Wi-Fiや有線通信からもSORACOMのサービスを利用可能にする、セキュアリンクサービス「SORACOM Arc」の提供を開始
PR TIMES / 2021年6月23日 17時15分
株式会社ソラコム(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長 玉川憲、以下ソラコム)は、これまでセルラー通信の利用が前提であったSORACOMの各種プラットフォームサービスをWi-Fiや有線通信、衛星通信といったあらゆるIPネットワークから利用可能にする新サービス「SORACOM Arc」の提供を開始します。
ソラコムでは、世界中でご利用いただけるIoT通信(セルラー、SigfoxなどのLPWAN)とともに、IoTシステムの開発および運用を支援するプラットフォームサービスを提供してきました。回線管理(*1)、IoTデータの収集や可視化(*2)、認証や設定情報をSORACOM側で管理・付与するクラウド連携(*3)は、迅速なIoT活用を実現します。また、セキュリティに配慮したデバイスへのリモートアクセス(*4)や閉域網接続(*5)は、セキュアな運用をサポートします。お客様は、SORACOMプラットフォームサービスをご利用いただくことで、開発にかかる期間を短縮し、さらにユーザーコンソールやAPIを用いて大規模なIoTシステムを効率的に管理していただけます。
しかしながら、これまでSORACOMプラットフォームサービスの利用にあたっては、SORACOMが提供するデータ通信サービス利用が前提となっており、他の通信をご利用のケースでは、SORACOMプラットフォームサービスをご利用いただけませんでした。
本日より提供するセキュアリンクサービス「SORACOM Arc」 は、Wi-Fiや有線通信などのセルラー以外の通信手段からも、SORACOMプラットフォームサービスの利用を可能にします。
SORACOM Arcでは、仮想SIM(*6)を各デバイスに対して発行し、仮想SIMを使って認証を行うことで、デバイスとSORACOMの間で安全で保護された通信経路を確立します。認証および安全な通信回線の確立にはWireGuard(*7)を採用しており、同プロトコルに対応したデバイスでご利用いただけます。
配送用ロボットを想定したユースケースでは、屋外のロボットにはセルラー通信、屋内のロボットにはWi-Fiを使い分けながら同じ設定でお客様のシステムに連携するケース、同じロボットでも移動中はセルラー通信経由でクラウドに位置情報のみを送信し、配送拠点に滞在中はWi-Fiネットワークを利用して大量のログデータをアップロードするケースで、SORACOM Arcをご活用いただけます。どちらのネットワークを通じて送られたデータも、SORACOMプラットフォームサービス上では単一のIDに紐づけて扱われることから、デバイス認証、クラウド接続、API管理の一元化が行えます。
SORACOMプラットフォームの特徴である「クラウドサービスの認証情報や証明書をデバイスで持たなくてもよい」、「運用後に転送先を変えられる」、「デバイスとクラウド間のフォーマットの違いを吸収できる」といったセキュアかつ柔軟な運用をそのままに、SORACOM Arcは、IoTコネクティビティの新しい選択肢を提供します。
SORACOMプラットフォームは、増え続けるIoTデバイスをつなぐ柔軟性・拡張性の高いシステムを、Connectivity AgnosticおよびCloud Agnosticにサポートしていきます。
セキュアリンクサービス「SORACOM Arc」
提供開始日
2021年6月23日
特徴
SORACOMプラットフォームの各種サービスを、 Wi-Fiや有線通信、衛星通信といったあらゆるIPネットワークから利用できます。
エージェントプログラム「soratun(ソラタン)」を利用することで、仮想ネットワークインタフェースやSORACOMプラットフォームへの接続を容易に作成します。
SORACOM IoT SIMを利用している場合は、SIMを使用した認証により動的に仮想SIMを発行します。
利用シーン
セルラーとWi-Fi対応の2つのデバイスが混在しているが、クラウド側は同じ環境を使用したい。
クラウド上のイントラネット環境に接続するのに閉域網サービスを使いたいが、コスト削減のためセルラー回線とインターネット回線を併用したい。
SORACOM IoT SIMを利用しているが、データ通信料を削減するために、可能な環境では Wi-Fi を併用したい。クラウドへの連携には、SORACOM Beam を用いて認証情報を管理しており、Wi-Fiでのデータ送信時も同じ設定を利用したい。
