ロッテと鹿児島ユナイテッドFCが実証 約1年間のガムトレーニングにより、咬合バランス・静的バランス・垂直跳びのスコア向上
PR TIMES / 2024年11月14日 12時45分
~サッカーにおける「噛むこと」の重要性をシーン別にスポーツデンティストが解説~
株式会社ロッテ(本社:東京都新宿区、代表取締役社長執行役員:中島英樹、以下ロッテ)は、スポーツにおける「噛むこと」の価値を発信する「噛むスポプロジェクト」活動の一環として、サッカーJ2チームの「鹿児島ユナイテッドFC」と協力し、ガムを継続的に噛むトレーニングによる口腔機能・運動機能への影響を検証しました。1年間を通してガムを噛むトレーニングを行ったところ、左右の咬合バランスが改善し、垂直跳び、静的バランス機能が向上したことを確認いたしました。本研究成果は「薬理と治療(2024年52巻10号)」に掲載されました。
東京歯科大学 口腔健康科学講座 スポーツ歯学研究室 武田友孝 客員教授は、「選手が意識して、左右の偏りなくガムを噛んだことにより咬合バランスが改善したと考えられます。さらに咬合バランスが良くなったことで、身体重心が安定し、静的バランスの向上につながったと思います。一方、瞬発的な遠隔部の筋活動に咀嚼筋が関与していることが知られています。今回、咬合状態の改善が認められていますので、跳躍時の咀嚼筋活動が変化したことで垂直跳び向上という結果につながった可能性があります。これらの結果から、噛むことによって、スポーツにおけるバランス感覚や運動機能が向上し、良いパフォーマンスの発揮に期待できます。けがなく、試合中にパフォーマンスを最大限に発揮するためにも、運動機能向上の一助としてガムを噛むことがおすすめです」とコメントしています。
■実証実験概要
ガム咀嚼トレーニングによる口腔機能・運動機能の影響検証を行いました。
【対象】鹿児島ユナイテッドFC選手 22名
【介入方法】1.噛むこと啓発講義、2.1日3回、左右5分ずつを目安としたガム咀嚼トレーニング
【評価項目】咬合力(GC(R) デンタルプレスケールII)、静的バランス、垂直跳び
■実証実験結果
介入により、左右の咬合バランス差は有意に減少し、咬合バランスの改善が認められました。
また、運動機能においても、垂直跳び、静的バランスの有意な改善が認められました。
*静的バランスとは:動かない状態を保ち続けるための能力で膝のけがの防止と関連しています
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/110734/54/110734-54-b2bb86778f563e895cbd99049551f26c-2486x941.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
スポーツデンティストが徹底解説!
「ガムを噛むこと」が運動パフォーマンスに深く関わる
「ガムを噛むこと」はスポーツシーンにおいて非常に大切です。咀嚼筋を鍛えたり、噛むバランスを整えたりすることで、パフォーマンスの向上に繋がることが様々な研究で明らかになっています。武田 友孝客員教授に、サッカーのシーン別におけるガムを噛むことのメリットや効果的なガムの噛み方のポイントをご説明いただきました。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/110734/54/110734-54-42d7183efae46568a1b9b2ba5c0a3d6c-2568x2280.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
ガムの噛み方のポイント
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/110734/54/110734-54-bfb5008a0d65bcd5ad29f25bdcf1c3cf-135x152.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
あまり知られていないかもしれませんが、スポーツには噛むということが非常に重要です。適切なタイミングで適切に噛むことでパフォーマンスが変わってきます。筋力トレーニングだけではなく、ガムを使った噛むトレーニング(ガムトレ)も是非取り入れていただきたいです。ガムトレには、歯の健康のことも考えてシュガーレスタイプのガムを選ぶことをお勧めします。
また、口をしっかり閉めて噛むことはマナー面に加え、口を閉じる筋肉の運動になります。口まわりの筋肉が緩み口呼吸が増えるとお口の中が乾燥しやすくなり、口臭やむし歯などの健康上のリスクにつながる可能性も高まってしまいます。
