≪患者コミュニティに関する意識調査≫自身に関連する病気の「患者会およびSNSコミュニティ」の存在を患者さんとご家族の7割が「知らない」
PR TIMES / 2025年1月29日 15時45分
一方、継続治療が必要な当事者と家族の約半数が「患者コミュニティ」の機能を求める
日本で継続的な治療が必要な人の割合と「患者コミュニティ」に対するニーズ
- 自身またはご家族が「入院や通院・服薬が必要な治療をしている(以下、継続的に治療をしている)」と全国16,000人中、47.2%が回答。その内訳は、当事者が42.3%、ご家族13.0%、自身及び家族も8.1%。
- 「継続的な治療をしている」患者さんとご家族の約半数(50.5%)が「患者コミュニティ」の機能を求めており、最もニーズが高いのは「疾患/治療情報の提供」38.7%で、「国や自治体への働きかけ」20.9%が続く。
- 患者さん及びご家族の「疾患に関する情報の入手方法」は「主治医からの説明」が83.4%で最多、次いで、「インターネット(学会・医療/公的機関)」19.9%と現状の情報入手は主治医からが大半。
「患者コミュニティ」の認知状況と参加実態
- 自身に関連する病気の患者会やSNSコミュニティの存在を「継続的な治療をしている」患者さんの68.4%、ご家族の72.8%が「知らない」と回答。がん患者さんの認知度は40.0%と他疾患に比べて高い傾向。
- 「患者会やSNSコミュニティの存在」を認知している人の内、実際に参加しているのは11.2%に止まる。過去に参加していたが現在は活動してない人は3.7%。
- 実際に「患者会やSNSコミュニティ」に参加している人の満足度は90.9%、最も求めている活動としては、「信頼性がある疾患情報の提供」24.2%、「信頼性がある治療情報の提供」18.2%、「同じ立場の患者さんの体験談の提供」15.2%と上位。
株式会社オズマピーアール(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 中尾 敏弘)は、全国16,000名(一次調査)と全国の患者さん500名とそのご家族500名の計1,000名(二次調査)を対象に、2024年8月19日から9月18日にかけて「患者コミュニティに関する意識調査」を実施しました。この調査では、患者さんとそのご家族の患者コミュニティに対するニーズや認知・参加実態などを明らかにすることを目的としています。
近年、インターネットを中心に様々な医療情報が氾濫し、玉石混交の情報を見極めることが難しくなる中、医療情報や疾患に関連する支援コミュニティの重要性が増しています。このような環境の中、患者さんやご家族がどのように情報を得ているのか、またどのようなサポートを求めているかの実態を把握するため、今回調査を実施しました。昨今、同じ病気の立場からの信頼できる疾患や治療・医薬品情報・体験談の共有を求める声も多く聞かれます。本調査では、全国の一般生活者の中でどの程度の人が継続的に治療をしていて、その治療を支える家族がどの程度いるのか、その継続的に治療をしている患者さんやご家族はどの程度「患者コミュニティ」の存在を認知しているのか、機能に対するニーズがどの程度あるのかについて、調査結果をもとに分析しました。
今回の調査によって、主に次のことが明らかになりました。
日本で継続的な治療が必要な人の割合と「患者コミュニティ」に対するニーズ
■自身またはご家族が「入院や通院・服薬が必要な治療をしている(以下、継続的に治療をしている)」と全国16,000人中、47.2%が回答。その内訳は、当事者が42.3%、ご家族13.0%、自身及び家族も8.1%。
一般生活者の中でどの程度の人が継続的に治療をしていて、その治療を支える家族がどの程度いるのかを把握するため、日本全国16,000人に「現在のご自身あるいはご家族の健康状態」について尋ねたところ、「現在自分自身に入院、又は通院や服薬をしながら治療している病気がある」42.3%(6,768人)、「現在家族に要介護認定を受け、入院、又は通院や服薬をしながら治療している病気がある」と13.0%(2,075人)が回答しました。その内、自身及びご家族の双方に「入院、又は通院や服薬をしながら治療している病気がある」人も8.1%(1,290人)に及び、自身・家族のいずれかで継続的な治療をしている人は、47.2%(7,553人)に及ぶことが分かりました。
Q. 現在のご自身あるいはご家族の健康状態 (MA/ n=16,000)
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43449/80/43449-80-77919d97121ff1d3de5136a4c6fdb2d6-1530x532.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
■「継続的な治療をしている」患者さんとご家族の約半数(50.5%)が「患者コミュニティ」の機能を求めており、最もニーズが高いのは「疾患/治療情報の提供」38.7%で、「国や自治体への働きかけ」20.9%が続く。
患者コミュニティに対する期待やニーズを明らかにするため、継続的な治療をしている人(自身・家族/7,553人)に「ご自身(ご家族)の疾患についてサポートやコミュニティを提供している患者会やSNSコミュニティにどのようなサポートを求めたいか?」と尋ねたところ、「疾患/治療情報の提供」が38.7%(2,921人)で、「国や自治体への働きかけ」は20.9%(1,575人)、「同じ立場の仲間をつなぐコミュニティ」15.2%(1,149人)と回答しました。一方で「求めるものはない」と回答したのは49.5%(3,735人)で、半数以上(50.5%/3,818人)が「患者コミュニティ」のサポートにニーズがあることが分かりました。
