モチベーション・レポート2012年

PR TIMES / 2013年3月21日 17時55分

◆モチベーションが高いのは
営業・販売系、医療関連製造業界(製薬等メーカー)
就業20年以上、55歳以上、男性、管理職、転職2回以上

◆モチベーションが低いのは
開発・製造系、IT・通信業界
就業3~4年、20歳代後半、女性、管理職以外、転職経験なし

◆モチベーションのタイプ別では
モチベーションの低い「職場環境切望型」
「自己主張しない職務遂行型」の2つで63.7%を占める


JTBグループの人事コンサルティング会社、株式会社JTBモチベーションズ(東京都港区 代表取締役社長:市川正資)は、「モチベーション・レポート2012年」をまとめました。

昨今働く人々の環境や価値観が多様化する中で、モチベーションの向上は個人や企業にとって非常に重要なものとなっています。本レポートは、モチベーション向上施策の参考資料とすることを目的とし、「やる気」分析システムMSQ*を2012年に受検した企業人のデータから3,802名のデータをサンプリング、集計し、2012年のモチベーション傾向を抽出したものです。

* 「やる気」分析システムMSQ・・・やる気を数値化し、その高さ、要因を明らかにするJTB
モチベーションズオリジナルの調査システム

* 詳細な調査レポートは、JTBモチベーションズのホームページ http://www.jtbm.co.jp/ 
よりお申込みいただけます。


<調査結果の概要>

●モチベーションが高いのは、営業・販売系、医療関連製造業界、就業20年以上、55歳以上、男性、管理職、転職2回以上。
●モチベーションが低いのは、開発・製造系、IT・通信業界、就業3~4年、20歳代後半、女性、管理職以外、転職経験なし。
様々な切り口でモチベーションの平均値を算出した結果、上記のように職種や年代による高低が明らかになりました。

◆営業・販売系が最も高く、開発・製造系は2011年よりさらに低下。職種間の差が広がる。

職種では、営業・販売系が71.2点、管理・企画系が69.0点でほぼ並び、開発・製造系は62.3点でした。2011年の分析結果から、営業・販売系が上昇し、開発・製造系が低下して、職種間のモチベーション格差が拡大しました。

昨今、各業界において開発競争の更なる激化による開発・製造期間短縮やコスト削減など厳しい環境要因が散見され、これが開発・製造系のモチベーションに影響を与えていると推測されます。


◆医療関連製造業界と小売・流通業界のモチベーションが高い。業界により異なるモチベーション傾向。
得られたデータを、業界別に分類して、モチベーションの高さを算出したところ、医療関連製造が73.4点、小売・流通が73.1点と特に高い値を示しました。逆にモチベーションの低い業界としてはIT・通信が63.1点、公共機関が64.5点でした。11のモチベーション要因への満足度を見ると、医療関連製造は職場での人間関係が円滑であるという「人間関係」と家族や親しい人からの理解や余暇生活の充実という「プライベート」がモチベーションを牽引し、小売・流通では「人間関係」と変化する環境に対応するという「環境適応」がモチベーションを牽引していました。モチベーションの高さは同程度であっても、業界によってモチベーションの要因が異なることがわかります。


◆モチベーションが低いのは、就業年数3年~4年、20歳代後半。
就業年数別では、3年~4年が最も低く、20年以上、1年未満が高いことが分かりました。3年~4年が最も低いのは2010年から引き続き見られる傾向です。
環境要因に影響を受けやすい外発的なモチベーションから安定した内発的なモチベーションに変化するはざまの年代である就業3年~4年で、モチベーション低下が起こっていることがわかりました。


◆男性のモチベーションは、女性よりも高い。

男性68.8点、女性66.7点と、男性のモチベーションが女性に比べ、2.1点高くなっていました。ダイバーシティ施策の効果で環境面の充実は少しずつ進んでいるものの、仕事の中で女性が思う存分モチベーションを発揮する状態にはまだ道のりは遠いものと思われます。

◆モチベーションの低い「職場環境切望型」「自己主張しない職務遂行型」の2タイプが全体の63.7%を占める。「満足度の高い管理職型」の上司との軋轢も。

最も多かったのは「職場環境切望型」の36.8%、次いで「自己主張しない職務遂行型」の26.9%で、モチベーションが低い2つのタイプで全体の6割以上を占める結果になりました。「仕事を楽しむ転職中堅型」17.5%、「公私充実の上昇志向型」11.5%、「満足度の高い管理職型」7.4%と続きます。
最もボリュームの大きい「職場環境切望型」が『環境整備』に高い関心と、満たされない満足を示す一方、「職場環境切望型」の上司に当たる「満足度の高い管理職型」が『環境整備』に低い関心でしかないことは、上司と部下の軋轢を象徴的に表しているといえます。

