ネパールで3つの教育の質を改善する新事業を開始
PR TIMES / 2020年3月9日 11時35分
2015 年のネパール大地震緊急救援から復興支援、その次のフェーズへ
公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(所在地 東京都新宿区、会長 若林恭英、以下シャンティ)のネパール事務所は 2020 年 3 月より、ネパールにおける教育の質を改善するため、(1)コミュニティ図書館能力強化事業、(2)先住民族地域におけるローカル・カリキュラムの開発・普及事業、(3)国連 WFP 連携 栄養教育事業、という3つの新事業を開始します。
■2015 年のネパール大地震緊急救援から復興支援、その次のフェーズへ
シャンティは、2015 年のネパール大地震の発生後、緊急救援活動を実施しました。その後、緊急救援の段階が過ぎても、なかなか復興が進んでいなかったネパールで、2017 年に首都カトマンズで事務所を開設。被災した小学校の防災能力強化事業を開始しました。この事業では、被災した小学校で耐震構造の校舎の再建や、周辺校も含め、避難訓練や学校防災計画の策定方法の研修などの防災教育を行なってきました。ネパール国内外の NGO や国際機関、そしてネパール政府自身の手で、被災した多くの校舎が再建され、教育面での復興が進んだことを受け、その次のフェーズとして、教育の質を改善する事業を開始するに至りました。
■新事業の詳細内容
以下の 3 つの事業で教育の質を改善することで、地方と都市、民族やカーストによる格差に歯止めをかけ、貧困の連鎖を断ち切ることを目指します。
(1)コミュニティ図書館能力強化事業
成人識字率が66%(男性:75%、女性:57%)のネパールにおいて、コミュニティ図書館は、成人への学習機会を提供する貴重な役割を担っています。3年間で 4館のコミュニティ図書館の再建と運営能力強化を支援します。とても狭い借家を使用しているゴダワリ図書館のため、多くの人が恒久的に利用できる大きな図書館を 2020 年に建設します。
[画像1: https://prtimes.jp/i/5053/59/resize/d5053-59-602168-0.jpg ]
2021年から建設開始予定の 3 館の図書館は、2015年の大地震で被災し、うち 2館は一部のみ開館、1館は閉館しています。再建後のコミュニティ図書館には図書室だけでなく、妊娠や出産、育児に関する教材や乳児体重計などの保健関連器具を備えた女性室や、保健や就職活動などに関する図書やスポーツ用品を設置したユース室などの目的別の部屋を整備し、住民に各種学習活動や研修の機会を提供します。コミュニティ図書館を運営する住民組織の能力強化や、図書館員に対する研修を実施する予定です。
(2)先住民族地域におけるローカル・カリキュラムの開発・普及事業
ネパールの学校では、教員による一方向型の講義や暗記教育が中心で、子どもたちの想像力や考える力を育む環境ができていません。2015 年に制定された地方分権と民族の平等、多様性を尊重した新しい憲法に合わせて、教育カリキュラムも刷新され、自分の住む地域について学ぶローカル・カリキュラムという新しい授業が導入されました。日本の総合学習のように、ディスカッションや体験授業、グループワークなどを用いて、子どもたちが主体的に学び、考えることを目的としています。
[画像2: https://prtimes.jp/i/5053/59/resize/d5053-59-807872-1.jpg ]
本事業は、先住民族が住民の 70%以上を占めるマクワンプル郡ラクシラン自治体で、行政や学校と一緒にローカル・カリキュラムの授業計画を作成し、教科書や教員用のガイドブック、教材を作成します。教員に対し、子どもが主体的に学ぶローカル・カリキュラムの教授方法の研修を行います。
(3)国連世界食糧計画(WFP)提携 栄養教育事業
ネパールでは、急速な近代化と共に、ジャンクフードなどの不健康な食事のよる子どもの栄養不足と肥満が問題になっています。食糧問題を扱う国連機関である世界食糧計画(WFP)がヌワコット郡で、給食の調理場の整備や自治体の能力強化などを行う学校給食改善事業の栄養教育活動をシャンティが担います。具体的には、栄養教育に関する紙芝居の製作や教員への栄養教育研修などを行う予定です。
■ネパール事務所長 三宅隆文(みやけたかふみ)からコメント
「1年半前から準備してきた新規事業が無事ネパール政府から承認され、外務省からの資金支援もいただけることになり、大変うれしいです。WFP とのパートナーシップ事業では現行事業の事業地であるヌワコット郡での経験を活かし、紙芝居を活用した栄養教育教材の開発と普及に取り組んでいきます。」
ネパールの学校内外の教育の質を改善するため、コミュニティ図書館能力強化事業および先住民族地域におけるローカル・カリキュラムの開発・普及事業は、被災地、先住民族地域の教育の質の改善事業として、外務省の日本 NGO 連携無償資金協力の助成と皆様のご支援を受けて実施しております。国連世界食糧機関(WFP)提携 栄養教育事業は、日本政府から WFP に拠出された学校給食改善事業の助成と皆様のご支援を受けて実施します。
今後の活動については、シャンティのウェブサイトなどで随時お知らせいたします。
シャンティはこれからも「共に生き、共に学ぶ」ことのできる平和(シャンティ)な社会を実現するために活動に取り組んでいきます。
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