SORACOM プラットフォームサービスを SORACOM IoT SIMを購入する前に試したい。デバイス購入前に、Wi-Fi対応機器から一通りのSORACOMプラットフォームを活用したIoTシステムの動作を確認したい。
ご利用料金(税込)
■初期費用
55円(仮想SIM作成手数料)
■基本料金
仮想SIMあたり55円/月(1GBの通信量を含む)
ただし、SORACOM IoT SIMと紐付けることなく、仮想SIMを単独で作成した場合、1仮想SIMあたり88円/月(1GBの通信量を含む)
■データ通信料金
SORACOMプラットフォームへのデータ通信量に応じて仮想SIMあたり22円/GB が発生します。(上り/下りの合計。データ通信量は1GB単位に切り上げて課金)
無料利用枠をご提供します。SIMやデバイスがなくとも、SORACOMプラットフォームサービスをお試しいただけます。
■無料利用枠
毎月、1仮想SIM分の基本料金とデータ通信量1GB
1オペレーターあたり、1仮想SIMの初期費用(日本カバレッジ、グローバルカバレッジでそれぞれ1つ作成いただけます)
ウェブサイト:
https://soracom.jp/services/arc/
■技術解説、利用方法
[画像1: https://prtimes.jp/i/34562/67/resize/d34562-67-861149-4.png ]
SORACOM Arcでは、仮想SIMを各デバイスに対して発行し、仮想SIMを使って認証を行うことで、セルラー以外の通信手段でもデバイスとSORACOMの間で安全で保護された通信経路を確立します。認証および安全な通信回線の確立にはWireGuard(*7)を採用しており、同プロトコルに対応したデバイスでご利用いただけます。
同時にデバイスに組み込んで利用可能なエージェントプログラム「soratun(ソラタン)」も提供します。このプログラムを利用することで容易にWireGuardの仮想ネットワークインターフェイスを作成し、SORACOM Arcの利用を開始することができます。
[画像2: https://prtimes.jp/i/34562/67/resize/d34562-67-842915-0.png ]
仮想インターフェイスの作成後は、あたかもSORACOM IoT SIMを用いたセルラー通信であるかのように、仮想SIMを認証情報としてSORACOMプラットフォームサービスをご利用いただけます。
SORACOM IoT SIMを使っているデバイスについては、当該SIMを使った認証を行うことで、SORACOM Arcの仮想SIMを動的に発行し、接続に必要な認証情報を自動的に初期設定する機能にも対応しています。
[画像3: https://prtimes.jp/i/34562/67/resize/d34562-67-563188-2.png ]
利用手順:
https://users.soracom.io/ja-jp/docs/arc/
(*1)SORACOMプラットフォームでは、ユーザーコンソールやAPIを用いた回線管理が可能
(*2)データ収集・蓄積サービスSORACOM Harvestでは、インフラの準備なくデータ収集が始められる。ダッシュボード作成・共有サービスSORACOM Lagoonによって、グラフィカルにデータを可視化し、共有可能。
(*3)SORACOM側でクラウド連携のための認証を管理できる。データ変換サービスSORACOM Beam、クラウドリソースアダプタサービスSORACOM Funnel、クラウドファンクションサービスSORACOM Funkを利用。
(*4)デバイス間LANサービスSORACOM GateではSIMとサーバー間の閉域接続により、オンデマンドリモートアクセスサービスSORACOM Napterでは、一時的にIPアドレスを払い出しリモートアクセスをセキュアに実現。
(*5)AWS のVPC上のサーバーとピアリング接続するSORACOM Canal、専用線接続サービスSORACOM Direct、仮想専用線接続サービスSORACOM Doorを利用し、お客様のシステムとSORACOMを閉域網で接続。
(*6) 仮想SIMは、SORACOM IoT SIMを用いずにSORACOM Arcを利用する場合は、バーチャル SIMとして実装される。SORACOM IoT SIMを用いてSORACOM Arcを利用する場合は、バーチャルSubscriberとして実装される。
(*7) WireGuardは、最新の暗号化技術(2021 年時点)を利用するオープンソースの VPN 実装。https://www.wireguard.com/ WireGuardおよびWireGuardロゴはJason A. Donenfeldの登録商標です。
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