ニッケグループは愛媛大学と共同で嗅覚障害の治療効果向上を目的とする特定臨床研究を開始しました
PR TIMES / 2024年10月11日 21時40分
―ゼラチンハイドロゲル「Genocel(R)」の活用-
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/91940/54/91940-54-9a50fb0a55e5fd7656f0a61a534b1f6e-1021x659.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
ニッケ(日本毛織株式会社 大阪市中央区)ならびにニッケの100%子会社である株式会社京都医療設計(以下、京都医療設計)は、2024年8月から愛媛大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科の羽藤直人教授、青石邦秀助教と共同で、嗅覚障害の治療効果向上を目的とする特定臨床研究を開始しました。
本特定臨床研究は、ニッケグループが製造販売する薬剤徐放(※1)性能に優れた研究用ゼラチンハイドロゲル「Genocel(R)(※2)」を臨床向けの仕様に改良し、嗅覚障害患者を対象に、「Genocel(R)」と薬剤を投与することで、嗅覚改善効果があるかどうかを評価するものです。「Genocel(R)」は他のゼラチンハイドロゲルと比較し薬剤徐放性能に優れるため、治療効果の向上が期待できます。
実施機関は、愛媛大学医学部附属病院です。対象疾患などについての詳細は、臨床研究等提出・公開システムのホームページをご覧ください。
URL:https://jrct.niph.go.jp/latest-detail/jRCTs061240046
<背景>
嗅覚障害は、新型コロナウイルス(COVID-19)の後遺症としても注目を集めていますが、風邪や慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎などの一般的な疾患によっても引き起こされます。一旦嗅覚障害を患うと、食事やガスのニオイがわからないなどの症状により日常生活の質の低下を招くため、効果的な治療が求められています。
また 、一旦嗅神経の変性が進行すると、治療効果は50%程度に低下してしまいます。
一般的な治療として、漢方薬の内服や嗅覚トレーニング、副腎皮質ホルモンの点鼻が行われますが、改善率は60%程度にとどまっており、より効果的な新しい治療法の開発が課題となっています。
愛媛大学では、基礎実験として嗅覚障害を再現したモデルマウスにbasicfibroblast growth factor(bFGF)(商品名:フィブラストスプレー(※3) )を含浸させたゼラチンハイドロゲルを投与し、組織への薬剤移行性、ならびにその治療効果を行動学的・組織学的に評価し、有効であることを確認しました(※4) 。
<研究の目的>
そこで、嗅覚障害患者に推奨されている漢方(当帰芍薬散)による治療に、bFGFを含浸させたゼラチンハイドロゲルの局所投与を上乗せすることで、より良い治療成績が得られることを予想し、本特定臨床研究を計画しました。今回は、嗅裂へのbFGF含浸ゼラチンハイドロゲル局所投与治療が新たな治療法となりえるかを検討します。
<特定臨床研究の概要>
特定臨床研究実施計画番号:jRCTs061240046
研究名称:嗅覚障害に対する嗅覚障害に対するbFGF含浸ゼラチンハイドロゲル
局所投与治療:単群パイロットスタディ
研究代表医師:羽藤直人
研究期間:2024年8月14日~2027年3月31日
対象者:発症後4週以上、1年未満の嗅覚障害症例
T&T olfactory meter(基準嗅力検査)にて、平均認知閾値2.6以上
(中等度以上)嗅覚障害患者
公開URL: https://jrct.niph.go.jp/latest-detail/jRCTs061240046
実施機関:愛媛大学医学部付属病院
<注釈>
*1 徐放:成分を少しずつ放出し続けること。血中の有効成分濃度の急激な上昇を避け、副作用の発生頻度を下げることができる。また、薬の効果が持続する時間を延ばすことにより、治療効果の向上および、薬の投与回数を減らすことができる。
*2 Genocel(R):https://nikkemedical.com/product/features.html
*3 フィブラストスプレー(科研製薬株式会社 ):床ずれや皮膚潰瘍に用いられる薬剤
*4 Jumpei Nota, Hirotaka Takahashi, Nobuhiro Hakuba, Naohito Hato, Kiyofumi Gyo(2013) Treatment of Neural Anosmia by Topical Application of Basic Fibroblast Growth Factor-Gelatin Hydrogel in the Nasal Cavity : An Experimental in Mice. JAMA Otolaryngology-Head & Neck Surgery Vol 139(No.4) 396-400.2013.
【会社概要】
社名:日本毛織株式会社(通称社名:ニッケ)
本社所在地:大阪市中央区瓦町3丁目3-10
HP:https://www.nikke.co.jp/
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
この記事に関連するニュース
-
ニッケは布地の「肌離れ性」を客観評価する試験方法を開発しました
PR TIMES / 2024年12月25日 11時15分
-
アッヴィ、日本での未治療CLL(SLL含む)治療薬としてベネトクラクスの承認事項一部変更承認を申請
共同通信PRワイヤー / 2024年12月20日 14時0分
-
今まで根本的な治療法のなかった悪性度の高い大腸がん肝転移の新たな治療法開発に資する発見!
PR TIMES / 2024年12月17日 9時45分
-
毛髪再生医療「S-DSC」で薄毛の悩みを解消 男性の20.6%に改善が! 2024年7月から実用化スタート
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月13日 9時26分
-
株式会社CICS(リゾートトラスト株式会社の連結子会社)、血管肉腫を対象としたBNCT(ホウ素中性子捕捉療法)の国内第II相臨床試験の主要評価に関する90日間の観察期間が完了
PR TIMES / 2024年12月6日 16時40分
ランキング
-
12025年の景気は「緩やかな回復が持続」…経済評論家・塚崎公義氏が予想
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年1月2日 9時15分
-
22025年 日銀「次の利上げ」はいつ? 「市場との対話」の改善は
日テレNEWS NNN / 2025年1月2日 15時0分
-
3SKY-HIが「上司には無邪気さが必要」と語る真意 若手部下とのコミュニケーションの極意とは
東洋経済オンライン / 2025年1月2日 8時0分
-
42025年「日本企業が直面する」3つの"本質的問題" ビジネス現場で増える「厄介な問題」解決法は?
東洋経済オンライン / 2025年1月2日 10時0分
-
5子どもの遊びに必要な「主体性」と「無意味性」 目的がないからこそ身に付く能力
東洋経済オンライン / 2025年1月2日 11時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください