”新”実質値上げに関する調査を実施
PR TIMES / 2024年9月26日 20時15分
プライシングスタジオ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:高橋 嘉尋)は、「”新”実質値上げに関する調査を実施しました。調査結果からは「実質値上げ」「”新”実質値上げ」に対する生活者の許容度はほとんど変わらず、値上げ後に生活者にどのようなメリットがあるか、値上げに納得感があるかどうか等が重要なことが分かりました。
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調査上の各値上げ手法の定義
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/56765/71/56765-71-b960f369ea2e98397b0454d38b7877c6-1280x720.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
▽”新”実質値上げ
新実質値上げとは、企業が商品の「内容量」と「価格」を同時に変更する取り組みです。通常、内容量と価格が同時に下がりますが、量あたりの単価(100gあたり、100mlあたりの単価等)が上がるため「新実質値上げ」と呼ばれます。
▽実質値上げ
価格は据え置いたまま商品の重量・容量を減らし、実質的に値上げをすること。
▽ステルス値上げ
価格は据え置いたまま商品の重量・容量を減らし、実質的に値上げをすること。容量変更に関して顧客に適切な通知が行われない時などに、ステルス値上げと呼ばれます。
▽ダイナミックプライシング
年末年始のピークシーズンにホテルやレンタカーの価格が高騰するなどの、需要と供給の状況に合わせて価格を変動させるプライシング方法です。
調査実施の背景
円安や原材料の高騰などにより、2022年前後から日本企業では値上げが活発に行われるようになりました。その中でも特に消費者の評判が悪かった値上げ手法が、商品価格は据え置きで、告知無しで内容量を減らす「ステルス値上げ」です。プライシングスタジオが2022年に行った調査においても26-35歳の60%以上が「ステルス値上げ」を不快に感じると回答しました。
とはいえ、原材料や人件費が増加する中、多くの企業は値上げを行う必要がありました。
そこでプライシングスタジオが提案してきた手法が「”新”実質値上げ」という値上げの手法と考え方で、商品の内容量と価格を同時に変更する取り組みです。「”新”実質値上げ」は顧客の利用実態を調査し、顧客の利用実態に合わせて商品の内容量や価格を一から見直した上で顧客にとって最適な容量と価格を考える、顧客ファーストな値上げ方法です。その一方で、”新”実質値上げにより本体価格が下がった際、1グラム毎、1ミリリットル毎の価格は上がることもあり、この状況が「生活者を巧妙に騙す企業」としてネットで話題になることもありました。
このような状況に対しプライシングスタジオでは、「生活者の”新”実質値上げに対する反応」と「どういう時に値上げを許容できるか」についての実態を把握するため、調査を行いました。
調査結果サマリー
- 値上げ手法として最も受け入れられるのは「ダイナミックプライシング」
- 「新実質値上げ」「実質値上げ」の許容度はほとんど変わらない
- 値上げが受け入れられる条件で最も多く挙げられたのが「機能が増える・良くなる」「値上げに納得感がある」「サービスから得られる価値が増える」
◎調査概要
・調査対象:全国ランダム
・有効回答数:505名
・調査方法:Web上でのアンケート調査
調査結果
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/56765/71/56765-71-c2d6a6c7437238daaa1ed2a27d4d4b76-1280x720.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/56765/71/56765-71-920c4feb07fdb9f77a6ba49ad31a0337-1280x720.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
考察
様々な商品やサービスで価格変動が起こっている今、商品の「内容量」と「価格」を同時に変更する際に行われる、「”新”実質値上げ」に対する消費者の意識を調査しました。
調査の結果、「”新”実質値上げ」は「実質値上げ」と許容度の面で大差がなく、約60%の人が「受け入れられない」という回答でした。最も受け入れられやすい値上げ手法としては「ダイナミックプライシング」で、約55%の人が「受け入れられる」と回答。値上げが受け入れられる条件としては、「機能が増える・良くなる」「値上げに納得感がある」「サービスから得られる価値が増える」が多い結果となりました。顧客体験に変化がない、もしくは良くなる場合に値上げが受け入れられやすい傾向にあるようです。
また、「ダイナミックプライシング」が受け入れられやすい理由として、値上げ理由が明確で不公平感が薄いことが考えられます。企業が値上げに踏み切る際、顧客のネガティブな声が注目されることが多くあります。これは、顧客体験の変化によって起こります。
山崎製パンの「薄皮シリーズ」は、2023年1月1日出荷分から内容量を5個から4個に変更すると発表したことで、一時は顧客の悲しむ声が寄せられました。しかし、内容量の変更後に1個あたりのあんこのグラム数が増え、さらに薄皮になっていることに気付いた顧客からは喜びの声が寄せられたそうです。これは表面的な値上げを行わず、原材料の変更による実質的な値上げですが、顧客にメリットが伝わることで、実質的な値上げが受け入れられた例です。
このように企業がしっかりとメリットを提示した上で、顧客体験を向上または維持することができれば、値上げは受け入れられやすくなると推察できます。弊社では今後もプライシングに関わる発信を通じ、社会の発展に貢献してまいります。
■企業情報
・社名:プライシングスタジオ株式会社
・代表取締役CEO:高橋嘉尋
・所在地:東京都港区芝浦三丁目1番1号 msbTamachi 田町ステーションタワーN22階
・設立:2019年6月26日
・事業内容:プライシングにおけるコンサルティング・顧問・人材育成・SaaS事業
・URL:https://pricing.co.jp
価格に関するお問い合わせはこちら
https://pricing.co.jp/contact/
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