10年連続!和菓子店が多いのは、京都府と石川県!!
PR TIMES / 2016年4月28日 15時48分
和菓子と聞いたら思い浮かぶ、伝統文化が色濃く残る県がトップに
NTTタウンページ株式会社(代表取締役社長:岡田 昭彦、本社:東京都港区虎ノ門3-8-8)は、タウンページデータベース(職業別電話帳データ)を活用してさまざまなマーケティング情報を提供しており、自社が運営する商品紹介サイト「TPDB.jp」では、毎月独自の都道府県ランキングを発表しています。第57弾のテーマは、「菓子店(和菓子)」です。
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和菓子を「五感の芸術」だと提唱したのは、全国和菓子協会第二代会長の黒川光朝氏です。四季を感じさせる色合いや桜や紅葉などの形で視覚を、餅(もち)やくず、餡(あん)に菓子楊枝を入れた時に感じる手応えに触覚を、口に広がる甘さやほんの少しの塩味、素材ごとに異なる風味に味覚を、きなこの香ばしさや桜餅に使われる桜の葉の移り香から臭覚を、そして淡雪かんや栗鹿の子など「聞けば最も」と思われる美しい名前の響きに聴覚をと、確かに五感すべてで和菓子の芸術性を感じることができます。
今月は、食べるのがもったいないけれどやっぱり食べたい、和菓子の製造や販売店のランキングです。
【元禄時代のカタログショッピング?!和菓子の歴史】
和菓子の起源は、弥生時代までさかのぼります。稲作の発展で、それまで主食であった果物や木の実が間食になり、菓子として扱われるように。平安時代には朝廷にマクワウリやアケビが菓子として献上されていました。
その後、遣唐使により中国から唐菓子が伝わり、小麦粉や米粉、大豆などを加工する技術が発展。現在の団子や餅の原型になりました。砂糖もこの頃に伝わったとされています。
和菓子が大きく発展したのは、室町時代以降の2つの出来事がきっかけに。
1つは南蛮文化の影響です。金平糖やカステラがポルトガルからもたらされたことは、日本では有名な話。西洋の甘い菓子は、それまで無かった味覚で日本人を大いに驚かし、魅了したことと思われます。
そして、もう一つが茶の湯の発展です。はじめは質素な茶菓子を用いていましたが、南蛮菓子に刺激を受けて、競うように和菓子職人が意匠を凝らしたことで、洗練されたものになりました。茶席で公式に用いられる茶菓子となることは、和菓子店にとってなにより名誉なこと。茶の湯の盛んな地域には、いまでも多くの和菓子店が軒を連ねています。
さて、老舗の和菓子屋には「見本帳」なるものが残されていることが多いとか。室町時代後期に京都で創業した虎屋には、年記のあるものとしては最も古いと考えられる1695年(元禄8年)の菓子の意匠を描いた菓子見本帳「御菓子之畫圖(おかしのえず)」が残されています。お得意様に預け、注文を頂くカタログとして使われたとのことで、描かれた菓子の中には、現在でも作られているものもあるそうです。見本帳を見ながら、届くのをワクワクして待っていた当時の人々の姿を思うと、時代は違えどもお菓子が与えてくれる楽しみに変わりはないことが分かりますね。(参考サイト 虎屋 https://www.toraya-group.co.jp/toraya/tradition/history/)
【和菓子好きが多いのは西日本?】
職業分類『菓子店(和菓子)』の登録件数は、この10年で14,674店から11,442件と減少しています。
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人口約10万人当たりの掲載登録件数<図2>でみると、1位は京都府(25.02件)、2位は石川県(21.71件)、3位は島根県(19.23件)。続いて佐賀県、岐阜県、和歌山県と、10位までをみると西日本の県が独占していることがわかりますね。有力大名が多かったことを考えると、当然、茶道をたしなむ藩主も多いことが予測されるので、納得できる結果といえるでしょう。
<図2>職業分類「菓子店(和菓子)」の人口約10万人当たりの掲載登録件数による偏差値の都道府県ランキング(2015年)
