破竹の勢いで増加しているインド料理店は、どの県に多いの?
PR TIMES / 2017年8月15日 15時23分
~人口10万人当たりのインド料理登録件数は東京都、山梨県、愛知県がトップ3に~
NTTタウンページ株式会社(代表取締役社長:岡田 昭彦、本社:東京都港区虎ノ門3-8-8)は、タウンページデータベース(職業別電話帳データ)を活用してさまざまなマーケティング情報を提供しており、自社が運営するタウンページデータベース紹介サイト(http://tpdb.jp)では、毎月独自の都道府県ランキングを発表しています。第72回のテーマは、「インド料理店」に関するランキングです。
[画像1: https://prtimes.jp/i/2308/76/resize/d2308-76-208015-0.jpg ]
インドというとヨガやアーユルヴェーダのイメージがあるせいか、インド料理は健康的なイメージがあります。カレーを始め、タンドリーチキンやナン、チャパティー、サモサにラッシーなどがおなじみで、最近では日本の炊き込みご飯に似ているビリヤニも人気だとか。辛さと旨味のバランスが絶妙で野菜たっぷり、価格も手頃なインド料理は、夏になると食べたくなるもののひとつでもありますね。
今月は、スパイシーで奥行きの深い「インド料理店」に関するランキングです。
【美味しくてヘルシーなインド料理】
インドは多民族、多宗教国家として知られています。当然食文化も多様で、一般には北インドはこってりとした肉料理が、南インドはさらっとしていて魚介や野菜を使ったおかずが多いそう。どちらにも共通するのが、スパイスや乳製品が多用されていることです。
五千年の歴史があるインド・スリランカ発祥の伝統医療アーユルヴェーダでは、食事療法で健康を維持していくことの大切さを説いています。まさに医食同源で、クミンやターメリックなどのスパイスは、体調に合わせてブレンドを調整することもあるそう。スパイスは、日本で言えば漢方と似たような捉え方なのかもしれません。
宗教の関係でベジタリアンが多く、野菜料理が充実しているのもインド料理の魅力。動物性タンパク質を摂らなくても豆やオイルでボリュームとコクを出すので物足りなさがなく、しかもスパイシーな味付けなので満足度が高いのです。健康志向の人にも、インド料理はピッタリなのですね。
【世界中の料理が食べられる東京がトップ】
業種分類 「インド料理店」の登録件数は、2008年の569件から2017年の2,162件と10年で4倍近くも増加。日本全国ランキング「マーケティングデータ・統計データ」で2014年5月に公開した、「インド料理店」当時の登録件数は1,773件(2014年)でしたので、その後の3年間で389件の増加、1年に約130件のペースで増えているのがわかります。
日本全国ランキング「マーケティングデータ・統計データ」ランキング
第34回 スパイシーで人気のインド料理店、登録件数No.1は東京都!
(http://tpdb.jp/townpage/order?nid=TP01&gid=TP01&scrid=TPDB_GD11)
<図1>業種分類「インド料理」の登録件数推移(2008年~2017年)
[画像2: https://prtimes.jp/i/2308/76/resize/d2308-76-349854-1.jpg ]
在インド日本国大使館によると、インドに進出した日系企業数は2016年には1,305社あり、2006年の267社から10年で約4.8倍に増えました。出張や転勤、旅行などを経験して本場のインド料理に慣れ親しんだ日本人が、帰国してからもインド料理店を好んで訪れるなど、インド料理の登録件数の増加には日印間の経済緊密化も影響を与えていそうですね。
<図2>インド進出日系企業数の推移
[画像3: https://prtimes.jp/i/2308/76/resize/d2308-76-810381-2.jpg ]
「インド料理」を人口約10万人当たりの登録件数でみると、1位は東京都(3.60件)、2位は山梨県(2.51件)、3位は愛知県(2.16件)になりました。全体的に都市部に多い傾向が見られます。
<図3>業種分類「インド料理」の登録件数による偏差値の都道府県ランキング(2017年)
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1位の東京都は、平成27年度の国勢調査によるとインド人の人口が一番多い都道府県。江戸川区の西葛西は日本のリトルインディアと呼ばれ、多くのインド人が暮らしています。大手町や日本橋などのオフィス街に近く、新興住宅地なので古くからの住民との摩擦が起こりにくいため外国人でも住みやすいからと言われていますが、その陰には1978年の来日以来、仕事などで来日するインド人の住居の世話などを続けてきた江戸川インド人会会長ジャグモハン・チャンドラニさんの功績が。紅茶やハーブの輸入卸販売ショップを営みながら「スパイスマジック カルカッタ」というインド料理店を経営しています。
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定番のミックスグリルは、チキン、シークカバブ、チキンティッカ、フィッシュのグリル盛り合わせで人気メニューの一つ。
[スパイスマジック カルカッタ(http://www.shanti-jbs.com/curry.html)]
2位の山梨県は2016年の9位から急浮上。全国的に増えているインド料理店ですが山梨県は特に増加率が高く、10万人当たりの登録件数は1.80件から2.51件へと大幅アップ。国勢調査ではインド人居住者数が4位と高いので、インド料理店が増えていると推測できます。
3位の愛知県は、インド人居住者数は国勢調査では16位でした。「名古屋めし」でも知られるように濃い味が好まれる県なので、たっぷりのスパイスが効いたインド料理は、コクといい旨味といい、愛知県人の嗜好に合うのかもしれませんね。
【日本だけじゃない、世界に広がるインド料理】
インド料理人気は、日本だけには止まりません。その背景にあるのは、インド移民の増加。経済成長が著しく、富裕層が増えているインドの人口は2020年には14億人に達し、その後は中国を上回ると予測されます。国内に余剰労働力を抱えることになり、他国に進出せざるを得ないのは必定。国連が5年ごとに出している移民の動きに関するデータでもインドはメキシコやロシア、中国を抑えて移民送出国としてトップで、その数は2015年末には1560万人を上回りました。今後、情報化社会への移行が一層進むことを考えると、優秀なIT人材が豊富なインド人移民はますます増加すると思われます。
一方でインド人は食に関しては保守的で、異国に住んでもインド料理を食べたがる傾向が強いとか。故郷の味を恋しがるのは、美味しい食文化を持っている国ならなおのこと。その結果インド食材店ができ、その食材を使ったレストランができ、その美味しさに目覚めた地域住民が増えることでインド料理の店舗数は世界中で増えているのです。
懸念されるのは、世界でインド料理人気が高まることでスパイス不足に拍車がかかること。価格の高騰も予測されます。願わくは、インド料理店が今後も手軽な価格で楽しめる存在であってほしいですね。
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