パキスタン:MSF、医療従事者に対する攻撃を非難――医療活動の尊重を要求
PR TIMES / 2012年12月21日 14時36分
パキスタンで集団予防接種にたずさわる医療従事者への攻撃が増加している。国境なき医師団(MSF)は、医療スタッフが標的となることで、患者と医療スタッフ双方の命が危険にさらされていると、警鐘を鳴らしている。
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MSFは、医療・人道援助団体として1986年からパキスタンで活動し、現在も国内全域で援助プログラムを展開している。MSFは今回の医療スタッフへの一連の攻撃を非難するとともに、患者と医療スタッフおよび医療施設の安全を保証する、医療活動に対する全面的な尊重を強く求めている。
MSFを含む医療団体がパキスタンで活動を行うには、全ての民族および政治・軍事勢力に受け入れられる必要がある。そして、医療活動は必要な人に分け隔てなく提供され、必要な人だけが対象になるということが理解されることが前提である。
パキスタンでは、集団予防接種の重要性に対する認識がもともと低かったが、2011年に米国中央情報局(CIA)が、ウサマ・ビン・ラディン殺害を目的とした情報収集活動で、予防接種を装ったとされることが、状況をいっそう悪くしている。
現在、パキスタンでは集団予防接種の需要は高いものの、攻撃に関するデマや疑念が渦巻いており、MSFは実施できないでいる。患者にとっても、医療スタッフにとっても、危険が大き過ぎるのが現状だ。
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MSFは、パキスタンで1986年から活動を継続。紛争による負傷者、自然災害の被災者、医療から疎外された人びとなどパキスタン人とアフガニスタン人難民を対象としている。同国では現在、連邦直轄部族地域(FATA)クラム自治区、カイバル・パクトゥンクワ州、バロチスタン州、シンド州で無償の緊急医療を提供している。
パキスタンにおけるMSFの援助活動は、世界中の民間個人支援者からの寄付のみを資金としており、各国政府、支援団体、軍事・政治組織からの資金提供は一切受けていない。
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