【モチベーションの5つのタイプ】 

1.職場環境切望型(36.8%)
モチベーションが低く職場環境への要望が強い。女性、管理職以外が多い。
2.自己主張しない職務遂行型(26.9%)
モチベーションが低く、満足度も低いが、自己主張せず職務をこなす。女性、管理職以外が多い。
3.仕事を楽しむ転職中堅型(17.5%)
転職経験者が多く、職場の人間関係やプライベートより、仕事そのものを楽しみ、着々と遂行する。
4.公私充実の上昇志向型(11.5%)
仕事にも私生活にも満足し、やる気に満ち溢れ、上昇志向が強い。
5.満足度の高い管理職型(7.4%)
高いモチベーションを持ち、昇進昇級、報酬にも満足。社歴が長く、管理職層が多い。


<まとめと提言>
◆開発・製造系の衛生要因と動機付け要因の向上
開発・製造系については、労働時間の長さや労働環境など、主にモチベーションの低下に関わる衛生要因の満足度を適正なレベルに保つことが、モチベーションの底上げにつながると思われます。一方で、モチベーションの向上に関わる動機付け要因のサポートも必要です。適職感やスペシャリストとしての自信の醸成など仕事そのものに対する満足感を高める施策が求められているといえます。高いモチベーションを維持する営業・販売系との適切な接触や交流も有効と思われます。

◆業界の特徴に合わせたモチベーション向上策の実施
業界によりモチベーションの高さが異なり、さらにモチベーションの要因もまったく異なることがわかりました。業界のモチベーション特徴に合わせた向上施策が必要であるといえます。
例えば医療関連製造業界であれば、満足度の高い「人間関係」「プライベート」については、これを維持しつつ、相対的に満足度の低い「期待・評価」「環境整備」について見直しを図ることで、さらなるモチベーションの向上が期待できます。

◆就業年数3年~4年へのサポート

就業年数別では、外発的なモチベーションから内発的なモチベーションに変化するはざまの年代である3年~4年が最も低いという結果になりました。こうした転機をうまく乗り切り、安定して成果を上げるモチベーション・スタイルを構築できるよう、個人が意識し、組織もサポートすることが必要です。若年層がモチベーションをマネジメントする意識とスキルを持てるような教育機会の提供、若年層を育成する職場風土の形成、マネジメント層のモチベーション・マネジメント・スキルの向上など、複数の角度からの施策が望まれます。

◆女性のモチベーションを内発的な側面からもサポート

女性のモチベーションが男性に比べて低いのは、内発的な要因の満足度が低いことが挙げられます。ダイバーシティ施策により、環境や制度の面の改善を図るとともに、仕事そのものに対して充実感や達成感を持てるような施策が必要です。キャリアデザインのサポート、適切なストレッチ目標の設定、スキルアップや教育機会の提供など、中長期的な成長を支援することと、管理職から、および同僚相互間でのモチベーション・マネジメントの実施などが考えられます。


◆タイプ別のモチベーションの特徴を活用したモチベーションアップ策

2012年のモチベーションをタイプ分類すると5つに分かれました。それぞれの特徴を活用したモチベーションアップ策が必要と思われます。
「職場環境切望型」には、求める職場環境について本人も参加の上で整備することが必要です。さらに業務知識やスキルの向上、環境適応力の向上など成長実感を持つことで内発的な要因をサポートすることが有効と思われます。「自己主張しない職務遂行型」については、「期待・評価」に関する強い不満を解消することが大切です。マネジメントの対応や制度の見直しが必要でしょう。「仕事を楽しむ転職中堅型」は、ストレッチ目標の設定、チーム内の役割の拡大と適切な評価などにより、可能性を広げることがさらなるモチベーション向上につながります。「公私充実の上昇志向型」は、目標達成への意識を高め、専門知識やスキルを身に付けることにより仕事の質や成果を高めることで、いっそうのモチベーションアップが可能です。「満足度の高い管理職型」は、現状に満足することなく自ら挑戦し、自分を高める姿勢が求められます。自身のモチベーションと部下のモチベーションの違いを理解し、適切な対応をするよう、本人が意識し、また組織としてもサポートします。


◆多様なモチベーションのタイプをマネジメントする管理職のレベルアップ
管理職には、職場に多様なモチベーションのタイプが存在することを認識し、人材育成やモチベーション・マネジメントに対して真摯に取り組むことが求められます。
それぞれ異なる関心と満足の傾向があり、一律に管理する方式ではすべてのタイプのモチベーション向上は難しいと思われます。特に、モチベーションが低いタイプが多い現状では、職場全体を管理する方針や方向性の打ち出しとともに、より小規模のチームや一人一人に焦点を当てたモチベーション・マネジメントの概念が必須といえます。
また、タイプ同士のグループダイナミクスを活用することも重要です。「仕事を楽しむ転職中堅型」をブレークスルー役に位置づける、「公私充実の上昇志向型」をモチベーション・リーダー役に位置づけるなど、自浄作用が働くような職場作りをしたり、「職場環境切望型」「自己主張しない職務遂行型」が、「仕事を楽しむ転職中堅型」「公私充実の上昇志向型」とチームを組んだり、サポートし合ったりする仕組みを作り、互いにモチベーションを刺激する機会を創出することも有効と思われます。
管理職が広く人材育成に心を開き、モチベーションの特徴である個別性、可変性を十分理解した上で、マネジメントに当たることが必要です。

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