数回答可)
[画像9: https://prtimes.jp/i/4838/53/resize/d4838-53-321056-7.jpg ]
▼企業の取り組みについての具体的なコメント
・D&I(ダイバーシティーアンドインクルージョン)のトレーニング実施。採用時は女性候補者を最低2名入れている。(外資系企業、100人以上~500人未満)
・女性の幹部を積極的に採用している。女性比率がある程度高くなった時点から、さらに多くの女性幹部を採用しやすくなった。(外資系企業、100人未満)
・女性によるメンタリング、全管理職へのアンコンシャスバイアス(無意識の偏見や思い込み)の気づきについての教育などを実施。(外資系企業、5,000人以上)
・部長職以上の昇進候補者選定の際には、必ず女性候補者のチェックを行う。会社の保育所を近隣に設置。コアレスフレックス、法定より長い育児休業の設定などの導入。(外資系企業、5,000人以上)
・ダイバーシティプロジェクトチームを結成し、社内の啓発活動を継続的に行っている。(外資系企業、500人以上~1,000人未満)
・妊娠中の時短、テレワークや在宅勤務を承認。男性の育休取得や産休時の在宅勤務も承認。(日系企業、100人以上~500人未満)
・テレワークの積極的な推進。コアタイムの無いスーパーフレックス勤務制度の導入など。(日系企業、5,000人以上)
・時短勤務やベビーシッター利用補助、時間単位の有給休暇制度など。(日系企業、5,000人以上)
5.3割の企業が、リモートワーク・在宅勤務が「女性管理職の登用を促進する」と回答(図9)
「新型コロナウイルスを背景にリモートワーク・在宅勤務を導入する企業が増加したことにより、女性管理職の登用が進みやすくなると思いますか。」と伺ったところ、31%が「はい」と回答しました。(外資系企業:31%、日系企業:31%)具体的なコメントも、一部紹介します。
【図9】新型コロナウイルスを背景にリモートワーク・在宅勤務を導入する企業が増加したことにより、女性管理職の登用が進みやすくなると思いますか。
[画像10: https://prtimes.jp/i/4838/53/resize/d4838-53-221601-8.jpg ]
▼「はい」(女性管理職の登用が進みやすくなると思う)と回答した方のフリーコメント
・在宅勤務によって子育てとの両立が可能となり、男性との隔たりなく求められる以上の仕事が出来ていると実感しているため。(外資系企業、100人未満)
・柔軟な働き方に対する意識が高まったため、管理職にチャレンジしようと思える女性は増えると思う。(外資系企業、1,000人以上~5,000人未満)
・家庭と仕事の両立がしやすくなる。在宅勤務に加え働く時間なのどの柔軟性があればいいと思う。(外資系企業、1,000人以上~5,000人未満)
・育児や介護などでキャリアを中断した優秀な女性社員の採用を推進できるから。(外資系企業、100人以上~500人未満)
▼「どちらとも言えない」と回答した方のフリーコメント
・会社の風土が変わらない限り、女性の昇進しやすさに変化はないと思うため。(外資系企業、100人以上~500人未満)
・やる気と能力の問題だと思うため。(日系企業、1,000人以上~5,000人未満)
・リモートワークの目的意識は企業によって異なっており、根本的な多様性を許容できている企業は一部であるように感じる。(日系企業、5,000人以上)
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【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:254社
調査実施期間:2021年3月3日~3月8日
回答者所属企業:外資系企業 70%、日系企業 30%
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[画像11: https://prtimes.jp/i/4838/53/resize/d4838-53-468758-10.png ]
エンワールド・ジャパンについて(https://www.enworld.com/)
1999年に創業した、アジア太平洋地域4ヵ国に拠点のある、グローバル人材に特化した人材紹介会社です。外資系企業・日系グローバル企業の、ミドル~ハイクラスのポジションの採用支援を専門としています。正社員、エグゼクティブ人材紹介、プロフェッショナル人材派遣、採用代行サービス(RPO)を通し、あらゆる方面から人材採用や転職に関する支援を行っています。
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