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英語でビジネスを成功に導く大前研一の英語交渉術を人気英語講師が解説

PR TIMES / 2015年3月20日 12時12分

~タフなビジネスの交渉も8割以上中学で習う基本単語でOK~〈解説〉実践ビジネス英語講座(PEGL)講師 狩野みき氏

株式会社ビジネス・ブレークスルーが運営する「実践ビジネス英語講座(PEGL)」では2015年4月より、英語でのビジネスでもリーダーシップを発揮し、人を動かして結果を出せるようになることに特化したコース、「リーダーシップ力トレーニングコース」を開講します。本講座の目玉となる講義が、経営コンサルタントとして活躍してきた大前研一自らが、実際にビジネスで起こる状況を想定して演じたロールプレイ動画を題材とする「Kenichi Ohmae’s Practice of Global Communication」です。
開講に先立ち、本講義で使用される大前研一のロールプレイ素材を一部を抜粋し、人気英語講師狩野みき氏が解説、英語でビジネスを進めていく上でのヒントを教えてもらいました。




[画像1: http://prtimes.jp/i/7951/70/resize/d7951-70-569707-0.jpg ]



まずは、以下のロールプレイ抜粋をご覧ください。
〈設定〉
大前さん(以下、O)は日本の自動車用部品会社に勤めています。米国にある子会社である工場の経営状況が芳しくないため、ターンアラウンドするためにGM(ゼネラルマネージャー)として現地に赴任し、田中さんという前任者を引き継ぐことになりました。
現地のキーマンはアメリカ人のスティーブさん(以下、S)という工場長です。このアメリカ工場は毎年10億円以上の赤字を出しているため、Oは人員削減と2つあるうちの1つの工場閉鎖が必要だろうという仮説を持って現地に赴きます。Sをカウンターパートとして信頼関係を築いていき、一緒にターンアラウンドを実行していけるところまで持っていくというのが今回のOのミッションです。

〈ロールプレイ抜粋〉
-Social ice-melting まずは相手がどのような人か知る
O: Where are you from?
S: Originally, I was born in Washington, DC. And then I grew up in Florida.



O: How much time did you spend there in Florida?
S: Well, I moved there when I was 5. So, most of my life.



O: And then, what brought you to Japan? Any special occasions?
S: The original intention was to teach English in the JET program.

- Business ice-melting  普段どのような時間を過ごしているか、前任者との関係はどうだったのかを知る
O: Now I have just arrived from Japan as a general manager. And as the plant manager of this Tampa plant of automotive component company, you are managing this company, right?



O: How did you like Mr. Tanaka, who was my predecessor? You and he spent three years. How did you get along with him?
S: Well, I suppose we had our differences, but in general I liked him very much.
O: Uh-huh, How often did you meet with him?
S: His door was pretty much always open, but we had regular meetings every week.
O: Was that right? You know, my style is different from Tanaka-san. You can always take over my position as a GM instead of a plant manager. Anyway, I like to develop a very different situation because, unfortunately, my predecessor didn't know much about this declining market share, declining profit, etc. What kind of conversation did you have with him, often?
S: Well, we had regular discussions about production figures, but we were actually reacting to problems very often. I’d say we talked about a lot of problems, and reacted to those problems. Those were the conversations that I remember most.


O: Please feel free to either take over my office or, you know, do anything you like. Because I’m new in Tampa. And, you know I can’t come up with a solution. I’m a foreigner. I know something about production in Japan, but not much about the U.S. production. You’ve been here for a long time. So, you could certainly take initiative, proactive, and come over with any suggestions. I’ll be very very happy to discuss. You and I will decide the fate of the plant. How’s that?

[画像2: http://prtimes.jp/i/7951/70/resize/d7951-70-869586-1.jpg ]




本題に入る前に!簡単なスモールトークからビジネスははじまっている!

抜粋の箇所は大前さんのロールプレイの冒頭のスモールトークです。日本人同士でも本題に入る前に世の中の当たり障りない話をすることが多いですが、これがお互いの距離を縮めるためには非常に有効です。特にビジネスで厳しい話をしなければならない場合など、まずはこのスモールトークで相手との距離感や関係性を確かめておくことが大切です。

相手が西洋人である場合には、日本人同士のときよりも、少し踏み込んで相手のことを聞いてみるよう意識すると良いかもしれません。相手の反応を見ながら、うまくいったらもう少し進めてみる、というのを繰り返していくと良いでしょう。

大前さんは、その人の人となりをしるための” Social ice-melting “と、仕事のやり方や前任者との関係性をさぐるための” Business ice-melting”を使い分けていますね。


