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日経225企業「有報」経年分析で、人的資本の株価への反映が明らかに スコア上昇企業群で企業価値向上、人材施策の重要性をデータで証明

PR TIMES / 2024年9月9日 13時45分

投資家・経営者への新たな示唆として、2024年3月期・有価証券報告書の「人的資本の投資対効果」レーティングレポートを発表



[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/54457/63/54457-63-e69cb2ad17f3230a0f9aa0376e45e1ba-1280x720.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
昨年に続き2年目の発表となる有報・人的資本の投資対効果に関する開示レーティング

一橋大学大学院・小野浩教授と、一橋大学大学院特任教授兼Institution for a Global Society 株式会社代表取締役会長CEO・福原正大が共同座長を務める「人的資本理論の実証化研究会」(以下、「本研究会」)は、この度、日経225銘柄のうち3月期決算の企業について、2024年3月期有価証券報告書における「人的資本の投資対効果」をレーティング、また、2023年3月期分との経年変化および企業価値(株価)との連関を分析し、レポートにまとめましたので発表いたします。

開示義務化2年目となる今年度は、時系列での人的資本と企業価値の関係性も見え始めるとの観点から、経年での差分に着目し分析しました。
これにより、企業価値の変化、つまりはレーティングの変化と株価の関係性をご覧いただけます。

長らく定量化が難しいとされてきた人的資本(能力)について、開示内容からレーティングに取り組むことは、投資家に向けては投資目的の指針として、企業経営者に向けては人的資本経営の参考として意義があると考えています。

本研究会では、本レポートの発表および活動を通じ、日本企業が、人的資本の投資対効果を把握し、データに基づいた人的資本経営をもとに事業成長を遂げられるよう、理論と実証の両面から寄与してまいります。

『有価証券報告書における人的資本の投資対効果に関する開示レーティング~日経225版 2024年3月期決算企業対象』は、以下よりご覧ください:
(または、https://hc-cv-research.jp/news/rating2024
レポートを見る


■ 経年比較でわかる注目ポイント
1. 2023年3月期に比べ、対象企業全体でスコア上昇
2. 人的資本の拡充と企業価値(株価)上昇との連動を確認

1. 2023年3月期に比べ、対象企業全体でスコア上昇
今回のレーティングは、2024年3月期を決算期とする企業のうち、2023年3月期と2024年3月期の両年度で開示した企業184社の有価証券報告書について、1.人的資本投資への評価指標、2.人的資本投資対象の明示の2軸で行いました。経年での変化を見ると、23年3月期と比較して24年3月期について、全体的にスコアがあがっています。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/54457/63/54457-63-8e2cbb1daa09e9153b555774b41ba47b-580x456.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
2023年3月期に比べ、対象企業全体でスコア上昇(スコア合計)

[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/54457/63/54457-63-660ed7781b97d87f8b944380411ac78a-577x464.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
2023年3月期に比べ、対象企業全体でスコア上昇(軸1)

[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/54457/63/54457-63-606bd826243b6e0ed26cef0821dcdf83-569x460.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
2023年3月期に比べ、対象企業全体でスコア上昇(軸2)

2. 人的資本の拡充と企業価値(株価)上昇との連動を確認
スコアが上昇した企業群(45社)について、ポートフォリオの優位性を示す指標であるシャープレシオ(リターン-リスクフレート/リスク)が最も高い結果となりました。
2024年3月期での人的資本開示において、前年度より高いスコアをとるためには、準備期間も含めると、少なくとも1年前から企業価値を意識した人事施策を講じていることが必要です。スコア上昇の企業群について、株価リターンの伸びが2022年3月あたりから見られることからすると、取り組みを続けている人事施策が業績に結びつき、株価につながっていると説明できる可能性が高いといえます。
スコア変化なし(118社)・スコア下降(21社)との比較は以下の通りです。
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/54457/63/54457-63-2106449afb5977ee407c1f6f563d7971-1467x821.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
累積株式リターン推移(スコア合計の変化累計別)

[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/54457/63/54457-63-d1c04e77f79e13305b498ce7379367c9-796x255.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


なお、今回のレーティングは、日経225構成銘柄の企業群のうち2024年3月期を決算期とする企業について、2023年3月期と2024年3月期の両年度で有価証券報告書を開示した企業(184社)を対象としました。
また、調査範囲について、2023年度は有価証券報告書において他の資料(統合報告書など)に記載されている旨を明記されている場合には、その資料も対象に含めていましたが、2024年度は有価証券報告書記載事項に限定しました。
※調査範囲の変更に伴い、2023年度のレーティングも見直しを行いました。

■ その他レポートのコンテンツ
レポートでは、昨年に引き続き、上位50社のランキング等をまとめています:
- 日経225 上位50社ランキング
- 日経225 スコア上昇企業一覧 等

詳細や、その他分析内容は、『有価証券報告書における人的資本の投資対効果に関する開示レーティング~日経225版 2024年3月期決算企業対象』レポートをご覧ください:
(または、https://hc-cv-research.jp/news/rating2024
レポートを見る
■ 企業向け解説セミナーを実施 【申込受付中】
レポート内容を、具体的な企業経営・人材戦略の検討に生かすための解説セミナーを9月26日に実施いたします。
本日より参加登録を開始します。

※報道関係の皆様のご参加も歓迎いたします。本リリース下部の「取材に関するお問い合わせ」先へご連絡ください。
セミナー終了後、報道関係者様向けに30分程度の質疑応答のお時間を予定しております。

