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毎日の朝食摂取は良好な生殖補助医療の治療成績に貢献する

PR TIMES / 2024年8月30日 10時7分



報道関係各位
                                     2024 年 8 月 30 日
                                        東京医科大学
                                          金沢大学
                                  京都ノートルダム女子大学
【概要】
 東京医科大学(学長:林由起子/東京都新宿区)産科婦人科学分野の西 洋孝主任教授と小野 政徳准教授らの研究グループは、 同大医療データサイエンス分野の折原 隼一郎講師および金沢大学の藤原 浩名誉教授、安藤 仁教授、大黒 多希子教授、毎田 佳子教授ならびに京都ノートルダム女子大学の藤原 智子教授の研究チームとの共同研究で、毎日朝食を摂取する人は、そうでない人と比較して生殖補助医療 ART) 治療後の生産率が高く、流産率が低いことを明らかにしました。本研究成果は、オランダのElsevier社が発行する栄養学専門誌『 Nutrition 』のオンライン版に掲載されました(日本時間 2024年8月 14日公開)。これにより、毎日の朝食摂取という患者自身による介入が、 ARTの成績向上に寄与することが期待されます。

【本研究のポイント】
 ● 本研究は時間生物学と産婦人科学を融合した産婦人科時間生物学の概念から計画された臨床研究
   である。
 ● 毎日朝食を摂取する人は、それ以外の人と比較してARTで生産率が高く、流産率が低かった。
 ● 毎日の朝食摂取は、患者およびプレコンセプションケア将来の妊娠のための健康管理を考える人々
   が自らARTの成績改善に寄与できる可能性がある。

【研究の背景】
 生殖医療の治療成績は、薬剤・胚培養・凍結技術の改善とともに進歩してきました 。さらなる治療成績の向上のためには、新たな視点での介入法が求められ、今回は時間生物学に着目しました生物の生体リズムは、時計遺伝子群の周期的な発現により形成され、さまざまな標的遺伝子の発現を制御しています 。この生体リズムは、視床下部の視交叉上核に存在する中枢時計と、全身の細胞にある末梢時計によって制御されており、時計機能の異常は糖尿病、脂質異常症、高血圧、うつ病の発症リスクを高めることが報告されています。最近では、夜勤が多いシフトワークが、排卵障害、不妊症および不育症のリスクを増加させることも明らかになりました。本研究では、不妊症患者における朝食摂取頻度と ART 成績との関連を検討しました。

【本研究で得られた結果・知見】
 年齢、喫煙状況、飲酒状況、肥満度、抗ミュラー管ホルモン値、妊娠分娩歴を含む潜在的交絡因子を
調整後、 ART 成績の多変量解析を行 いまし た。患者を 1 週間の朝食 の摂取頻度に基づいてグループ分けし解析したところ、毎日 6 ,7 回 週) 朝食を摂取する群は、他の群と比較して ART 治療後の生産率が高く、流産率が低いことが示されました。毎日朝食を摂取することは、良好な ART 成績と関連していました 。本研究の結果は、ART において毎日朝食を摂取することの重要性を示唆しています。(表 1)

表1 ART 治療転帰における独立因子の多変量ロジスティック回帰分析
Multivariate logistic regression analysis of independent factors for ART outcomes
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/80001/71/80001-71-6e897da9e75b5cf72fcf2733fe3e62ce-678x410.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


【今後の研究展開および波及効果】
 毎日の朝食摂取という患者自身による介入が、ARTの成績向上に寄与することが期待されます。

【掲載誌名・DOI 】
掲載誌名:Nutrition
DOI:https://doi.org/10.1016/j.nut.2024.112555

【論文タイトル】
Impact of daily breakfast intake on the outcomes of assisted reproductive technology
procedures
(毎日の朝食摂取は良好なARTの治療成績に貢献する)

【著者】
小野政徳 、林崎 優子、折原 隼一郎 、 北水 万里子、濱田 千代、山口 美記 、菊地 孝行、
河村ともみ、山中 紋奈、上野 啓子、小島 淳哉、藤原 智子、大黒 多希子、毎田 佳子、
安藤 仁、藤原 浩、大島 久美、久慈 直昭、西 洋孝
(*:責任著者)

【主な競争的研究資金】
科学研究費補助金
JP22K18396, JP20H03996, JP21K18297, JP22K09556, JP21H04837

〇研究内容に関するお問い合わせ先
 東京医科大学 
 産科婦人科学分野
 准教授 小野 政徳
 TEL:03-3342-6111(病院代表)
 E-mail:masanori@tokyo-med.ac.jp
 分野HP:https://tokyoidaisanfu.jp/

 金沢大学 
 医薬保健研究域医学系(細胞分子機能学)
 教授 安藤 仁
 TEL:076-265-2453
 E-mail:h-ando@med.kanazawa-u.ac.jp

 京都ノートルダム女子大学
 現代人間学部 生活環境学科
 教授 藤原 智子
 TEL:075-706-3688(研究室)
 E-mail:fujiwara@notredame.ac.jp

〇取材に関するお問い合わせ先
学校法人東京医科大学 企画部 広報・社会連携推進室
TEL:03-3351-6141(大学代表)
 E-mail:d-koho@tokyo-med.ac.jp
大学HP:https://www.tokyo-med.ac.jp/

 金沢大学 医薬保健系事務部総務課総務係
 TEL:076-265-2109
 E-mail:t-isomu@adm.kanazawa-u.ac.jp
 大学HP:https://www.kanazawa-u.ac.jp/

京都ノートルダム女子大学 戦略企画室 企画広報課
 TEL:075-706-2857
 E-mail:kikaku-koho@ml.notredame.ac.jp
 大学HP:https://www.notredame.ac.jp/

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