Q. 疾患のサポートやコミュニティを提供する患者会やSNSコミュニティに求めるサポート (MA/ n=7,553)
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43449/80/43449-80-6a388c3a305128594f66aa9178268d9f-1333x542.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
■ 患者さん及びご家族の「疾患に関する情報の入手方法」は「主治医からの説明」が83.4%で最多、次いで、「インターネット(学会・医療/公的機関)」19.9%と現状の情報入手は主治医からが大半。
疾患の当事者及びご家族が情報をどのように入手しているかを明らかにするため、継続的な治療をしている人(自身・家族/7,553人)に「ご自身(ご家族)の疾患に関する情報の入手方法について教えてください。」と尋ねたところ、「主治医から直接説明を受けている」が83.4%(6,300)で最も多く、次いで多い「インターネット(学会や医療機関、公的機関)を見ている」19.9%(1,503人)、「インターネット(製薬企業など一般企業のHP)を見ている」13.1%(993人)とは大きな差が見られるなど、現状、疾患や治療情報の入手の大半が主治医であることが分かりました。
Q. ご自身(ご家族)の疾患に関する情報の入手方法について(MA/ n=7,553)
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43449/80/43449-80-99f0fc63f24a2a92ccb1abc54a0b0006-1547x490.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
「患者コミュニティ」の認知状況と参加実態
■ 自身に関連する病気の患者会やSNSコミュニティの存在を「継続的な治療をしている」患者さんの68.4%、ご家族の72.8%が「知らない」と回答。がん患者さんの認知度は40.0%と他疾患に比べて高い傾向。
「自身(家族)の疾患について、患者さんへのサポートやコミュニティを提供している団体やSNSコミュニティの存在について知っていますか?」と「継続的な治療をしている」患者さん500人に尋ねたところ、「知っている」31.6%(158人)、「知らない」68.4%(342人)と回答、「継続的な治療をしている」患者さんご家族500人にも同様の質問をしたところ、「知っている」27.2%(136人)、「知らない」72.8%(364人)と共に約7割の人がその存在を認識していないことが分かりました。回答の内訳を疾患別でみてみると、がん患者さんは「知っている」38.5%(42人)、「知らない」61.5%(67人)と他の疾患の患者さんと比較して認知度が高い傾向が見られました。
Q. 「自身(家族)の疾患のサポートやコミュニティを提供する団体やSNSコミュニティの存在認知
(SA/ n=患者さん 500, 家族 500)
【患者さん】
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43449/80/43449-80-cc11f31e79aad6f338f1f1d385268580-1102x480.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
【家族】
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43449/80/43449-80-4c8800459f99b4c12d2150f1c2a6ff69-1026x732.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
■「患者会やSNSコミュニティの存在」を認知している人の内、実際に参加しているのは11.2%に止まる。過去に参加していたが現在は活動してない人は3.7%。
実際の患者コミュニティへの参加状況を明らかにするため、「自身(家族)の疾患の患者コミュニティを認知している人」294人に「認知している患者コミュニティに参加しているか?」と尋ねたところ、「参加している」11.2%(33人)「参加していない」69.7%(205人)、「過去に参加していたが退会した」3.7%(11人)、「いずれ参加したいと思っている」11.2%(33人)、「家族が参加や登録をしているか知らない」4.1%(12人)と存在を認知していても、実際に参加している人は限られていることが分かりました。
Q. 認知している患者コミュニティの参加状況(SA/ n=294)
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43449/80/43449-80-8a91fad00641efa34fbdc27cba820eea-1499x468.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
【参考情報】
■ 実際に「患者会やSNSコミュニティ」に参加している人の満足度は90.9%、最も求めている活動としては、「信頼性がある疾患情報の提供」24.2%、「信頼性がある治療情報の提供」18.2%、「同じ立場の患者さんの体験談の提供」15.2%と上位。