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総務省統計局の家計調査(2012~2014年平均)<図3>によると、和生菓子の消費金額トップの都市は石川県金沢市で、京都府京都市は4位、島根県松江市は12位。
年代が上がるほど、購入額も増えるという結果に。歳とともに脂っこいものを避ける日本人の味覚とも一致していますね。
<図3>「年齢層別おはぎ、どら焼き、桜もちなど和生菓子の購入額」
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1位の京都府は、茶道の多くの流派の家元があるところ。また、寺社仏閣が多いのも京都の特徴で、これも和菓子と関係があるようです。レジャーの少なかった時代にはお参りは大きなイベントで、「〇〇へお参りに行った帰りには△△の菓子を食べる」といった楽しみを付加できるチャンスでした。昔から寺社周辺で独自の和菓子が発達したのは、そういった庶民の声に応えたものなのでしょう。
2位の石川県金沢市は、加賀百万石のお膝元。藩主前田家は外様大名のなかで大きな勢力を持っていたため、徳川家の目を欺くために3代藩主前田利常が贅沢三昧、酒びたりを演じ、藩の資金を戦力ではなく文化・芸術に投じたと言われています。当然茶道も推奨され、それに見合う菓子が必要だったため、ひときわ進化したようです。
3位の島根県松江市では、江戸時代後期の松江藩七代藩主松平不昧が大名茶人として知られているため、和菓子店が増えたのでしょう。
【+αでますます広がる和菓子の魅力】
若い人には洋菓子の方が人気のようですが、ダイエットブームのせいか、和菓子が再び注目されています。ダイエット中に甘いものが欲しくなったら、「洋菓子より和菓子」とはよく言われること。脂質が少ないのでカロリーが低いことはもちろん、和菓子に使われる小豆には食物繊維が豊富。余分なコレステロールを吸収し、お通じを良くする食物繊維はダイエット中に積極的にとりたい栄養素なのです。しかも、小豆は赤ワインよりポリフェノールが多く、体内で有害な物質を作り出す活性酸素を抑えるのでアンチエイジングにも効果的なのだとか。バターや生クリームを使わない和菓子は、ほとんどが植物性の栄養素からできていて健康的。ダイエット中でも仕事中でも、ちょっと息抜きするのに和菓子はピッタリなんですね。また、山種美術館のカフェでは、展覧会ごとに出品作品をモチーフにした和菓子を食べることができます。
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奥村土牛(おくむら とぎゅう)が満開の枝垂れ桜を描いた≪醍醐≫をイメージにした「桜の宴」や速水御舟(はやみ ぎょしゅう)の≪炎舞≫【重要文化財】の炎をきんとんで表した「ほの穂」など、絵を見て受けた感動をそのまま口福にできるなんて、絵画ファンには何より嬉しいサービスです。※和菓子の種類は展覧会ごとに代わります。
(参考サイト⇒山種美術館Cafe椿 http://www.yamatane-museum.jp/museumshop/cafe.html)
そして、京都にある菓匠 鶴屋吉信では、和菓子店でありながら寿司店のようなカウンターがあり、注文をすると目の前で季節の生菓子を作ってくれます。
カラフルな餡が菓子職人の手でたちまち美しいお菓子に変身して行く様子は魔法のようで、見ているだけでテンションが上がります。つくりたての和菓子を抹茶といただくときの幸福感に「ヤミツキ」になる人が多いとか!この美味しい魔法は、コレド室町3でも味わえます。
(参考サイト⇒菓匠 鶴屋吉信 http://www.turuya.co.jp/tenpo/honten_kissa.html)
その他にも、パズルのようにカラフルな落雁、色とりどりのチョコレートでコーティングされたカリントウ、マカロンのような最中、ココナッツやラムレーズンを使った羊羹など、和と洋を合わせたようなハイブリッド和菓子も続々と誕生しています。和菓子の楽しみ方はこれからますます広がりそうで、甘党にはうれしいかぎりです。
「NTTタウンページ社の2016年5月の活動は以下の通りです。」
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