【企業向けオンラインセミナー】
日経225企業に学ぶ「人的資本投資で企業価値を向上させる方法」
~2024年有報分析と株価連動の解説~


スピーカー: 「人的資本理論の実証化研究会」共同座長・福原正大
[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/54457/63/54457-63-843f2c4cd40fdd4442f9b687dd70ea36-509x509.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「人的資本理論の実証化研究会」共同座長・福原正大
東京銀行(現:三菱UFJ銀行)、バークレイズ・グローバル・インベスターズ(現ブラックロック)での日本法人取締役を経て、2010年に、「人を幸せにする評価と教育で、幸せをつくる人を、つくる」をヴィジョンにIGSを設立。INSEAD(欧州経営大学院)MBA、グランゼコールHEC(パリ)で国際金融の修士号を最優秀賞で取得。筑波大学で博士号取得。慶應義塾大学経済学部特任教授、東京理科大学客員教授、一橋大学大学院特任教授を兼任。主な著書に『AI×ビッグデータが「人事」を変える』(朝日新聞出版社)、『日本企業のポテンシャルを解き放つ――DX×3P経営』(英治出版)など。
一橋大学大学院 経営管理研究科 特任教授 兼 Institution for a Global Society株式会社 代表取締役会長CEO



本セミナーで得られること:
- 日経225企業の2024年3月期有報における人的資本開示の動向
- 人的資本投資と企業価値・株価との関係について分析結果の解説
- 高スコア企業の人的資本開示および人材戦略・施策の事例
- 来年の開示に向けて“自社の場合”を考えるのに役立つ「人的資本と企業価値のフレームワーク」等


こんな方におすすめ:
企業の経営企画部・人材戦略部・ESG/サステナビリティ関連部署等で、経営戦略と人事戦略との接続に携わる方、人的資本経営と企業価値との連関の定量化に取り組んでいる方

開催日時:2024年9月26日(木)12:00-13:00終了予定

開催方法: Zoom (オンライン・無料) 
※URLはお申込みいただいた方に送付されます。

申込方法:下記URLよりお申込みへお進みください。 
- セミナー申込ページ https://hc-cv-research.jp/news/seminar_240926 
- 申込締め切り 2024年9月26日(木)10:00まで


【APPENDIX】
■ 「人的資本理論の実証化研究会」概要 
〇発足背景
2023年3月期決算から義務化された「人的資本の情報開示」に向けて、多様な人的資本の指標に関する議論が行われています。本研究会は、日本企業がこれらの開示にとどまらず、「そもそも人的資本が企業価値にどれだけ寄与するものか(人的資本の投資対効果)」を明らかにすることで、経営者へデータに基づいた人材施策の投資判断を促し、かつ投資家への戦略的な情報開示を実現するため、2022年に発足しました。2024年度は18社の企業が参画しています(2024年8月末時点)。
本研究会では、ゲーリー・ベッカー氏のもと学んだ小野教授の人的資本理論に基づきながら、人材能力データ・財務データ等を含めた企業の実データを分析し、研究を進めています。

- HP:https://hc-cv-research.jp/
- 2022年度の研究成果: https://hc-cv-research.jp/news/press_230323
- 2023年度の研究結果: https://hc-cv-research.jp/news/press_240416

■ 本研究会の人的資本に関する考え方
本研究会では、ベッカー教授の理論に基づき、人の能力こそが企業価値の源泉であり、「人的資本」と捉えています。エンゲージメントやダイバーシティは、人的資本(能力)を企業価値に効果的に繋ぐための条件として「人的資本(能力)の発揮度」と位置付け、コンプライアンスや人権意識などは、それらが欠けることで企業価値にマイナスの影響を与える「人的資本起因のリスク」と位置付けています。つまり、人的資本(能力)は、人的資本(能力)の発揮度と掛け合わさることで、企業価値向上にプラスのインパクトを与え、他方で「人的資本(能力)起因のリスク」が外在的に制約を加えるという構造です。

したがって、持続的な企業価値向上のためには、人的資本そのものと、人的資本の発揮度等を含めた「Human Capital Potential Factor(人的資本の潜在ファクター)」を定量化し、企業価値にどのように寄与しているのかについての投資対効果(ROI)を検証していくことが重要であると考えております。
[画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/54457/63/54457-63-62bcdfe724c4344b0e67b4ad43c9d6ef-1159x594.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
<人的資本と企業価値のフレームワーク>

■ 本研究会の人的資本の考え方を踏まえた2つのレーティング軸
内閣府が2023年3月に公表した『知財・無形資産ガバナンスガイドラインVer2.0』に準拠し、1.人的資本投資への評価指標(人材戦略を踏まえた評価指標になっているか)、2.人的資本投資対象の明示有無(経営戦略上必要な能力への投資が明示されているか)の2軸で、レーティングを行なっております。
また、本研究会のフレームワーク「人的資本と企業価値のフレームワーク」に沿って説明すると下記となります。
[画像9: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/54457/63/54457-63-29b73bf428685286e22d1e7e719c6379-1239x624.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
<人的資本と企業価値のフレームワーク>とレーティング2軸の説明

具体的な基準は、下記のとおりです。
1.人的資本投資の評価指標の評価基準
[画像10: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/54457/63/54457-63-71a9f630b1220e12498114c047d7c275-921x237.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


2.人的資本投資対象の明示の評価基準
[画像11: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/54457/63/54457-63-6a4cf551bd4fc6c90704cc4d0fdba639-915x235.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


■本件の問い合わせ先
〇研究会へのお問い合わせ: 「人的資本理論の実証化研究会」運営事務局
E-mail: hc-cv-research@i-globalsociety.com
〇取材に関するお問い合わせ:
E-mail: pr@i-globalsociety.com
電話番号はメディア関係者限定公開情報欄に記載

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