ガムを噛むときにはしっかりと口を閉じて噛んでいただきたいです。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/110734/54/110734-54-5167abdc9f8e55602f7c04f77ceaa874-729x193.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
スポーツデンティスト
武田 友孝客員教授(たけだ ともたか)
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/110734/54/110734-54-9be28f06795d7631161c1eb17cd29953-135x152.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
●所属
・東京歯科大学 口腔健康科学講座 スポーツ歯学研究室 客員教授
(歯学博士)
・日本オリンピック委員会 強化スタッフ(医・科学)
バレーボール競技、レスリング競技
・日本スポーツ協会公認スポーツデンティスト
・日本スポーツ歯科医学会認定医
・日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツ医
・関東ラグビーフットボール協会登録者障害見舞金審査委員会委員
●主な所属学会
日本スポーツ歯科医学会、日本臨床スポーツ医学会
日本補綴歯科学会、Academy for Sports Dentistry
2024年10月31日現在
噛むスポプロジェクト
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/110734/54/110734-54-8cd08a9fd623cd36fb8a59a3df56002b-273x285.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「噛むスポプロジェクト」は、ロッテが「噛むこと」の必要性や「噛むこと」がもたらす意外なチカラを通じて社会に貢献したいという想いのもと、これまで培ってきた知見や研究を活かし、プロアスリートから子どもたちまで多くのスポーツを頑張る人のパフォーマンスを「噛むこと」を通じてサポートするプロジェクトです。「研究」「情報発信」「噛む力測定」「ガム提供」など様々な活動によって「噛むこと」の重要性を普及してまいります。スポーツにおける「噛むこと」の重要性など、スポーツと「噛むこと」の関係性に関する情報発信を行い、日常から「噛むこと」やガムトレを取り入れていただくことで、一人でも多くの方のスポーツにおけるパフォーマンス向上を目指し、「噛むこと」によるサポートを注力しています。
▼実施チーム、アスリート、団体一覧
千葉ロッテマリーンズ/川崎フロンターレ/ジュビロ磐田/レバンガ北海道/レッドイーグルス北海道/千葉ロッテマリーンズ・ベースボールアカデミー/ゴルフ(池田勇太プロ・中嶋常幸プロ・高柳直人プロ・西脇まあくプロ・トミーアカデミー)/スキー/eベースボール千葉ロッテマリーンズ/日本スポーツ協会/NSGグループ等
「噛むこと研究部」とは
「噛むこと研究部」は、ロッテが社会のためにできることとして、2018年に設立。様々な自治体や研究機関・企業と連携し、「噛むこと」を通じて世の中に貢献したい、最適な“噛む”を提供することで皆さまの力になりたい、という思いを掲げて活動しています。その活動のひとつとして、現在、様々なスポーツチームやアスリートに向けて、「噛むこと」についてのサポートをしています。詳しくは:https://www.lotte.co.jp/kamukoto/
■実証実験概要
【掲載紙】
雑誌名:薬理と治療(2024年52巻10号、1219-1224)
プロアスリートにおけるガム長期摂取による口腔、身体的パフォーマンスへの影響
―オープンラベル非ランダム化前後比較試験―
著者:松井 美咲、菅野 範、上村 学、岡林 一登、武田 友孝
(所属:株式会社ロッテ 中央研究所、東京歯科大学 口腔健康科学講座 スポーツ歯学研究室)
【実証実験目的】
1.ガム咀嚼トレーニングによる口腔機能への影響検証
2.ガム咀嚼トレーニングによる運動機能への影響検証
【研究方法】
・対象
鹿児島ユナイテッドFC選手 22名
・介入方法
1.噛むこと啓発講義
2.1日3回、左右5分ずつを目安としたガム咀嚼トレーニング
・介入期間
2023年5月~2024年5月
・評価項目
咬合力(GC(R) デンタルプレスケールII)、静的バランス、垂直跳び
・結果
介入により、咬合力に有意な変化は認められませんでしたが、左右の咬合バランス差は有意に減少し、咬合バランスの改善が認められました。また、運動機能においても、垂直跳び、静的バランスの有意な改善が認められました。
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