ビジネスがうまくいく!スモールトークのコツ

・話題だけでなく表現にも要注意!”I like your tie.”はNG表現!?
初対面のスモールトークのテーマとして間違いないのは ジェットラグなどの飛行機関連、出身地や天気、持ち物の話です。ロールプレイでは出身地の話で盛り上がっていますね。

内容によっては言い方を気を付けないといけない場合もあるので注意が必要です。例えば持ち物の話題の場合、相手が身に付けているものをほめるというのは誰もが必ず使う常套手段です。髪を切ったとか、ネクタイが素敵だとかその手の話題ですね。しかし、”I like your tie.” という言い方をしてしまうと、少しおかしな印象を与えてしまう可能性があります。発言者の個人的な好みやスタンスが前に出すぎてしまっていて、プライベートな印象が付与されてしまうからです。この場合は、“That’s a nice tie.”, “That’s a beautiful tie.” というふうに、客観的な表現を選ぶのが無難です。そのあとに”Where did you get it from?”など、補足する文章を付けていけば良いのです。”I like~” は、立場の上下や男女の関係などに関係してきてしまうので、”That’s~ “とつきはなして事実として言うというところがポイントですね。

また、よく言われますが、結婚や宗教、政治の話などは初対面では避けたほうが無難です。

・ What brought you to Japan? は使える表現 ~無生物主語の威力~
大前さんが使っている、 “What brought you to Japan?”、日本に来た理由を尋ねるときに表現がよく使われる表現です。この無生物主語の表現は”Why did you~?”よりもよく使われています。

英語をはじめインドヨーロッパ語は、婉曲表現として無生物主語を良く使います。”Why did you~?”というと相手の意思を問うている形になってしまいますが、無生物主語の表現であれば、相手の意思はさておき、どういう経緯で日本に来たかを聞いているということが相手にも伝わります。

他にも、例えば日本語では「このペンここで何してるんですか?」とは言いませんが、英語だと”What is this pen doing here?” と言うことができます。「ペン片づけてよね」という一つの婉曲話法です。主語の選択は非常に上級レベルの内容ですが、うまく使えるようになると英語がしまってきますし、誤解されることも少なくなってきます。



難しいイメージの「ビジネス英語」、8割は中学生までの基本単語でなりたっている

・ビジネス英語は高尚は間違い!?実は3歳児の言葉とビジネス英語は同じだった
例えば、「企画書を書いて」とお願いする表現は、”Write a proposal” , “Write up a plan” が一般的に使われます。”Write”は中学校で習う表現ですね。日本語だと「企画書を作成する」などのように話し手や聞き手の年齢や状況に応じて動詞を変えることが多いですが、英語ではそのようなことはあまりありません。例えばこの“write”を高尚な言葉にすると “author” になりますが、ビジネスで使うとすごく変な響きになります。

英語は日本語と違って、人間の年齢が上がるにつれて語彙が高尚になっていく言語ではありません。3歳児に向かって使う英語も、ビジネスマンがビジネスシーンで使う英語も基本的には同じで、約8割が中学校で習う基本単語や基本表現で成り立っています。

今回の大前さんのロールプレイは、現地工場の人員削減や工場閉鎖など非常にタフなシチュエーションを想定していますが、使われている言葉はそのほとんどが中学校で習う基本単語で構成されています。今回抜粋した箇所も大部分が基本単語であることがお分かりいただけると思います。


結論を先にずばっと言う英語。ずばっとしながらもさりげなく婉曲にするコツとは

・〈ずばっとの基本〉英語を話すときは、まず結論を話すように意識しよう。
ロールプレイでは、大前さんが前任者田中さんと自分のマネジメントスタイルの違いを説明する場面があります。日本語だとほとんどの人が「私は●●という点において田中さんと違います。」と話すと思いますが、英語では順序が逆になった方が聞き手には聞きやすくなります。大前さんは以下のように説明しています。

”My style is different from Tanaka-san. In that ~”

日本語とは逆で「私は田中さんとは違います。●●という点において」という順序になっていることが分かりますね。英語では通常、「結論→根拠→背景→補足情報」という順序で話すので、この順番を入れ替えてしまうと相手を困惑させてしまいます。

・便利な婉曲表現も頻度や使い方に気をつけないと、時には嫌味と受け取られてしまうことも
英語といえども、「ちょっとここでずばっと言いすぎるのは適さない」、という場面もあると思います。そういうとき便利なのが、みなさんも良く使われる ”I think” などの婉曲表現ですね。”Maybe”はちょっと自信がない感じがするのでビジネスシーンでは避けたほうが良いでしょう。ついつい多用しまいがちな ”I think” にも注意が必要です。使いすぎると聞き手に「結局この人何が言いたいの?」と感じさせてしまい、相手をいらつかせてしまうことにつながります。他の婉曲表現と織り交ぜることで、”I think” の多用を防ぎましょう。

