歯科用成分「ナノ粒子ハイドロキシアパタイト」消臭効果が判明!
PR TIMES / 2021年7月20日 13時15分
第99回 国際歯科研究学会(IADR)の研究発表
美白高機能歯みがき剤(※1) 「アパガード」の開発・発売元である株式会社サンギは、歯科用成分「ナノ粒子ハイドロキシアパタイト」に消臭効果があることを確認しました。 この研究結果を、2021年7月21日~24日に米国に拠点を置く第99回国際歯科研究学会(International Association for Dental Research, 略称IADR)にて発表いたします。そして、今後は「口臭予防」という分野での製品開発へと応用したい考えです。
[画像1: https://prtimes.jp/i/22590/81/resize/d22590-81-bed6f6f358b4fa4d946e-0.jpg ]
研究の背景・目的
サンギは、バイオマテリアルでリン酸カルシウムの一種である「ハイドロキシアパタイト」(歯のエナメル質の97%、象牙質の70%を構成するもの)を基軸に商品を研究開発・販売している「アパタイトカンパニー」です。
ハイドロキシアパタイトを歯みがき剤に配合し、世界初のエナメル質修復発想の歯みがき剤「アパデント」を1980年に開発しました。この成分は、1993年に旧厚生省よりむし歯予防の薬用成分として認可を受けて独自成分「薬用ハイドロキシアパタイト〈mHAP〉」となり、現在ではサンギが発売する歯みがき剤全てに配合されています。
ハイドロキシアパタイトのタンパク質や口腔内細菌を吸着する性質に着目し、口臭予防に活かすことはできないかと考えました。
口臭が発生するメカニズムは、破壊された白血球、剥離上皮細胞、死滅した細菌、食物残渣などのタンパク質が含む含硫アミノ酸がタンパク分解酵素により分解され、悪臭である揮発性硫黄化合物が産生されることが挙げられます。主なVSCである硫化水素とメチルメルカプタンについてナノ粒子ハイドロキシアパタイトとの吸着試験を行い、臭いを抑制できることを検証しました。
(※1)インテージSRIデータセグメント
研究方法
消臭試験は、ヘッドスペース-ガスクロマトグラフィー(HS-GC法)を用いました。
被検資料としては、ナノ粒子ハイドロキシアパタイト、歯磨用リン酸水素カルシウム、活性炭素、緑茶エキス、甜茶エキスという6種類の歯みがき剤成分を使用しました。バイアル瓶にそれぞれの試料を採取し、りん酸緩衝液(㏗7.5)によく分散させ、密閉後 1.硫化水素溶液、あるいは2.メチルメルカプタン溶液を添加し、37℃インキュベータにて10分間振とうしました。発生したヘッドスペースガスをガスタイトシリンジで採取し、炎光光度検出器(FPD)を備えたガスクロマトグラフへ注入して測定。検出されたコントロールと各試料添加時のピーク値から消臭率(%)を算出しました。
研究結果
各試料に対する消臭効果は以下の通りでした。
1.硫化水素への消臭効果(ガス吸着率)
ナノ粒子ハイドロキシアパタイト(100%)=活性炭素(100%)=甜茶エキス(100%) >緑茶エキス(74.1%)>
二水リン酸水素カルシウム(4.6%)>無水リン酸水素カルシウム(0%)
[画像2: https://prtimes.jp/i/22590/81/resize/d22590-81-9d69b8ce35019c021044-1.png ]
2.メチルメルカプタンへの消臭効果(同上)
活性炭素(100%)=甜茶エキス(100%)>ナノ粒子ハイドロキシアパタイト(89.5%)>緑茶エキス(41.1%)>
無水リン酸水素カルシウム(6.1%)>二水リン酸水素カルシウム(4.4%)
[画像3: https://prtimes.jp/i/22590/81/resize/d22590-81-f40e014f487a503e5487-2.png ]
結論
ナノ粒子ハイドロキシアパタイトは口臭の原因物質である硫化水素及びメチルメルカプタンに対し、一般的に消臭効果が高いとされている活性炭素や緑茶エキスに匹敵する消臭効果が得られ、歯みがき剤の成分として消臭の効果が期待できることがわかりました。
サンギの今後の展開
サンギ独自の薬用成分「薬用ハイドロキシアパタイト〈mHAP〉」にはエナメル質のミクロの傷の充填、初期むし歯の再石灰化及び歯垢の吸着によるむし歯予防効果は既に認可されていますが、今回の研究結果を踏まえ、新たに「口臭予防」という分野での可能性が広がりました。サンギではこれからも「アパタイトカンパニー」としてハイドロキシアパタイトの可能性を追求し、製品への応用に取り組み、歯の健康と美しさを守る商品の研究開発を続けてまいります。
参考資料:サンギ独自のむし歯予防成分「薬用ハイドロキシアパタイト」
歯や骨の主成分ハイドロキシアパタイトを応用し、サンギが開発した独自のむし歯予防の薬用成分です。
1993年に認可を受けました。現在では、美白歯みがき「アパガード」「アパデント」をはじめとした多くの歯みがき剤に配合されています。
▼薬用ハイドロキシアパタイトとは
https://www.sangi-co.com/apatite/mhap/index.html
▼動画「歯にもミネラル補給:薬用ハイドロキシアパタイト」(2分11秒)
[動画: https://www.youtube.com/watch?v=BBlTF-eWHPI&t=4s ]
国際歯科研究学会
International Association for Dental Research, 略称IADR。世界最大の国際的・学際的な歯学系学会。
全世界的に口腔衛生を改善するための研究を促進し、歯学関連の様々な事業を推進。1920年設立、本部はアメリカ合衆国。
株式会社サンギ
自社開発のむし歯予防成分「薬用ハイドロキシアパタイト
●サンギサイト
https://www.sangi-co.com
●アパガードブランドサイト
https://www.apagard.com
●アパガード公式Instagram
https://www.instagram.com/apagard_official
●アパガード公式Twitter
https://twitter.com/apagard_pr
<お客様からのお問合せ先>
https://www.sangi-co.com/contact/index.html
E-mail:otoiawase@apagard.com
<報道関係者様からのお問合せ先>
株式会社サンギ マーケティング本部 E-mail:sangipr@sangi-j.co.jp
〒104-8440 東京都中央区築地3-11-6 築地スクエアビル
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