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アジアがデジタルエンゲージメントで他地域を圧倒

PR TIMES / 2017年7月19日 10時30分

デロイトの『Voice of Asia』シリーズ第2弾

アジアは、同程度の発展段階にある他地域の国に比べ、デジタルエンゲージメントが進んでいることが、デロイトが発表した『Voice of Asia』シリーズ第2弾で明らかになりました。同レポートでデロイトは、政府、企業、消費者に関するデジタルエンゲージメント指標を公表、それによるとアジア経済は、デジタル技術を活用して発展の障壁を飛び越え、その結果、ネットワーク競争で他地域を制して優位に立っています。アジアはすでに世界の経済成長の中心になっていますが、デジタル化を推し進め、次の10年も世界の成長をけん引していくとみられます。



デロイト・オーストラリアのエコノミスト、リック・サイムズは、次のように説明しています。「この40年ほどの間に、デジタル技術という言葉は『迅速な変革』と同義に解釈されるようになりました。デジタルは大きな発展をもたらしましたが、今後の可能性を考えると、私たちはまだ氷山の一角を見たに過ぎません。世界的に見て、アジア諸国の経済や社会はデジタル革命の最前線にいることが分かりました。デジタルを発展させ、それによって個人、企業、政府の行動を変える方法について、アジアは他の地域より先を進んでいます。しかもそうした行動の変化は多くの場合、効率性の向上をともなっています」

デジタルエンゲージメント競争の勝者はアジア
これまでの10年間、アジアは世界で最も経済成長が速い地域として、また世界の成長を支える巨大な原動力として位置づけられてきました。そして今、21世紀のデジタル社会のリーダーとしての役割を担おうとしています。デロイトが公表した政府、企業、消費者に関するデジタルエンゲージメント指標によると、デジタルエンゲージメントに関してアジアは他地域より進んでおり、域内のほぼすべての国が世界の平均を上回っていることが明らかになりました。政府と企業のデジタルエンゲージメント指標は他の地域より高く、個人のエンゲージメントはほぼ平均レベルでした。デロイトは各国のネットワーク整備指数(NRI)を国民一人当たりGDPと比較。その結果、ミャンマーを除くアジアのすべての国が、それぞれの経済発展レベルの中で、平均以上のデジタルエンゲージメントを実現していました。

シンガポールと香港は世界トップレベル、一方で中国、インド、インドネシア、ベトナムなどは巨大な人口基盤を抱えていることから、将来に向けた大きな潜在力を持っています。またアジア中所得国の政府は、貿易、インフラ、貯蓄などに関する政策を基盤として強力な成長政策を維持する能力があり、こうした国々は現在、デジタルを中心とした成長政策を推し進めています。

デジタル技術が、発展の障壁克服を推進する
ある国でデジタルエンゲージメントが実現すれば、その国はデジタル技術に支えられて発展の障壁を乗り越えることができ、さらにデジタルによって生まれる機会を活用することもできるようになります。経済発展を妨げる主な要因のいくつかは、技術革新によってもたらされた安価で確実なソリューションによって対応可能です。デジタルインフラへの投資は、他のインフラ投資と同様、生産性を向上させます。デジタルエンゲージメントは生産性の向上と新たな商業チャネルをもたらし、その結果、デジタルでなければ実現できない大きな成長が可能になります。

デロイトデジタル・アジアパシフィックのリードパートナー、フランク・ファラルは次のようにコメントしています。「最近のアジア経済の隆盛には、二つの要因が貢献しています。ひとつは貿易財セクターが外部の市場原理に開放されたこと、もうひとつは最新技術をあらゆる場所で採用したことです。この二つは相互に関連していますが、これらの要因によってアジア諸国は経済を発展させていく中で、古い技術や手法、最善ではない技術や手法を一気に飛び越えて、発展を妨げる障壁を克服することができたのです」

デジタル技術の恩恵を最も受けていると考えられる分野は、企業、デジタルインフラ、消費者です。アジア地域の発展が進み、資源集約型経済からサービス提供を中心とした経済に移行するにつれ、デジタルの影響はさらに大きくなります。

・企業はデジタルによってグローバル市場へのアクセスが容易になり、特に小規模な企業を中心に、アジア企業の取引が活性化します。中国やマレーシアなど経済が発展した国では、タオバオ、楽天、イーベイ、アリババなどが提供するオンライン市場プラットフォームによってローカル企業に新しい市場が開かれ、多くの小規模事業者が恩恵を受けています。

・消費者はデジタルによってネットワークにつながり、自由に移動でき、SNSを活用できるようになります。この分野で先進的なのはインドで、フェイスブックのユーザー数は世界一(1億9500万人、2016年5月現在)です。eコマースも拡大しており、中国は世界最大の市場です。消費者のデジタルエンゲージメントを活用することは、どの国にとっても大きな可能性を秘めています。

・政府は、例えばスマートシティ関連技術など、公共インフラの開発にデジタルを活用し、障壁を克服することができます。またデジタル政府を目指す取り組みは、効率性や透明性を高め、あらゆる人に開かれた政府の実現にもつながります。シンガポールや韓国は世界でも先進的な取り組みを行っています。両国の政府は最新の技術進化の波を導入する方法を常に模索し、積極的に取り入れることによって、世界をリードしています。

デロイト・オーストラリアのエコノミスト、リック・サイムズは次のように述べています。「経済や社会がデジタル化を積極的に推進できるよう、政府による支援も行われていますが、それがその国の成長、ファイナンシャルインクルージョン、社会の一体性にどのようにつながるかは、イノベーションに対するアプローチなどを含むさまざまな要因に左右されます。ある分野では他国よりリードしていても、他の分野では後れをとっていることもあります。お互いの経験から学び合い、自国の成長や発展を加速していくチャンスが存在していることは間違いありません」

デジタル推進の動きは、アジア地域のすべての人に恩恵をもたらします。デジタルイノベーションは、アジアに新たな競争優位を生み出し、雇用を創出し、社会経済的な課題の解決を推進するでしょう。

本レポートの詳細については、当グループWebサイトをご覧ください。
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/international-business-support/articles/gbs/voice-of-asia-2.html


デロイト『Voice of Asia』の概要
『Voice of Asia』シリーズは、現在そして未来にわたり、アジア地域が直面する問題や、チャンスについて考えます。アジア各国間の相互関係を検討し、アジア全体としての可能性を探るうえで、これ以上のタイミングはありません。
『Voice of Asia』シリーズ第2弾には、次のレポート2件が掲載されています。
・デジタルエンゲージメントは進んでいるか――世界をリードするアジア
・アジアの経済成長と発展:デジタルの役割は?

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