Sound, look, seem は断定力が下がるので、ビジネスシーンではあまり使わない方が良いでしょう。責任逃れをしているように聞こえてしまう可能性があります。場合によっては嫌味として受け取られてしまう可能性もあります。


英語の会議でわざわざ相手の意見を求めるのは不自然だが、関係性構築の手段としては有効

次の大前さんの表現を見てください。前任者とは異なるやり方を提案し、相手の意見を求めています。

”My style is different from Tanaka-san. ~You and I will decide. How’s that?”

“How’s that?” と突然相手に話をふっているのがわかります。これはとても英語的な話のふり方です。

英語の場合はAさんが自分の言い分を言い、Bさんが自分の言い分を言いながら話を先に進めていくというのが基本的な会話のスタイルです。Aさんが何か言えばBさんが何か言うのは当たり前なので、普通は「どう思いますか?」とわざわざ聞く必要はありません。

ところが、日本人の場合にはこちらが何かいっても相手が何も答えずに進んでしまうことが非常に多いので、相手から何かを引き出したい場合には「どう思いますか?この点についてはどうお考えですか?」とわざわざ質問をふらなければいけませんね。この感覚で、英語で議論しているときにも自分の意見のあとに ”What do you think?” と言う人がいますが、これは英語的ではありません。会議で集まっている以上、誰かが何か言ったらそのあとに他の人が意見を言うのは当たり前なので、聞き手にしたら”What do you think?” など言われるまでもないことなのです。そのため、このに ”What do you think?”は相手に少し奇異な感じを与えてしまいます。

それでは、先ほどの会話の中で大前さんがわざわざ相手に話をふっているのはどうしてなのでしょうか?これは、自分ひとりで何かを決めるのではなく、あなたと私と2人で物事を決めていきましょうというスタンスを表現していると考えられます。
適切なタイミングで“How’s that?”、“What do you think?”、“How about you?” と聞くことで、相手の発言権を尊重しているんですよという一つの演出になります。自分の意見を言い切っておいて、相手が同意しているかどうかチェックするための使い方ともいえます。

英語では、当事者同士が一緒にコミュニケーションを創り上げてゴールに到達しようという考え方がベースにあるので、相手が自分の言いたいことをわかっているのか、また心地よいと思っているのかを把握しながらコミュニケーションを進めることが大切になります。特にこちらが上司の場合には、適宜相手の気持ちを聞いてあげることで、相手の気持ちを和らげ、前向きに関係を構築していくための素地を固めていくことができるのです。

【狩野みき氏プロフィール】
狩野みき PEGL講師(担当科目:Grammar for Business People、Business Book Club)
慶應義塾大学、聖心女子大学講師。慶應義塾大学法学部卒、同大学博士課程修了(英文学)。中高時代をドイツのブリティッシュ・スクールにて過ごす。著書に、『世界のエリートが学んできた「自分で考える力」の授業』(日本実業出版社)『知られざる英会話のスキル』(DHC)『プログレッシブ英和中辞典』(小学館)など多数。2012年、TEDxTokyo Teachers にて英語によるTED トークを披露。

〈狩野先生担当科目“Kenichi Ohmae’s Practice of Global Communication”について〉
今回紹介した、新コース「リーダーシップ力トレーニングコース」に含まれる「Kenichi Ohmae’s Practice of Global Communication」のガイド役である狩野先生が、主にロールプレイで登場した英語の表現、ニュアンス、態度やマナーについて解説します。
その他、初級コースでは「Grammar for Business People」 (ビジネスパーソンのためのリアルな実践英文法はもちろん、学校では教えてくれなかったようなビジネスの現場における表現方法を学びます)、上級コースでは「Business Book Club」(約3カ月に1冊のペースで講師が指定するビジネス洋書をディスカッションし、洋書から学んだ語彙・表現の意味、用法、ニュアンスの理解を深めます)を担当されています。
狩野先生の授業はPEGLで受講できます。PEGL HP  http://www.ohmae.ac.jp/ex/english/

〈狩野先生の著書:『世界のエリートが学んできた自分の考えを「伝える力」の授業』〉
日本欧米流の説明の順番、ストーリーの語り方等、日本人が知らない「伝える」コツを紹介。話すことが苦手な人でも、「堂々と」しかも、「カドを立てずに」意見を伝えられるようになる1冊。
日本実業出版社のHPはコチラ http://www.njg.co.jp/kongetsu_tokushu.php?itemid=2806

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