ビフィズス菌配合サプリメントによる肥満改善を確認!
PR TIMES / 2017年5月31日 16時46分
株式会社ファンケルでは、2006年から腸内細菌に注目した病気の予防や健康維持、改善を目的とした研究を進めています。今回、ビフィズス菌配合のサプリメントに肥満改善を確認できる結果が得られましたのでお知らせいたします。なお、本研究成果は日本肥満学会誌「肥満研究Vol.22 No.2 2016 P133-144」に掲載されております。
<研究結果>
50歳以上69歳以下のBMI1)が高めの方59名に、開発したビフィズス菌配合サプリメント、またはプラセボ2) を24週間続けて摂取していただきました。8週間ごとに測定した結果、ビフィズス菌配合サプリメントを摂取した群ではプラセボを摂取した群と比較して体重、BMI(図1)、体脂肪率(図2)、腹部総脂肪面積および腹部皮下脂肪面積(図3)のすべてが減っていることが分かりました。また、腸内細菌の変化については、エネルギーの消費を活性化することが知られている短鎖脂肪酸3)の1つである酪酸を産生するRoseburia属の腸内細菌が、ビフィズス菌配合サプリメントの摂取により増えていることが分かりました。
これらの結果から、開発したビフィズス菌配合サプリメントを摂取することで、腸内環境が整うとともに肥満の改善が確認されました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/17666/81/resize/d17666-81-219054-0.jpg ]
図1 BMIの変化量 図2 体脂肪率の変化量
BMI、体脂肪率ともに、季節的な要因などにより増減があるが、ビフィズス菌配合サプリメント摂取群は、プラセボ群と比較して24週後に有意な減少が認められています。
[画像2: https://prtimes.jp/i/17666/81/resize/d17666-81-341092-1.jpg ]
図3 ビフィズス菌配合サプリメントを摂取していた方の腹部脂肪面積画像(男性、52歳)
写真左はサプリメント摂取前、写真右は摂取24週後(赤:内臓脂肪、青:皮下脂肪)
<研究背景・目的>
肥満とは、体脂肪が過剰に体内に蓄積した状態のことです。食べ物として摂取したエネルギーと代謝や運動などによる消費されたエネルギーのバランスが崩れることが主な要因です。このようにエネルギーの収支のバランスが崩れるのは、遺伝的な要因とともに食生活や運動不足といった生活習慣が最大の因子として挙げられます。
しかし、近年の研究により、これらの要因だけでなく、腸内細菌が肥満と深く関与している事が明らかとなってきました。そこで当社は、腸内環境を良好に整えることで肥満を改善するサプリメントの開発を目指してきました。開発したサプリメントは、腸内環境を整える2種類のビフィズス菌4) とN-アセチルグルコサミン5) を配合し、さらにビフィズス菌を生きたまま腸まで届けることを目的としています。本研究では今回開発したサプリメントを摂取することによる肥満改善効果と腸内環境の変化について調べました。
<今後の課題>
腸内細菌の研究は、今回確認した肥満改善だけに限られたものではなく、良い腸内細菌を形成することで、免疫や排便、肌の健康だけでなくあらゆる健康の分野にも広げられる可能性があります。今後は、それらの分野への可能性も視野に入れた製品開発やお客様に喜ばれるサービスの提供を検討してまいります。
【用語説明】
1) BMI: 体格を表す指数であり、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で算出される。日本肥満学会の基準では18.5kg/m2以上25 kg/m2未満が普通体重とされている。本研究では、高めの方(BMI:25kg/m2以上30kg/m2未満)で実施した。
2) プラセボ: 有効成分が入った薬やサプリメントと同じ外見をしているが、薬やサプリメントとして効く成分が入っていない、偽物の薬やサプリメント
3) 短鎖脂肪酸: 脂肪酸の一種で、酢酸、酪酸、プロピオン酸などがある。ヒトでは腸内細菌が腸内で食物繊維を発酵する際に産生される。
4) 2種類のビフィズス菌: ビフィズス菌BB536とビフィズス菌B-3の2種類のビフィズス菌を配合。ビフィズス菌BB536とは健康な乳児から発見されたビフィズス菌で腸内環境を整えることが報告されている。ビフィズス菌B-3も乳児から発見されたビフィズス菌で腸管でのバリア機能を強化し体脂肪を低減させることが報告されている。
5) N-アセチルグルコサミン: 関節液や軟骨のほか腸管粘膜にも多く含まれ、腸管のバリア機能を強化する成分
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