第15回日本骨粗鬆症学会にて フォルテオ(R)投与による骨代謝マーカーP1NPの上昇と安全性 に関する検討結果を発表
PR TIMES / 2013年10月16日 14時50分
フォルテオ(R)投与による血清P1NP上昇と骨代謝異常との因果関係を検討した初のデータ 臨床における懸念解消のひとつの材料に
日本イーライリリー株式会社(本社:神戸市、代表執行役社長:アルフォンゾ・G・ズルエッタ)は、11日、第15回日本骨粗鬆症学会(10月11~13日、開催地:大阪)にて、「テリパラチド連日皮下投与製剤(骨粗鬆症治療薬「フォルテオ(R) (一般名:テリパラチド(遺伝子組換え)*、以下 フォルテオ(R)」による血清P1NP上昇と骨代謝異常関連事象との関連について」の検討結果を発表しました。
検討実施の背景:
本検討は日本人骨粗鬆症患者を対象とした国内第3相臨床試験成績を用いて、フォルテオ(R)投与時の血清P1NPの上昇と安全性について検討したものです。
P1NPは、骨の新陳代謝を評価する骨代謝マーカーのひとつで、骨形成を評価するマーカーとして、骨粗鬆症治療における保険適応が認められています。フォルテオ(R)投与開始後すぐに上昇し、投与継続中は維持されること、食物や日内変動の影響をあまり受けないこと、また骨代謝マーカーは測定誤差が少なくないとされていますがフォルテオ(R)投与によるP1NPの変動はその誤差(シグナルノイズ比)を大きく上回ることが知られています。さらに、フォルテオ(R)投与1か月後のP1NPの増加が、12か月後の腰椎骨密度の上昇と相関することも確認されており、「骨代謝マーカーの適正使用に関わるガイドライン(2012年版)」では、フォルテオ(R)投与患者のモニタリングに有用なマーカーとして推奨されています。
一方、前述のガイドラインにおいて、骨代謝マーカーの高値例ではカルシウム代謝系異常等に関わる疾患に注意する必要があるとされています。フォルテオ(R)投与においてはP1NPを基準値以上に上昇させることがしばしばありますが、それらの症例においてカルシウム代謝系異常等が認められているかどうかを検討したデータはなく、実臨床の先生方からご要望を多く頂いたことから、日本人骨粗鬆症患者を対象とした国内第3相臨床試験成績を用いて、フォルテオ(R)投与時の血清P1NPの上昇と安全性について検討しました。
検討の目的:
フォルテオ(R)の国内第3相臨床試験において、
1) 試験期間中のいずれかの時点で血清P1NPが基準値(200 µg/L)を超えた被験者における血清カルシウム濃度の変化を検討する。
2) 試験期間中にカルシウム代謝異常等の有害事象を発症した被験者における血清P1NPおよびカルシウム濃度の変化を検討する。
検討の結果:
フォルテオ(R)の国内第3相臨床試験において
・ 血清P1NPは、投与開始1ヵ月で95.5 µg/L(中央値)に上昇したのち、24ヵ月まで高値で推移した。
・ 個別データでは最大900 µg/Lを越えるような血清P1NPの上昇も認められた。
・ 試験期間中に血清P1NPが基準値(200 µg/L)を越えた被験者と越えなかった被験者とで、血清カルシウム濃度に臨床的に重要と考えられる差は認められなかった。
・ 試験期間中にカルシウム代謝異常等の有害事象を発症した被験者において、血清P1NP及びカルシウム濃度の特徴的な変動は認められなかった。
*全文は弊社ホームページをご参照ください。https://www.lilly.co.jp/pressrelease/detail.aspx?ArticleID=pr_2013_046
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