「自身(家族)の疾患の患者コミュニティを参加している人」(33人)に参加している活動の満足度について「あなたが参加している団体・コミュニティへの満足度を教えてもらえますか?」と尋ねたところ、「大変満足している」27.3%(9人)「満足している」63.6%(21人)「あまり満足していない」9.1%(3人)「満足していない」0.0%(0人)と満足度は90.9%という結果が示されました。同じ対象者に「あなたが参加している患者コミュニティの中で、あなたが最も求めている活動を教えてください」と尋ねたところ、「信頼性がある疾患情報の提供」24.2%(8人)、「信頼性がある治療情報の提供」18.2%(6人)、「同じ立場の患者さんの体験談の提供」15.2%(5人)が上位に挙げられました。
Q. 参加している患者コミュニティの満足度(MA/ n=33)
[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43449/80/43449-80-d63a75ddda11273ef4ed8b38f57f7e64-1027x766.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
Q.参加している患者コミュニティに求める活動(MA/ n=33)
[画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43449/80/43449-80-095b8ef181413c640d10a4fb9c0915ff-983x543.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
■今回の調査結果について
一般財団法人健やか親子支援協会 理事長 河村 秋さん
私たちは希少難病の子どもたちや、そのご家族が直面する様々な困難や課題に対し、解決の一助になればとの思いで様々な取り組みを行っています。
生まれつきの病気を持っていたり、障がいなど何らかの課題を抱えていても、適切なケアや治療を受けることで、多くの子どもたちが健やかな人生を歩むことができます。その一方で、難病の子ども、医療的ニーズを抱える子どもや発達の課題を抱える子ども、そしてそのご家族の方々は、社会には認識されづらいさまざまな壁を経験しています。
特に小児希少難病の場合、患者数の少なさや治療方法の未確立などもあり、情報が少なく、患者家族は孤立しがちです。思いを共有し悩みを分かち合い、そして適切な医療につなぐためにも、患者会の存在はとても大切となります。
しかし、患者数が少ない難病では、患者会自体がないことも少なくありません。また運営を継続していくにも難しいことが数多くあります。私たちが支援する患者会のなかには、SNSを使って情報を発信・収集したり、お互いの病気が違っても運営に関する相談をしあったりするなど、ゆるやかなつながりが少しずつ生まれています。
患者会やSNSのコミュニティについて知らないとしつつも、そのニーズは高いという今回の調査結果を発表することで、患者会の存在を知ってもらい、お互いに支えあうきっかけになることを期待します。また、医療福祉従事者などがこの結果を知ることで、必要な方同士をつなげる支援をすることにもなると考えます。
全ての子どもの健やかな成長のため、ご家族が安心して子育てに向き合えるために、必要な支援や情報を共有するしくみがつくられ、難病や障害に対する社会全体の温かな理解が広がることを求めたいと思います。
■調査概要
<一次調査>
■調査主体:株式会社オズマピーアール
■調査期間:2024年8月19日~8月22日
■調査手法:インターネット調査
■調査地域:全国
■有効回答:16,000件
<二次調査>
■調査主体:株式会社オズマピーアール
■調査期間:2024年9月15日~9月18日
■調査手法:インターネット調査
■調査地域:全国
■対象者 :計 1,000名
「現在自分自身が入院、又は通院や服薬をしながら治療している病気がある」500名
「現在家族に要介護認定を受け、入院、又は通院や服薬をしながら治療している病気がある」500名
■有効回答:1,000件
テトテトプロジェクトとは
テトテトプロジェクトは、ヘルスケア領域に溢れるコミュニケーション課題の解決に取り組むプロジェクトです。本プロジェクトでは、患者さんやヘルスケアにかかわる人たちのコミュニケーションを活性化させ、ハブとなって「手と手」をつないでいくような活動を支援することを目的としています。
患者会や学会などヘルスケア関連の非営利組織の方々に対して、無償でニュースリリースを作成し配信するサービスや、ホームページの作成、PRの勉強会、病気を啓発するキャンペーンのサポート等を行うほか、患者会の皆さんが集まる場として、自社の会議室を無償で提供しています。2023年12月時点で、本プロジェクトでは50以上の組織・団体を支援しています。
HP:https://ozma.co.jp/tetoteto/
<会社概要>
株式会社オズマピーアール
国内、海外の企業、政府関係機関、公的団体などのクライアントに企画立案から実施まで行う総合PR会社。1963年に創業し、60年以上の歴史を持つ。2011年より博報堂グループに参画。
「新しい『問い』を立て、新しい『あたりまえ』を創る。」というパーパスのもと、“ブランドの成長”と“社会の共感”を両立する「最適解」を生み出す独自メソッド「社会デザイン発想(R)」※を掲げ、パブリックリレーションズのプロフェッショナルとして、マーケティング、コーポレート、ヘルスケア、統合コミュニケーションなどの各領域に取り組む。国内・海外のアワードも多数受賞。
※「社会デザイン発想(R)」は株式会社オズマピーアールの登録商標です(登録番号第6697077号)
会社名:株式会社オズマピーアール
所在地:【本社】 東京都千代田区紀尾井町3−23 文藝春秋 新館
【関西オフィス】 大阪府大阪市中央区平野町2-4-9 淀屋橋PREX
創 業:1963年10月10日
代 表:代表取締役社長 中尾 敏弘
U R L :https://ozma.co.jp
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